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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第二の章 世界を回る
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零斗の実力 3

「俺のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。 で、そのままゴールドディーラーの効果を発動だ。」

「いいで御座る。」

「じゃあ最初のドローだ!」


 同時に引いたで御座る。 そして・・・


「拙者は代償13の兵を引いたで御座る。」

「ちっ、コスト9かよ。 装備カードだしよ。」


 そうしてゴールドディーラーの効果により相手の心臓核が8つ減ったでござる。 ここに来てようやくまともな傷がついたで御座るな。 拙者は手札を捨て場に送り、捨て場の札を回収するで御座る。


「まだまだいくぜ。 2回目だ!」


 再度札を引く。 次に引いたのは・・・


「代償8の装備札で御座る。」

「くそっ! コスト6の魔法カード・・・」


 そうしてまたも心臓核を減らしていった。 この山札の数少ない装備札を引いたで御座るな。 山札に戻して切り直すで御座る。


「今度こそ! 3回目!」


 最後の効果を使う。 引いたのは・・・


「代償14の兵で御座る。」

「・・・はっ!? 嘘だろ!? なんでこんな時に・・・!?」

「そっちはなんで御座るか? 早く言うで御座る。」

「・・・コスト4のモンスターカード・・・」


 つまりその差は10。 傷は2倍の20で御座るな。 拙者は手札を捨て場に送り、捨て場から札を回収するで御座る。


「そんな・・・こんなところで、ありえねぇ・・・」

「なにがあり得ないので御座ろう? 効果を使って引かせたのはそちらで御座る。 素直に結果を受け入れるで御座る。」

「くそっ! まだ戦いは終わってないんだ! 次のプラポレーションタイムで決めてやるぜ! クールタイムに入り、俺はエンディングを迎える! そして効果で山札に戻して、カードを1枚選んで、シャッフル! 次はこうはいかないぜ。」


 どうやら思い通りにいかなかったことに憤りを感じているようで御座るな。 しかしそのようなことで心を乱しては、勝てるものも勝てぬ。 確かに拙者も手札が残っていたとき、焦りはしたが、それだけの事だったで御座る。


「拙者の開戦、そして山札を引く。 準備期間。」


 相手の焦りが拙者を冷静にさせるで御座る。 相手の心臓核もかなり減ったで御座る。 しかしこのまま長引かせる訳にはいかぬ。 なにか手を打たねば・・・


「・・・む。 この札は・・・」


 その札を見て拙者は感じた。 これはセイジ殿と会った後に引いた札。 効果が強力だったゆえ入れていたで御座るが、まさかここで引こうとは。 ・・・いや、これも運命というものの導きで御座ろう。 これで全てを終わらせろと言う。


「拙者は代償を6つ支払い、先程捨て場から戻した魔法「背負う覚悟」を発動するで御座る。 手札を捨て場に送り、新衛兵を対象にするで御座る。」

「はん。 何度やっても無駄だ! 例えインタラプトカードの対象にならないって言ったって、それはそのモンスターの話だろ? さっきみたいに全体的にしてしまえば、効果は通用する。 結局は無駄だったって事だなぁ! はっはっはっはっはっ!」

「誰がこれで終わりだと言ったで御座る? 拙者は手札が1枚になったことでこのカードを最大限に使えるようになったで御座る。 拙者は代償を18支払い魔法「無になる崩壊」を発動するで御座る!」


『魔法カード:無になる崩壊 レアリティ 金 コスト18

 このカードの使用後、手札が0枚になった時、全てのフィールドと手札を破壊する。 その後フィールドにいたモンスターの攻撃力の合計分のダメージを相手プレイヤーに与える。』


「はっはっはっはっ・・・なに!?」

「そして拙者の場にはアサクラがいる。 よって攻撃力と体力が入れ替わった後に無になる崩壊の効果で破壊される。 そして全ての合計値の「73」をお主の心臓核に当てるで御座る。」

