表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
負の資産魔王城は財産放棄か?民事再生か?  作者: ださいやさい
第7話 前
104/322

第7章

「今日は人が少ないな」

少女が二人と別れたあと、10年生の教室に向かいました。大きな蓄音機が教室の中心に置かれていて、机と椅子が周りに散乱してあります。

「今、わたくし、サン=エティエンヌ=ブルティノー王国の臨時首相ジャン(Jean-)マシュー(Mathieu)ガリポー(Galipeau)は、王国の国民および魔王を代表し、この日から、自由、正義、公正の原則に基づき建国されたサン=エティエンヌ=ブルティノー王国は、魔族、人間を問わず全ての国民の福祉と幸福を常に求めるよう誓うことを宣言する。何が起ころうとも、レジスタンスの炎が消えることはない!」

「おーい、ガチ魔王が来たわよ」

「っ!」

「おはよう、ガリポーさん、レグヴァン(Léguevin)さん。あら、ガリポーさん、レコードでも持って来た?」

「おっ、おおー、おはよう、ド・ルプ…ペインドマイさん」

「焦っちゃだーめ、おはよう、ド・ルプレイヌ=ド=メの魔王姫」

「あの…今日は授業日なんじゃないの?」

「聞いていなかったのね、魔王姫…先日の授業で言ったじゃない?当面の間でまともな授業がないわ」

「そうなのか…ありがとう、レグヴァンさん」

「魔王姫、あたいは、あなたを気に食わないのよ。運命から逃げられるでも思ってる?ちょっと抜けてる天真爛漫のフリじゃ、なんの盾にもならないのよ」

「どうして…」

「やだ~悪役やっちゃったよ~。マシューくん、あなたが慰めて上げてちょうだい?」

「ああ…ド・ルプレイヌ=ド=メさん、レコード録音でも遊ぼう?実家のスライムでできたレコードだから、あげてもいいよ」

「ごめんね、ガリポーさん、今はそんな気持ちではないの…」

「バガだよね、あたい…人を傷つけるのは許されないことだと分かってたのに…わかってたのにね…」

「100リンジーならド・ルプレイヌ=ド=メさんの笑顔を買える?」

「いただく!」

「お金なんかじゃ、人の心は買えやしないと思ってたわ…」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
正文をご覧いただきありがとうございます。お気に入ったらブックマーク、評価、感想よろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