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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第一の章 今の世界を知る
47/262

亜人の反勢力

『魔法カード:リカバリードロー レアリティ 銅 コスト11

 クールタイム時にのみ発動できる。 このプラポレーションタイム時に使用したカードの枚数、ドローする。』


『モンスターカード:ドリルクロウ レアリティ 水色 コスト4

 種族 鳥獣族

「戦闘時」コストを2つ支払うことで、このカードと戦闘を行うモンスターをHPの残りに関わらず、破壊する。 その後、このカードを捨て場に送る。

 ATK 3 HP 6』


『モンスターカード:強襲竜(アサルトドラゴン) レアリティ 桃 コスト8

 種族 竜族

 このモンスターはライフコアに直接攻撃出来ない。

 ATK 16 HP 15』


『領域カード:底無し沼 レアリティ 紫 コスト6

 自分フィールドの「爬虫類族」の攻撃はインタラプトカードで止めることは出来なくなる。』


『装備カード:隠し腕 レアリティ 水色 コスト4

 機械族にのみ装備可能。 攻撃終了後、体力のステータスでもう一度攻撃を行える。』


 朝のパック開封の最初はこんな感じになった。 やはり相手の戦い方を見ると、テキストも似たようなものになるのか。

 うーん。 カード効果の事を考えながらデッキの調整をするとならば上位互換も今後は出てくることは間違いない。 現に「リカバリードロー」は他のドロー効果の持つカードでもかなり強力だと感じる。 とりあえず残りを引かないとな。


 銅レア以下

 ハッキングバグ×3

 歴戦の狩人

 不死の傭兵

 デジャヴィジョン

 インファイトラミア

 湿原に住まう民族

 リトルデビル×2→ドリルクロウ、強襲竜

 ウィッチロード

 雨降りにさ迷う少女

 エレクトリックドラゴン

 サーカス団のピエロ×3

 キッキングホークス

 マジシャンドール×2

 エイリアン・イン・ザ・マン 

 バンブーナイト

 ウェスタンヒーロー

 カーテン・ザ・マント

 発射装置付きレイピア

 染み渡った晴天


 銅レア

 エンジェルビー

 エクステンドガーディアン

 サイレントマスター×2

 バーニングマン

 表裏一体が織り成す奇跡→リカバリードロー

 ウィークリーポイント

 ツギハギの折り畳み盾


 銀レア

 トレント

 怪盗ハンドスティール

 トライアングルヒール

 リターンアンドドロー

 奇怪人ダーティピエロ

 死水霊

 整合判定区間


 金レア

 ヤマタノオロチ

 希少価値の発掘


「ふぅ。 結局最初の3枚位しか変更できなかったな。 というよりも効果の事を考えたら、あの3枚以外で変えても今がないと思ってしまったからだな。 そろそろどこかのタイミングでデッキが完成するかもな。」


 確信はまだ無い、だけど自分の手でデッキを思い通りに動かせれるようになる日は近いだろうな。


「終わったか? セイジ。」


 バイザーを外すと同じ様にデッキの調整をしていたであろうベルジアが待っていた。 俺がパックを開封するために起きた時に、ほぼほぼ同じ様に起きたらしい。 そして俺がバイザーを着けたのを確認した後、ベルジアもAI領域に入ったようだ。


「昨日の件だが、貴殿としてはどう思っている?」


 ファルケンの事か。 どうと言われてもなぁ・・・


「それは俺達がどうこう言う話じゃないのは昨日あいつにも言ったんだが・・・俺は個人的には着いてきて欲しいのが本音だな。」

「理由はあるのか?」

「仲間になるのに理由は無い・・・のは向こうの話だ。 こちらとしてはゼルダの事もそうだが、亜人を普通の人として受け入れさせたいんだ。」


 ゼルダの時にも思ったのだが、人族が一番上の立場だなんて、そんな身勝手な話があってたまるか。 地球で暮らしていた時よりもこの世界の差別は酷いものだ。 当然俺だけでは払拭及び改変なんか出来る訳ないのは自分が一番分かっていることだが、どれだけ微量の可能性でも、「亜人だって人間と変わらないんだ」という姿勢を見せるべきだと考えているんだ。


「・・・私も亜人に関しては、ゼルダに出会うまでは虚ろ話だと思っていた。 だが彼女は亜人だと明かしていても、何ら変わらず我々と接していた。 劣等種などというレッテルが、彼女達を苦しめているのが、ここまで愚かに出来るのかと、理解した瞬間でもあった。」