「そっ、そんな・・・・・・そんな馬鹿なことがーーー!」


 そうして全ての怨念のような攻撃が、相手の心臓核に当たり、そして数字が0になる。 そして拙者は最後の言葉をかける。


「休憩時間に入り、終戦を迎えるで御座る。 これにて閉幕で御座る。」


 ――――――――――――――――――――


『勝者 レイト コマツバラ これにより、アリフレア、ゼルダの譲渡は拒否されました。』


 全ての終わりにより、AI領域が解除されていく。


「やったッスね! レート!」

「相手の土俵に上がった上での勝利、完璧であった。」


 そう2人は喜んでいるが、あれは零斗さんに運が回ってきたと言っても過言ではない。 確かに零斗さんにとってはかなり相性の悪い相手だったと思う。 だがそれはあくまでも俺達と会う前の話。 最後のカードはおそらく俺達と会ってから入れたカード。 自分の意志は曲げず、自分達に合わせた形になるんだろうな。


「セイジ殿。」


 そう思っていたら、零斗さんから声が掛かった。


「セイジ殿のおかげで勝てたで御座る。」

「俺は何にもしてないけれど?」

「拙者があの札を引けたのは、汝と出会ったからこそで御座る。 1人のままでは、あのような札を持つことなど考えもしなかったで御座るからな。」

「それも零斗さんの力でしょう。 俺だけのものじゃないですよ。」

「ふふっ。 謙遜しているで御座るな。」


 そう言った後に、俺達は警備員に声をかけた。


「つうわけだ。 零斗さんが勝ったんだから、追加で払うことも、アリフレア達を渡すこともなくなった。 このまま俺達はハーレーストラに入るからな。 いいよな?」

「あ、ああ。 約束は約束だ。 通りなよ。」


 もう一人の警備員はすんなりと通してくれた。 最初からそうしてくれたら、こんな面倒なことにはならなかったんどけどな。


 なんだかんだで入れたハーレーストラの領地だが、橋の場所がそれなりに中心街に遠い位置にあったようで、橋の場所での足止めの事もあり、1日では流石にたどり着けなかった。


「あの距離ではどのみち後1日は必要になってくる。 慌ててもしょうがない。」


 ベルジアが焚き火の準備をしている最中、そう言ってきた。 ドーホース達も流石にストレスを感じているのか、あまり先には進んではくれなかった。 しかしそうなってくると厄介なのが、1日置くとなると、街に入るのはまた次の日の朝と言う結果になる。 とはいえ夜になって無理やり入るよりは、まだ日が昇っていた方が、入りやすいといえば入りやすいか。


「でもあれッスね。 あの警備員、俺っち達の事を見てもなんとも思ってなかったッスね。」


 ファルケンも見張りをしながらそう聞いてきたが、俺はそうは思っていない。


「2人ともローブを羽織ってたから、亜人だって、分からなかったんだろ。」

「おそらくはそうで御座ろう。 ゼルダの事も、身体以外は見ていなかったようで御座ったし。 しかしあの場で亜人だと知られたらどうなるか、まだ不鮮明で御座るからなぁ・・・」

「それも踏まえて、勝ってもらって良かったよ。 ボク、あの警備員を好きになれそうに無かったし。」


 好きになってもらっても困るんだけどなぁ・・・ ゼルダとアリフレアが料理を持ってきたところで俺達は食事を取ることにした。


「セイジ殿。 少し話をしてもよろしいで御座るか?」


 これから寝ようとしたそんな矢先、最初の見張り番である零斗さんからそんなことを言われた。


「構わないけど・・・見張りの順番どうするか。」

「ならばレイトの次にそのままセイジが見張りをやれば良い。 あとはずらしてもらえば、我々も分かりやすい。」

「了解。 んじゃ、俺と零斗さんで見張ってるよ。」

「おやすみ、なさいです。 ご主人様。」

「おやすみ、アリフレア。」


 そうしてみんなが荷車の中に入ったのを確認してから俺達は夜の森を見ながら、話をすることにした。

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