表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代魔法少女の受難  作者: 串牡蠣キュウエイ
1/3

プロローグ

平成31年3月29日午後2時16分

各国の天文学者が「日本の太平洋沖120キロ地点に落下見込み」とした超巨大隕石は不幸にも大幅な軌道のズレを観測し東北地方山形県と宮城県の県境に位置する奥羽山脈の奥深くに着弾した。


日本中で隕石の光の尾の軌跡を見せる天文ショーで人々を惑わせたそれは、直径61メートルのクレーターを構築した。

私有地の山中とはいえ住居区に落下しなかったことは不幸中の幸いとされた。


この隕石による被害はそれだけ。クレーターや残された隕石の残骸が研究者の格好の餌になって、隕石の軌道の誤算の原因究明に躍起になり、新元号が発表され今年は新しい時代の幕開けとなるはずだった。




のだが。

しかし。



隕石が光の尾を見せたその瞬間から、これを見た人たちに異常が発生した。





『魔法が使えるようになってる』













「うわ〜やばめっちゃ飛ぶやーんすごい綺麗」

長い薄茶色の髪をハーフアップにした10歳の女の子がココナッツミルクのタピオカを飲みながら空を見上げる。


「なんかあれだね、この後中身が入れ替わっちゃいそうなくらい綺麗な隕石だね」

黒髪のクリクリのショートの10歳の女の子はチョコバナナのクレープをかじりながら器用に片手でスマホを空に向けている。


「やめろ二つに分かれてこっち飛んできたらどうすんのよ」

「手のひらに縁の名前書いといたほうがいい?」

「[ゆかり]って?いやていうか私ら巫女さんじゃないし」

「前世はそうだったかもしれない!」

「あの曲流れるからやめてw」


「あっ」

クレープをかじりながら撮影していたほずみの手から、クレープを食べるときに千切った紙が一切れ落ちた。

「も〜撮りながら食べてるから笑」なんて軽口を言いながら拾おうと縁が手を伸ばしたとき


空中に紙切れが留まった。


ひらひらと不安定に落下していた紙切れがいきなり空中で何の支えもなくぴったりと動きを止めて浮かんでいる。


二人はびっくりして声も出ずただ空中に止まったままの紙切れを見つめる。


同時に縁は何だか眩しいなと思い光源の方を見つめる。


ほずみの黒髪が金色に光っていた。




「ほずみ」

「紙が浮いてる何でだ」

「ほずみ」

「なんか顔まわりが眩しいんだけど何でだ何これ」

「ほずみ、髪、光ってる・・・・よ・・・」



「入れ替わってるーーーーー!!!!!?????」

「落ち着いてーーーーーーーー!!!!!!!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