表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第一の章 今の世界を知る
14/262

その力は誰に使うべきか

 俺の手札は6枚、奴のモンスターを倒すのは簡単だし、「死水霊」も今手札には来ている。 だがまだ奴は本気を見せていない。 ここで軽率に高いステータスのモンスターを出して返り討ちにされてしまっては元も子もない。 まだコアも心もとないし、数は増やしておくに越したことは、今はないか。


「プラポレーションタイム、俺はコストを8支払い、「エイリアン・イン・ザ・マン」を召喚する。」


『モンスター:エイリアン・イン・ザ・マン レアリティ 桃 コスト8

「召喚時」このカード以外のモンスターを装備カードとして、このカードに装備し、装備したモンスターの効果を得る。

「破壊時」手札を1枚捨てることで、「中にいた男 ATK4 HP5」を召喚する。 装備しているモンスターはそのまま装備カード扱いになる。

 ATK 11 HP 3』


 自分フィールドにいるハッキングバグがエイリアンにピッタリとくっつき、そのまま中へと入っていった。 これで1回のモンスターの破壊の無効と、破壊した場合の効果が両立できた。


「更に俺はコストを4支払い、『アサルトフォード』を召喚する。」


『モンスター:アサルトフォード レアリティ 水色 コスト4

 種族 衛兵

 このカードは相手フィールドに「種族 衛兵」がいる場合、戦闘に参加することが出来ない。

 ATK 10 HP 6』


 種子島式の鉄砲を持っている兵士のキャラがフィールドに現れる。 アサルトフォードは敵が衛兵タイプのデッキならばデメリットになりえないモンスターだが、今衛兵タイプのモンスターは「虚偽を語るワイバーン」に乗っている騎乗兵だけだし、更に言えば今は装備カード扱いになっている。 ならばこのデメリットは発動しない。


「そして俺はコストを15支払い、領域カード「ファイアーコロシアム」を発動させる!」


『領域カード:ファイアーコロシアム レアリティ 銀 コスト15

 このカードを発動してから3ターン(このカードを使用したターンは含まない)、相手のエンディング時に互いにライフコアに5のダメージを与える。 また自分のターンで3ターン後のエンディング時、このカードの効果は消滅する。』


 その領域カードを使った瞬間、俺の後ろから円を描くように俺とベルジアの周りに炎の壁が出来上がる。 恐らく一緒にこのAI領域に入っているアリフレアはなんとか当たらない部分にいることだろう。


「互いにライフコアにダメージを与えるカードだと!? お前! 死に急ぐつもりか!?」

「死に急ぐかどうかは俺達の戦いかた次第だ。 よく考えるんだな。」


 だがベルジアの言い分ももっともだ。 今の状態でライフコアが先に減るのは俺の方。 自分で状況を造っておいてなんなのだが、自分のライフが取り返しの付かなくなる前にはどうにかしておきたい。


「コンバットタイム! エイリアン・イン・ザ・マンでワイバーンに攻撃!」


 エイリアンの恐ろしい存在にワイバーンも騎乗兵も動けずにいて、そしていつの間にかエイリアンは俺のフィールドに戻ってきていた。 そしてベルジアのライフも「96」となっていた。


「っ! 騎乗兵の効果! このカードを破棄することで、ワイバーンはフィールドに残る!」


 騎乗兵がワイバーンから降り、ワイバーンは1体となった。 が、ここでワイバーンを攻撃したところで対して減らないし、それよりもバーストドラゴンの方が処理をするのは先だ。


「アサルトフォードよ! その銃で竜狩りを行え!」


 アサルトフォードは銃を構え、バーストドラゴンに狙いを定めて、そして一発放ち、そのままバーストドラゴンは落ちていった。


「これもまた運命か・・・」


 落ちていくバーストドラゴンを見ながら、そう言い放ったベルジアは、どこか悲しげだった。 奴のライフコアは「89」。 まだまだ先は長そうだ。


「分かるか? いくら強力なモンスターと言えど、所詮はあのように落とされてしまい、そして無意味とも思えるモンスターの方が残る。 卑しいものだと思わないか? ただ力があるだけのものは、使い捨てなのだ。 それでは意味がないのだ。 全くもってな。」

「だからズル賢くいかなければいけないってか?」

「力は使い方次第でこうも扱いづらくなるということだ。 そうならないためには、そんなものには屈しない程の圧倒的な力が必要だ。 だから我々は領地という大きな力を手に入れなければならないんだ!」


 理屈は通ってるように見えるが、実際は自分の利益にならなければ平然と捨てていく考えとほとんど変わらない。 そんなことでは領地の人間は悲しむだけだと、理解できていないのか。