 ベルジア自身も、「所詮は他人の噂話」と言った具合だったのだろう。


「それに俺はあいつとカードバトルも行ったんだ。 制約的なやつじゃないけどな。」

「何故だ?」

「最初こそ信用されなかったからさ。 領主の話だって言っても、俺の事が信用出来ないって。 だから俺はファルケンとカードバトルを通じて、互いの心意を確かめあったら、あっさり聞いてくれた。 それにあいつとは決着を着けたいとも思ってるしな。 信用してくれたのはいいが、カードバトルを勝手に投了したのは許してない。 あいつとは、もう一度戦いたいんだよ。」


 勝ちも負けもしていないあの試合に、互いが納得する終幕を着けるために。


「貴殿は知的に動いているように見えて、実は本能的に動いていたのだな。」

「ん?」

「いや、気にするな。 それより今日はドーホース達を外に出させてやりたい。 ずっと馬小屋では窮屈だろうと思ってな。」


 そういうことならもちろん賛成だ。 今後もお世話になるし、体が鈍っては元も子も無いだろう。


 そんなわけで、俺達がどうするのかをずっと待っていたであろうアリフレアとゼルダと合流し、ドーホース達を泊めている馬小屋へ行き、ドーホース達が思う存分走れるところを教えてもらい、ドーホース、アリフレア、ゼルダが共に遊んでいるのを、俺とベルジアは眺めていた。


「こうやってみると、子供と妻を見ている夫と親戚みたいだな。」

「大人びていると言いたいのか? それとも歳をくっていると言いたいのか?」


 どっちでも無いんだけど、表現が悪かったな。 最もベルジア自身もそう思っていることには変わらないらしい。 やっぱりこいつ領主にはちょっと向かないんじゃね?と思う時期も出てきた。


 そんなこんなで、お昼過ぎ位までドーホース達と遊び、一度昼飯の為に街の中心に戻ると、人だかりがあるのが見えた。 何事だろうと俺達も駆け寄る。


「くそっ! 離せ! なにもやっちゃいないだろ!?」

「いいや、お前は悪いことをしてるんだ。 自覚がないのは、良くないなぁ。」


 見えた光景は子供が警官のような格好をした男に腕をあげられて、宙ぶらりんにされている様子だった。 子供だから軽いのだろう。 というかあの子って俺達から財布を取った子じゃね?


「お前みたいな子供がそんなお金を持っているわけがないだろう? これは盗んだものだ。 違うか?」

「違う! それに俺達みたいな子供は交換するためのものを持ってないんだぞ! お金で解決できるならそれに越したことは無いだろ!?」

「そういうことじゃないだろ? 昨日までそんな財布は持っていなかっただろ? ということは、誰かから盗った財布だって証拠だ。 それを使おうとしてたんだ。 立派な犯罪だ。」


 理には叶っているが、子供達が取引がしにくい以上は、単純に捕まえるのは少々違うのではないかと思う。 それにあの警官が言っているのに、周りの人間は止めに入らない。 親も来ない。 どういうことだろう。 あの警官、何かあるのか?


 とは言えここで止めに入るのもお門違いな可能性がある。 まず第一に俺が行けば、財布の持ち主として糾弾をせがまれるかもしれない。 ベルジアから事情を聞かなければ、俺は正義のために即座に行ったことだろう。 だが今回の場合はそれが裏目に出るタイプだ。 あまりやりたくはない。


 一応もうひとつの方法として、その財布はあの子供にあげたという形の方法だ。 だがそんな嘘はあっさり見抜かれるだろうし、なにより解決にはならない。 見守るしか出来ないのが逆にもどかしい。


「おい! その子を離せ!」


 人混みの中から声がした。 その声は俺も良く知っていたし、周りの人達も、そいつが通るのを妨害せずに、道を開けてくれる。


 そこで現れたのはロープの男。 だがかなりブカブカだった。 その後ろから現在捕まっている少年と瓜二つの少年が現れる。


「馬鹿野郎! なんで大将を連れてきちまったんだよ!」

「だって・・・兄さんが捕まっちゃったから・・・大将に・・・助けてもらおうと・・・思って。」

「それが逆効果だって分からないのか!?」


 その行為が逆効果だとすると、あの警官、よっぽどの権力なのかも知れないな。


「セイジよ。 今あの子供は大将と言ったな。 ということは彼が・・・」


 そういえば言うだけ言って、どんな人物なのかまでは俺も言ってなかった。 そして風に煽られたローブの下から現れたのは・・・


 茶髪のアップバンクと呼ばれる髪型で耳のところに羽根があり、目元も良く見ると鳥の目をしている。 口も小さいながらも嘴のように見えるし、腕の部分から羽も生え、手元は鉤になっていた。 


