引いたカードとデッキ編成
『モンスター:村の防人 レアリティ 水色 コスト5
種族:衛兵
「召喚成功時」山札の「村の防人」を1枚手札に加える。
ATK 5 HP 8』
『魔法カード:深淵の沼 レアリティ 銀 コスト21
相手の現体力が10以下のモンスターを全て破壊する。』
『装備カード:治癒の盾 レアリティ 紫 コスト8
「エンディング時」装備したモンスターの体力が3回復する。』
『領域カード:薄暗い霊園 レアリティ 水色 コスト4
「オープニング時」「怨霊 種族:アンデット このモンスターは相手のライフコアを直接狙う事が出来る ATK3 体力1」を2体召喚する。 このカードが破壊された場合、怨霊は消滅する。』
『モンスター:ウリオーク レアリティ 紫 コスト5
種族:動物
このカードは体力を2減らすことでもう一度攻撃をすることが出来る。
ATK 3 HP 7』
最初のパックを引き終えて、絵やカード効果などをみて、大体の雰囲気は分かった。 しかしこうして効果なりなんなりを見てみると初手の俺の引き、悪いなぁ・・・ レアリティについてもいまいち分からないし。
「そうそう、まだ説明していない部分がありましたね。」
1パック目を引き終えた俺の脳内にまた女神様の声が聞こえる。 今度はなんだろう?
「先程見ていただいています「レアリティ」についてなのですが、水色が最低レアリティ、金色が普通にパックで引ける最高レアリティとなっています。 そこから銀、銅、桃色、紫とレアリティが下がっていきます。 高レアリティな分強力な効果を持ったカードになるんですよ。」
その辺りのルールは意外と一緒なんだな。 となるとこの魔法カードはかなり有力候補になってくるな。
「そしてデッキの枚数は最低40枚、最高60枚。 その中でも金レアは2枚、銀レアは7枚、銅レアは15枚までが最高上限の制限がありますので、デッキを作る時はご注意下さいね。」
高レアリティの枚数制限か。 それほどまでにレアリティが高いものは強いという訳だ。 複数枚入れれてしまえばゲーム事態が壊れてしまうほどに。
「そして同名カードは3枚までとなります。 ちなみに「ゲーム上」での記載効果のあるカードも扱いは同じになります。」
それは逆を言えばそう言ったカードが存在するという事だろう。 そこまで聞けた上で、改めてパックを引いていこう。
「全部引き終わりましたか?」
流石に15パックあったけれど、バイザーを付けながらパックを引いて、効果を見るのは目にくる。 少しバイザーのAI領域を閉じると、スノーゴーグル越しに日の光が目に入ってくる。 このままゴーグルを取っていたら別の眩しさに目がやられていたかもしれない。 まだ揺れているということは荷車はまだ走っているということだ。
「すみません。 もしかして結構長い間いじくってました?」
「うん? そうでもないよ。 大体四半刻位だと思うけど。 まだもう少し先だからまだいじってても問題ないよ。」
四半刻・・・昔の日本の時間の数え方だったっけ。 ええっと、一刻が2時間だから四半刻、1/4だから大体30分程かな? 目が疲れてしまったのと、暖かな陽気に当てられたので、眠気が襲ってきた。 せっかくなのでと思いこのまま寝ることにした。 どうせ先程入手したカードをまだ全部見ていないし、なにより頭を使いすぎたので、休みたくなったのが本音だ。 しっかりと休息を取るのもゲーマーとしては大切なことだ。 というわけでお休みなさい。
「旅のお方。 着きましたよ。」
商人さんの声で目を覚ますと、目の前には木の天井が見えた。 起き上がるとこれまた木で作られた門のようなものが目に入った。 どうやら本当に街の中に入ったようだ。
「すみませんここまで送ってもらって。 お金を・・・」
渡そうとした時にハッと気が付く。 そう言えばこの世界でのお金のやり取りはまだ先だと思っていたので忘れていたが、僕は今文無しではないか。 財布はあるがおそらく入っているのは前の世界の、しかも日本のお金。 これではどうしようも・・・
「清司さん。 心配いりませんよ。 中を見てください。」
脳内女神様からの通達で目を通すと、そこにはこれまた見知らぬカードと紙幣らしきものが見えた。 とりあえず分からないので適当な紙幣1枚を差し出す。
「こ、これでお願いします。」
「いやいや、こんなにも多くは貰えませんよ。 100セートはお代としては貰いすぎる。 距離の事を言えば10セートほどで大丈夫ですよ。」
