住み着いていた少年故にーーー。
棗の写真の森にある小さなウッドハウス
そこには今は人が住み着いていた。
すると小柄な少年が言う。
「今日はヤッカイな【ゆゑ】をお持ちのお客様がいらっしゃるなあ」
と、笑顔で一人話す。
一方棗はバスに乗り更に電車へ乗ってその森へと足を運んだ。
そうだ…間違いない。ヒエイの森だ。
深々と続くその森は辺りを緑色へと変えていた。
確かここの中心にウッドハウスがあった気がする
そう思い歩くこと20分。
木の家ウッドハウスが見えてきた。彼は足早にその家の近くまで行った。
ん?この匂い…。誰か住んでいるのか?
彼はウッドハウスの戸を少し開けてみた
部屋の中は片付いており鍋とお皿が置いてあった
「 あ、あのっ…すみませんー」
棗は恐る恐る薄暗いウッドハウスの中に入って行った。
だ、誰もいないのかーーー?
と思った次の瞬間、背後に自分よりも小さな気配を感じた
すぐさま後ろを振り向くと
戸の真ん前に小柄な少年が立っていた。
「 あっ!い…いぇ!その!」
棗は驚いてうまく話せなかった
「 ん?あ、あぁ…。驚かして済まないね。ボクの名前は冷真朱。よろしく」
と言うと冷真朱と名乗った少年がは棗の腕をとるなり握手をしだした。
えへへと冷真朱は笑っていた。