 そしてそれこそがファルケンが鳥人であることの証明にもなった。


 ゼルダも腕や足が人では無かったが、ファルケンもあまり影響の出ないタイプだったみたいだ。


「ふん。 やはりお前がやらせていたのか。 自分の領地の餓鬼にやらせるだけやらせて自分は高みの見物はさぞ気分が良かっただろうなぁ。 汚い劣等種の亜人なだけはあるな。」

「大将は関係無い! 言いがかりは・・・うがっ!」

「餓鬼は黙ってろ! そもそもお前はこいつを釣るためのエサに過ぎん。 だがもう少し役に立ってもらうぞ?」


 そう言って警官は子供を前に出させる。 強く握られているせいか、子供の手は血流が回っておらず白くなっている。


「こいつを助けてほしけりゃ、今までの罪を全て被りな。 そうすればお前の火刑で全てを丸く収めてやる。」

「ふざっけんな! 大将! そんな要求飲まなくていい! 俺が勝手にやったんだ! 俺が見つかったのが原因なんだ! 意味の無い話に乗っからないでくれ!」

「いーや、お前はその要求を飲まざるを得ない。 いや、飲み込んだほうが楽になると言ったところか。 何かを失う悲しみはあの時に十分に味わったもんなぁ?」

「・・・お前の顔を見て、もしやとは思っていたけれど・・・あの時家に押し掛けてきた反勢力の人間ッスね?」

「へっ。 覚えててくれて感謝するぜ。 見せしめにはちょうどいいだろう。 天国にいるお前のママとパパに会わせてやる手伝いをするんだ。 問題はないだろ?」

「そんなこと大将は望んでなんか無いぞ! 大将! 俺の事はほっといてくれ!」


「・・・すまんッスね。 それが出来たらどれだけ良かったのか・・・お前達の事を、育てすぎたッスね。 お前達は未来がある。 だから失わせるわけにはいかないッス。」

「そうだ。 お前が罪人として居なくなれば、全て収まるんだよ。 お前という「忌み子」が居なければな。」


「じゃあ俺がそいつを引き取って、この領地から離しても、同じことだよな?」


 もののやり取りを見ていたが、流石に限界が来た。 刑を執行すれば丸く収まる? そんなの見せしめでもなんでもない。 個人的に嫌っているものの処分と同じだろ。 死んで罪が償われるなら簡単だ。 だがそんなことをしても報われない人間はいくらでも居る。 なら生きて罪を償わせればいい。 それにファルケンは別に子供達を殺したわけでも拉致して洗脳したわけでもない。 そんなやつを、ただ「忌み子」だからという理由で殺すなんて、おかしな話だろ。


「あんた・・・昨日の・・・」

「あー? 部外者は関係無いだろ? さっさと引っ込んで・・・」

「俺は領主()()()ファルケンの事を何とかしてくれって言われててな。 こいつを火刑なんかに掛けられたら、領主に合わせる顔がねぇんでな。 というわけだ。 ファルケンの処遇について、制約カードバトルをしようぜ。 俺は当然ファルケンの執行猶予付きの罪滅ぼしにさせてもらう。 完全な善人とまではいかないからな。 せめて「生きて」償ってもらう。」

「・・・けっ。 自信たっぷりか・・・なら俺が勝ったらそいつの処刑を含めて、お前も公務執行妨害で処罰を受けてもらうぜ。」


『制約内容:ファルケンの処罰内容』


「おい、あんた・・・」

「ファルケン。 俺はお前の答えを聞いてないからな。 勝手に死なれたら、こっちも困るんだよ。 な?」


 ファルケンがなにかを言いたそうにしているのを無理矢理止めさせる。 あんたには関係無いとか言ってきそうだったからである。 俺はファルケンの、亜人の在り方を勝手決める輩を、簡単に許すわけにはいかなかったので、このような形でファルケンの処刑を回避させる為に利用させてもらった。 AI領域が展開され、ダイスが用意された。


「「さぁ、劇場の幕開けだ!」」

亜人は作品によって解釈が変わります。


自分は迫害されているのを最初の設定にしています。

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