「クールタイムに入り、エンディングを迎える。」


 とにもかくにもこの戦いに勝たなければならない理由はある。 ライフは「83」、まだ動ける範囲ではあるな。


「私のオープニング! そしてドロー! プラポレーションタイム! 私はコストを15支払い、「スプレットレックス」を召喚する!」


『モンスター:スプレットレックス レアリティ 銅 コスト 15

 種族 竜族

 ATK 32 HP 18』


 縞模様を模した恐竜のようなモチーフのモンスターが現れる。 攻撃力は高いが、その分体力が乏しい。 効果も持っていない所から見ると、攻撃特化と言った具合か。


「そうまでして力で押しきりたいのか? 例え領地の人間が居なくなろうとも、それでいいと思っているのか?」

「領地が大きくなれば領地の人間だって戻ってくる。 開拓意欲のあるものだけが付いてくれば、それでいい。」

「その開拓にかかる費用は、結局は領民から払わしたものだろう? 領民が居なくなれば、それこそ開拓なんか出来ないだろう!?」

「今の人間が居なくとも、その領地の人間でやればいい。 人の数は有限だが、使い方は我々が決める。」


 それでは操り人形となにも変わってないじゃないか。 そんな領主の言葉など、聞き入れるわけが無いだろう。 目先の欲を優先しすぎて周りの見えていない典型的な例だ。


「それに、そんな戯言はこの試合に勝ってから言うことだな! コンバットタイム! ワイバーン! その銃兵に攻撃を仕掛けろ!」


 ワイバーンはしなやかな動きでアサルトフォードに近付き、そして腕を切り落とし、頭をはねた。 リアルでやられたらたまったもんじゃないな。 俺のライフは「78」になったが、


「スプレットレックス! その穢れたエイリアンを引き裂いてやれ!」

 スプレットレックスの鋭い一撃が、エイリアン・イン・ザ・マンを真っ二つに切る。

「エイリアン・イン・ザ・マンの効果! 自分の手札を1枚捨てることで、「中にいた男」を召喚する!」


 エイリアンが縦に割れた場所から、いかにも一般的と言えるような男が現れる。 エイリアンの体液か、ずぶ濡れの状態で現れたが。


「だがダメージは入る。 32から3を引いて29のダメージだ。」


 エイリアンを引き裂いた攻撃の余波が俺に飛んでくる。 それが俺の身体に直撃した。


「ぐっ! あぁ!」


 AI領域でも、ダメージを受けた感覚はある。 だが20以上のダメージが身体にひしひしと伝わってくるこの感覚は、何度も受けていいものではない。 俺のライフコアも一気に「54」まで減らされた。 迂闊にライフコアの肩代わりも出来なくなって来たな。


「私はクールタイムに入り、エンディングに向かう。 今ならまだ間に合う、これ以上攻撃を受けたくなければ降伏宣言をするのだ。」

「制約バトルなのにそんなこと出来るんだな。 でも降りるつもりはないね。 それにそんなことを心配してる場合かよ?」


 エンディング宣言をしたという事は、「ファイヤーコロシアム」の効果が発動し、双方に炎の壁の一部が体に触れる。 それにより、俺もベルジアもライフコアを5つ失った。


「くっ・・・だがこれで先にライフコアが減るのはお前なんだぞ?」

「その前にお前を倒せば何の問題もないよな? 俺のオープニング、そしてドロー!」


 俺が引いたカードを確認すると・・・ ふっ、良きところで来てくれるな。 お前は。


「プラポレーションタイム! 俺はコストを18支払い、「怪盗ハンドスティール」を召喚する!」


 スティールは登場するやいなや、ベルジアの下に飛んでいく。


「スティールの効果! 召喚時、相手の手札のカードをランダムに選び、そのカードを、コストを2倍にして使用することが出来る!」


 スティールが取ってきた半透明状態のカードの内容を確認する。 このカードは俺には・・・いや、条件が合うやつはいるか。


「俺はコストを10支払い、魔法カード「竜を呼び起こす歌」を使用する!」

『魔法:竜を呼び起こす歌 レアリティ 紫 コスト5

 山札の中にある「竜族」モンスターカードを手札に加える。』


 単純に「竜族」のモンスターを加えると言ったカードだが他のデメリットが無いのでレアリティを無視してほとんどの「竜族」を加えられるのは、かなりな強みになるだろう。


「俺は山札の中に眠っている「ヤマタノオロチ」を手札に加え、そのままコストを30支払い、「ヤマタノオロチ」を召喚する!」


 コストとレアリティに相応しいカードの召喚演出の後、そこに現れたのは、童話の中でよく見る「ヤマタノオロチ」そのものだった。

現状

ベルジア ライフコア76

スプレッドドラゴン

虚偽を騙るワイバーン


清司 ライフコア19

中にいた男


ヤマタノオロチは童話のものを思い出して頂ければと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