亜人との対話
新キャラ登場
「・・・う、ううん。」
俺が買い物から戻って来たタイミングで少女は目が覚める。 少女と言っても、見た目的には俺と同い年に見える。
「・・・あれ? ここは・・・? ボク、どうしたんだっけ?」
まだ状況が分かっていないようで、虚ろ目ながらに辺りを見回していた。 そして俺達と目が合う。 その目は俺達のような瞳孔ではなく、どちらかと言えば、蛇やとかげのような目をしていた。
「あなたたちは・・・?」
「君とすれ違い様に肩にぶつかってしまって、そのまま君が倒れたから介抱した人ってところかな。 俺は野村 清司 こっちはアリフレアだ。」
「ア、アリフレア、です。」
アリフレアは隠れているが、ちゃんと挨拶はしている。 対人恐怖症はまだ少し引きずってしまっているかな?
「起きたところで早速悪いんだけど、色々と質問をしてもいいか?」
「ボクが答えられるものなら。」
「その手先、それと今はちらっと見えているが足元。 そして目の瞳孔の形。 あんた、普通の人間じゃない?」
そう質問すると、その少女は驚いた表情をしていたが、すぐに落ち着きを取り戻した。
「ボクを一目見て、怖がったり捕まえようとしていないところを見ると、セージは心の底から優しい人だと感じる。」
「今の質問でそこまで信用して貰えるのか?」
「ボクが見てきた人の中ではよっぽど。 そうさ。 ボクは人じゃない。 亜人なんだ。」
亜人。 よくファンタジーの小説で描かれる、人のようで人とは違った特徴を持った生物。 希少だが、人以上のスペックを持っていたりする。 だが、基本はあまり良しとは見られていない。 そんな種族だ。 まあ、偏った知識なんか宛にならないがね。
「亜人って言ったって、様々な種類があるんだろ? ええっと・・・」
「ボクの事はゼルダって呼んで。 本名は長いから。」
「ならゼルダ。 君はなんの亜人なんだい?」
「ボクは見たら分かるかも知れないけれど、トカゲの亜人なんだ。 手足の鱗や目の瞳孔はもちろん、舌も2つに分かれてる。 小さいながらも尻尾もあるしね。」
そう言ってピュルピュルと舌を出し入れしていた。 確かに舌は2つに分かれていた。
「お待たせしました。 体調が優れないと言う事で、レゾーネにしました。」
給仕の人が持ってきたのはチーズと卵を使ったリゾットのようなものだった。 細かく刻まれた肉がちらほらと見えている。
「あ、ありがとうございます。」
そう言ってゼルダの方を見ると、何故か布団を首もとまで羽織っていた。
「まだ体調が優れないようでしたら、またお呼びください。 それでは。」
そう言って給仕の人は去っていった。 恐らく亜人であるゼルダは、手足を見られたくなかったのだろう。 そこで2つ目の疑問が生まれる。
「なぁゼルダ。 やっぱり亜人は、この世界では生きにくいのか?」
神様から聞いていたこと、この世界では人間種の方が優越に立っている。 亜人は一部では毛嫌いを起こしている。 そんな話を。
「まあ住みにくいと言えば住みにくいけど、ボクは亜人の多い国で生まれたからねぇ。」
「え? 海を渡ってきたのか?」
「まぁ、そんなところかな。」
亜人の国、それなら完全な弊害があるわけではないから、多少は良さそうだ。 あのふらつきも海から渡ってきたということと身分を隠していたということも考えれば、肉体的にも精神的にも疲労するのは仕方ないことだと納得できる。
「それで、君達はボクをどうするつもりかな?」
「どうする・・・て言うのは?」
「ボクはこの国では珍しい亜人なんだ。 例えば見世物にするとか・・・売り飛ばすとか。」
「なんで初めてあったばかりの亜人をそんなことするんだよ。 どうもしない。 生き方は自由だろ? 人族でも亜人でも。」
なにをさも当然のようなことを言ってくるのかと思えば・・・ そう言った俺の顔を、ゼルダはまっすぐ見据えていた。
「・・・やっぱり君は優しい人だね。」
「・・・よく分からないが、疲れてるならとりあえず休んでいってくれ。 服も買ってきたが、その手足じゃ手袋や靴下がいるな。 今日は俺達も旅で疲れているから、買うのは明日かな。」
「へぇ、旅をしているんだ。 それにそのゴーグルはカードゲーム用の装備かい?」
「そうだが・・・亜人もやったりするのか?」
「やだなぁ。 ボクらが出来ないと思ってる? その遊びは今や亜人達の間でも大人気なんだぜ? ボクはここに来る途中で失くしちゃったけど。」
