第二章 第肆拾肆話 完全決着
【魔物の戦利品】
魔獣と違い、倒されると消滅するのが魔物です。
ですが、偶に何かが残ります。専ら魔獣にもある魔核が多いですけど、時にアイテムを落とす時もあります。しかもそのアイテムは本人と正式に受け継ぐか、選ばれた人しか使えないアイテムになります。
今回クロトは双剣を手に入れました。実はクロトの愉快な仲間達は結構そういうアイテムを持っています。
「消えるようだな」
「ええ。これでも魔物ですから」
クロトの問に答えるキーリ。
後悔はなかった。
楽しい戦いだった。
約束も果たせた。
———これで満足して消えれ……ない!
まだ悔いがある!
まだ秘伝を全部見れていない。
「ああ、まだ心残りがありました」
「?」
キーリが突如言い出す。
疑問符を浮かべるクロト。
キーリがクロトを見て微笑んだ。
「まあ、今は置いておきます。しばらく眠ります。起こさないでくださいね」
「おい待て、それどういう意m」
意味深な事を言うキーリ。
クロトが全部言い終わる前に溶けて消えてしまった。
残されたのは彼女が使っていた双剣。
「……」
無言で双剣を拾い上げる。
魔物が倒されると偶にアイテムになることがある。
どうやら今回の戦利品のようだ。
双剣の使い方が頭に流れ込んでくる。
「おいおい」
クロトがため息を吐いた。
「まあ、使えるし、取っておくか」
呟くクロト。
そこへ。
「大丈夫か?血が出てるぞ」
「生きてイテ良かったです」
「無事なようだな。良かった良かった」
『心配しましたよ』
仲間達が駆け寄ってきた。
双剣を仕舞い、仲間達に向けて笑みを浮かべ、こう答えた。
「血流し過ぎた。倒れるわ」
バタ。
クロトが倒れた。
「「「『……』」」」
沈黙。
そして。
『い、医者―!?』
「ちょっと待て!今、回復魔法を」
「ドウシマショウ!?ドウシマショウ!?ドウシマショウ!?」
「ああ、面倒くせえ。ポーションは……ねえ!魔力回復系統しかねえ」
ガヤガヤと騒がしくなる。
その後、クロトはどうにか回復した。
あの剣にどうやら治癒阻害効果があったらしい。
【双聖剣 キーリ】
今回の戦利品です。幾つか能力があります。
1つ目が治癒阻害。不能よりはマシですが、自然治癒を待つか、本来治癒に必要な魔力の数倍をぶち込まないとなりません。
2つ目が空中飛行。翼が生えて、空が飛べます。
3つ目が自立行動。手に持たなくても、自在に飛び回ります。
4つ目が■■■■。これはまだ内緒です。
次の章で出るのでお楽しみに。




