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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第二の章 世界を回る
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知ってもらうために

「改めて、拙者の名前はレイト コマツバラと申す。 初顔合わせの時の行動、誠に申し訳なかったで御座る。」


 立ち話もなんだからと、別の店に入り、改めて零斗さんの事について話がしたいと言って、自己紹介と共に頭を下げて謝罪をした。


「ああ、最初はビックリしたッスけど、師匠が大丈夫だっていっているなら、もう気にしてないッスよ。」


 そう返したのはファルケンだ。 一番弊害をもたらしそうな見た目をしているのに自分から声をかけた。 まあファルケンの性格を知っているから別段不思議ではないわけだが。


「心遣い、感謝いたす。」

「それで情報の開示ってさっきの制約で言ってたけれど・・・ボク達に話したい事なのかな?」


 ゼルダが懸念しているのは話すと本人が辛くなるのではないかと言う感じだ。 トラウマだったり忘れていたい過去だったり。 人それぞれの道があるなら、苦難もある筈。 そこをゼルダは思っていたのだ。


「心配は不要。 これは拙者の生い立ちに関わることで御座る。 それに、セイジ殿とも関係しているので御座る。 直接的ではないで御座るが。」


 零斗さんがそう言うとみんなは俺を見る。 ここまできたら今さら隠す事もない。 いや、むしろここだからこそ聞いてもらえるのかもしれないと思った。 信憑性の欠ける話は、1人では笑い話でも2人なら耳は傾けてくれるだろう。


「では改めて話すで御座る。 まずは拙者はこの世界の生まれではないで御座る。 「地球」という星の「日本」という国の名前の場所から、ここに来たで御座る。 最も、「来た」というよりは「いつの間にかいた」と言った方が早いで御座る。」


 ここで俺は零斗さんの言い方的に、この世界には何らかの形で「転移」してきたという話なのだと感じた。 俺の「転生」とはまた違った形で入ってきたという事になる。


「なぜそんなことになったのか、心当たりは?」

「全く無いで御座るよ。 いつものように過ごしていたらいつの間にかこの世界にいて、そして傭兵として拾われた。 それだけの話で御座る。」

「ご主人様も、関係して、いる、という、のは?」


 アリフレアの疑問に零斗さんは俺の方に目をやる。 あ、そこからの説明は俺なのね。


「俺も零斗さんと同じように日本からこの世界に来た。 でも1つ訂正しておくと、地球とこの星、名前は分からないけれど、存在している場所がそもそも違うんだ。 俺らがこう言った世界を「異世界」って呼び方をするのには、そう言った理由もあるんだけどな。」

「そんな世界があるんスかね?」

「信じられないかもしれないが、現にここに2人いるわけだからな。 無くはない、位に思ってればそれでいい。 んで、俺の場合はその地球で一度()()()。 そして神様にあって、この世界でもう一度人生を送ることになった。」


「ご主人様・・・幽霊?」

「いや、肉体はちゃんとあるから、生まれ直したって言った方が正しいかな? まぁ日本で悪いことをしてた訳じゃないのに生まれ直したって言うのも、正直変なんだけどな。」


 自分で言っておいて訳が分からなくなる。 理不尽な事故死だぜ? 俺が何したって話なんだけど、今重要なのはそこじゃない。


「ではレイトと話していた時に使っていた言語は」

「こっちの世界じゃ使われていない言語って事になるな。 その反応を見るに。」


 その辺りに関して、俺は零斗さんに聞きたいことがあった。


『その古風な喋り方はどうしたんです? まさか本当に』

『いや、これは個性を出すためにわざとやっていたで御座る。』

『個性?』

『先程から申しているように、拙者は傭兵として拾われた。 そこまでは良かったのだが、あまりにも没個性的な雰囲気だったゆえ、飲み込まれまいとこの喋り方にしたので候。 それに拙者もお主と同じ世代から来られたと推測するで御座るが・・・』

『うーん・・・どこまでのことを言ってるのか分からないが・・・あんたのそのデッキが出たのって、俺の時代だと10年近く前になるんだよね。』

『うむ。 拙者もその時代にこの世界に飛ばされたで御座る。 あの時は丁度成人を迎えていたで御座った。』

『約10年で5歳の歳を取った。 前の世界とこの世界では時の流れが違うみたいだな。 ってことは俺が今16、感覚的にはもうすぐ17になるから本来なら15歳差になるわけか。』