「失くしたなら買い直せばいいじゃないか。 ・・・あ、資金的な問題か?」
「ボクは見ての通り一文無しだよ。 ここに来る時に一緒に失くしちゃった。」
カラカラと笑うゼルダに、アリフレアも心を許したのか、いつの間にかゼルダの隣に座っていた。 奴隷扱いをされていた少女と、遠方から来た亜人のふれあいだ。
「ボクもデッキは持ってたんだけどねぇ。 今は出来ないかな。」
「その辺りは買い直した時でいいだろ。 俺らだって強要はしないさ。」
「それよりもボクは君達の旅の話が聞きたいなぁ。」
「旅って言ったって、そんなに長くはやってないぞ? 最近始めたんだ。」
そういいながら談笑を繰り返し、ゼルダの表情も柔らかくなっていった。 そしてアリフレアが眠ってしまった辺りで俺とゼルダも眠る。 ちなみにゼルダとアリフレアは同じベッドで寝ていた。
そんな次の日の朝。 俺は寝ているアリフレアとゼルダを起こさないように朝のルーティングの1つであるパックの開封を行う。 そろそろいいカードも入ってきたので、デッキ編成もしておきたいところだ。
『モンスターカード:歴戦の狩人 レアリティ 桃 コスト10
種族 衛兵
このカードに装備カードが装備した場合、このカードと装備されたカードを破壊する。
ATK 20 HP 15』
『モンスターカード:不死の傭兵 レアリティ 紫 コスト7
種族 アンデット
このモンスターは戦闘では破壊されない。 ただし体力が攻撃力を上回っている場合、その差分のダメージを受ける。
ATK 8 HP 4』
『装備カード:バトルファン レアリティ 水色 コスト3
装備モンスターの攻撃力を3上げる。 また名前に「ダンサー」と名の付いているモンスターには、更に攻撃力を3上げる。』
『領域カード:ドラゴンマウンテン レアリティ 紫 コスト5
自分フィールドに「竜族」のモンスターが存在する時、そのモンスターを攻撃対象に選べない。 また竜族が効果で破壊された時、その破壊されたモンスターの攻撃力よりも低い「竜族」を山札から召喚できる。』
『モンスターカード:バーニングマン レアリティ 銅 コスト9
種族 焰人
「攻撃時」戦闘を行うモンスターに5のダメージを与える。 ただし、この効果でモンスターは破壊できない。
ATK 14 HP 9』
効果もそれなりに種類が豊富になってきて、かなり戦略の幅が広がってきた。 とはいえ、自分の求めるようなカードはまだ少なく、枚数的にも選ばなければいけないカードが多い。 今回のデッキ編成も慎重にいかないと。
そして大体20分後、開封と編成を終わらせることが出来た。 今のデッキレシピはこんな感じだ。
銅レア以下
ハッキングバグ×3
ウリオーク×2→歴戦の狩人、不死の傭兵
魔剣の使い手×3
リトルデビル×2
スリープゴード×3→ウィッチロード、雨降りにさ迷う少女、エレクトリックドラゴン
サーカス団のピエロ×3
キッキングホークス
マジシャンドール×2
エイリアン・イン・ザ・マン
酒場の棟梁→バンブーナイト
アサルトフォード
カーテン・ザ・マント
紅蓮青龍の剣→発射装置付きレイピア
薄暗い霊園
銅レア
エンジェルビー
エクステンドガーディアン
公平裁判員×2→サイレントマスター×2
サイバネット・コンダクター→バーニングマン
表裏一体が織り成す奇跡
インドラの雷
マリオネットヤーン→ツギハギの折り畳み盾
銀レア
リヴァイアサン→トレント
怪盗ハンドスティール
深淵の沼
リターンアンドドロー
ブリザードコネクト
死水霊
ファイアーコロシアム
金レア
ヤマタノオロチ
希少価値の発掘
このような形になった。 基本的に低レアリティはコロコロと替えていく予定だが、使用価値の高いカードは残しておくことにしている。 高レアリティの変更が少ないのは、それだけ効果が強いと言うわけだ。 レアリティが高いだけあって、低レアリティとは訳が違う。 余程強力なカードか上位互換位無ければ、高レアリティのカードは動くことは無いだろう。
「う、ううん・・・」
どうやらアリフレアも起き・・・ようとしているのだけれど、ゼルダに抱き枕代わりにされているので起きるに起きられない様子。 その様子に俺は微笑ましさを覚えつつも、それだとなにも出来ないと分かっているので、ゼルダを起こさないようにそっとアリフレアを解放するのを手伝った。
というわけで異世界特有の亜人との遭遇 ゼルダとなります。
以後お見知りおきを