セートと言うのがよく分かる無い単位だが、そう言ってくれるのならば改めて財布の中身を確認して、10と印刷されている紙幣を渡した。
「はい、確かに頂きました。 それではまたなにかご縁があれば。」
そう言って商人の人は荷車と共に街の奥に行ってしまった。 しかし街に入ったことには変わり無いので、まずは宿屋を見つけてゆっくりと状況を整理する所かな。
宿屋を見つけて部屋を借りることが出来たところで、ベッドに寝転がり、再度AI領域に入る。 今度は先程手に入れたカード達を使って自分のデッキを作る為だ。 色々とまだ判明していないカードを見ながらデッキを構築し始める。
時間にして大体半刻、ようやく自分のデッキが完成した。 と言ってもカードの種類は多くは無かったし、まだまだ改良の余地はあるが、それでも今出来る最大のデッキが作れた。
ちなみに15パックを引いたもののデッキ作成のそれとしては種類が心許なさすぎたので追加でパックを引けないか聞いたところ、この世界の人間は毎日1パック必ず自分の所持しているバイザー内に配布されるので、それでカードの種類を増やすのだそうだ。 今回は特別にさらに15パックを引かせてもらい、明日は10パック程貰えるのだそうだ。 あれだな。 携帯端末のゲームに良くある、初心者とか新規ユーザーの為の措置みたいなものだな。 まだ詳しい世界観を聞いていないから、複雑な気分だけど。
閑話休題
とにかくデッキが出来た。 今のレシピはこんなところだ。
野村 清司のデッキ
銅レア以下
村の防人×3
ウリオーク×2
魔剣の使い手×3
リトルデビル×2
スリープゴード×3
スパイクマン×3
キッキングホークス
マジシャンドール×2
宮廷の怪人形×3
カーテン・ザ・マント
治癒の盾
薄暗い霊園
銅レア
アイスドラゴン×2
公平裁判員×2
サイバネット・コンダクター
月明かり満ちる時
インドラの雷
マリオネットヤーン
銀レア
リヴァイアサン
怪盗ハンドスティール
深淵の沼
リターンアンドドロー
大災害
拘束リング
ファイアーコロシアム
金レア
ヤマタノオロチ
コール&レスポンス
この40枚とすることにした。 当然ながらカードゲーム特有のコンボなんか持っちゃいない。 今は純粋に強いだろうなと思ったカードを詰め込んだだけのある意味で脳筋デッキとなった。
「どうやら完成したようですね。」
「はい。 と言ってもこんなので勝てるかは、見込みとしては少ないんですがね。」
「それでも十分だと思いますよ。 それでは更に特別に、私からこのカードを贈ることにしましょう。」
そう言って女神様がくれた1枚のカード。 そのカードとは・・・
『モンスター:―――(―――ディーネ) レアリティ 銀 コスト10
種族:―――――
「――時」――――――――――――を相手に――――、捨て場に送る事で――――――の―――と――、及び――は――――――――カードの―――――、このカードの――――――として―――する。
ATK 21 HP 8』
絵は何か水っぽい女性のようなものになっているが、名前と種族、効果の部分がボヤけているせいで全く読めない。 どんな効果なのか読み取れないのは流石にどうかと思ったけれど、女神様がくれたカードを無下にするのは罰当たりな気がして、「拘束リング」をこのカードと入れ替えた。 でもこのカードの効果が分からない限りは使えないだろうなと本能的に感じていた。
「うーん、寝るにはまだ日が高過ぎるよなぁ・・・」
休息を取るまでに色々とあったが、時間としてはまだお昼近くだろうと思っている。 このまま部屋に籠るのは惜しいなと思ってしまう。
「折角だから、この世界のルールを学びに行きますか。」
そう言って俺は宿屋を後にして、初めての異世界での街歩きの為に外に踏み出すのだった。
カードの詳細についてはパックの開封、もしくはカードバトルの最中に行います。
個人的に全部を書いていると膨大な量になってしまうので、さすがにそこまでの技量はない作者にとっては最善の策だと思っています。
ちなみに次回以降は予約投稿を中心に行っていきます。
理由としましては、カードバトル中はこの後書きに現状報告を書くのですが、それを投稿直前で書くのは、今の環境だと困難だと判断したためです。
後明日以降は1話ずつ投稿致します。
ご理解のこと、宜しくお願い致します。
更新2021/7/14
枚数制限において、ルールを破ってしまっていたので、枚数制限についての変更を行いました。 一応話の内容自体には支障は無いですが、「この場面キツくない?」と思われましたらまたご報告お願い致します。