『はっはっはっ。 拙者も随分とおじさんになったもので御座る。』

『そう言う問題じゃ・・・まあいいや。』


「すまないが、そちらのみで話を盛り上げないでもらいたいのだが?」


 おっと、すっかり喋り倒してしまった。 久しぶりに日本語って言葉を聞いたし、日本語を喋れる相手がいるとは思ってなかったからつい気分が舞ってしまった。


「まあ実際に悪い人じゃないのは分かったし、これからよろしくお願いします、 レートさん。 ボクはリーゼルデ・フォン・フランシュシュ。 長いからゼルダでいいよ。」

「うむ。 よろしく致す。 ゼルダ殿。」


 そう言って零斗さんとゼルダが握手を交わす。


「・・・む? 汝、手の感触が・・・?」

「あぁ、そっか。 まだ話してなかったもんね。 そもそも亜人は見たことがあるのかな?」


 そう言いながらゼルダはフードを外す。 ゼルダの顔は人間の顔に対して、目や口元に少しだけ蜥蜴の成分が入っている程度。 凝視してでも分かりにくい特徴だ。


「・・・毎回思うッスが、こう言ったのの先陣を切るのって、普通なら俺っちの役目なんじゃないかって感じるんスよねぇ。 まあそのお陰でやりやすいと言ったら、矛盾になるんスけどね。」


 そう言いながらファルケンもフードを取って、鷲と人の顔を足して2で割ったような顔を出す。 正直こっちの方が亜人らしいんだよな。


 そして見せられた当の零斗さんはと言えば、驚きはしていたものの、不快には感じてはいなかった。 むしろなぜか頭を下げていた。


「・・・亜人の存在は知っていた。 しかしそれがあったゆえに、汝らの同胞を()()()()()()()事実が拙者にはある。 赦されることではないのは拙者も承知。 この咎めを赦してもらいたい。」

「・・・確かに仲間が殺されちゃったのは、苦しい事だと思うッスが・・・ 亜人って言ったって赤の他人の事まで気にしないっスよ。」

「それにそうやって感覚があるだけでもボク達は十分だよ。 ね?」


 ゼルダとファルケンはお互いに首を縦に振りあった。 それを聞いて零斗さんも「かたじけない」と一言言った後に頭を上げた。


「あ、あの、アリフレア・ナルティ、です。」

「うむ。 レイト コマツバラだ。」

「さて、こうして旅のお供が増えたわけだが、やはり荷車が必要になったな。」

「そうだな。 食糧も追加で買わないとな。」


 俺とベルジアは新しく増えたメンバー、零斗さんの分も踏まえた上で考え始めた。


「ところで、汝らはこれからどちらに向かう予定で御座るか?」

「あぁ、そうそう。 俺達マーキュリーから礼状を渡されてるんだ。 オストラレスのお偉いさんのところに行かないと。」

「ふむ。 では拙者はこの身なりではいささか無礼で御座るな。」


 確かに零斗さんの格好はお世辞にも清潔とはかけはなれた格好となっていた。 いや、完全にみすぼらしい訳ではないのだが、やはりお偉いさんと会う手前、ボロボロ過ぎるのは目に余る。


「今回は私とセイジで行く。 他の皆は買い物なりしていてくれ。」

「え? お、おう?」


 俺自身もまさか行く事になるとは思ってもみなかったので、足取り悪くベルジアの後を付いていくしか無かった。


「それで? 目星はついてるのか? どの辺りになにがあるのか。」

「正直マーキュリー程土地勘がない場所などを歩くなど自殺行為かもしれないな。」

「おい、ベルジア?」

「そう怒るなセイジ。 闇雲に歩く気はないし、地図を頼りに目的地にはつけるさ。」


 本当だろうな? 信じるぞこのやろう。

祝100回目


なのにこんな話でいいのかと実際に嘆きたいです。


でもしょうがないんです。 話が大分前のめりになってしまったので、こういうことになったのは。

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