第一章 第19話 決着
【大闘技場】
魔法学園の施設の1つです。
古代ローマの闘技場みたいな感じです。
観客も結構呼べます。
因みに使用には予約が必要です。
ディーネは十傑の権限を使ってねじ込みました。
* * *
周りの事などお構いなしに、戦い続ける2人。
周りが眼に入らない程に集中している。
だが、彼らは知っている。
実際の戦いでは乱入など日常茶飯事ということを。
だからこそ。
空からの攻撃に咄嗟に反応できた。
ズガガガガガガ……!!!
空から降り注いだのはレーザーの雨。
食らえばひとたまりもない。
だが、そんなもの……。
「「邪魔を……するなァー!!!」」
ぶつかり合っていた2人が咆える。
クロトは闇を展開し、レーザーを飲み込む。
ディーネは風を圧縮し盾として、レーザーを反らした。
レーザーの雨で地面は穴だらけだったが、2人は無事だった。
「誰だァー!?邪魔しやがったボンクラは!!!」
「こんなことできるのは1人しかいないよ。そうでしょ?会長?」
勝負に水を差され荒れているクロトに、冷静になったディーネが上空を指して答えた。
そこへ視線を移した。そこには……。
龍がいた。
東洋の蛇のような身体を持つ龍だ。
数十mはあるであろう、黄金の龍だった。
空の雲はいつの間にか無くなっていた。
「この学園って龍が会長してんのか?」
「……違う違う。龍の頭を見て」
「ん?あ、なるほど」
クロトが納得した。
龍の頭には人が乗っていた。
そのうち、龍が降りてきた。
クロト達の目線近くまで降りてくる。
そうすると、龍の上にいた人が良く見える。
濃い金髪碧眼の少女だった。
「初めましてだな。転入生。我はプラシラ・シェイローン。この学園の生徒会長だ」
「ご丁寧にどうも。俺はクロト・デジョホンだ。で、何故邪魔をした?」
「結界が砕けた。このまま続ければ被害が広がる。潮時だったろう?」
潮時だと?これのどこが?
まだお互い負ったのはかすり傷だけ。
魔力も体力もまだ持つだろう。
そして何より、
「無理だな。まだ“戦いの熱”が冷めない。なあ?」
「まあね」
「どうにか2人とも矛を収めてくれぬか?そうだな……闘技場の後始末は我が引き受けよう。後、その破けた服はどうにかしよう。これでどうだ?」
「足らん」
「ちょっ、クロ!」
プラシラの提案を一刀両断するクロト。
彼は何かの邪魔をする奴が大嫌いだ。
「……わかった。ではそれに加え我に貸し1つでどうだ?結構役立つと思うぞ?」
「……」
「クロ……」
黙り込むクロトの手をディーネが握る。
雨に濡れているせいで冷たくなってしまっている。
その冷たさで頭が冷える気がした。
「……わかったよ」
「クロ……」
「すまんな、ディー。……ほれ」
「?」
上着を脱ぎ、ディーネに着せるクロト。
キョトンとしていたディーネ。だが自分の恰好を見て赤面する。
制服はボロボロで、もう上下の下着1つに近い恰好になっていた。
痴女ではないし、露出趣味はないので恥ずかしい。
……クロトに見られるのは構わないが、公衆の面前では恥ずかしい。
「さて、じゃあ着替えて帰るか」
「……うん。賭けはどうする?」
「ん?……じゃあ、近いうちに飯奢ってくれ。デートもしよう。これでいい?」
「うん、わかった」
こうして決闘は終わった。
結果は引き分け。
因みに後日、前より頑丈な結界が張りなおされた。
そして、賭け金は全員に払い戻されたらしい。
……どこぞの教師が「引き分けに賭けときゃなあ、畜生!」と言ってたとか言ってなかったとか。
【白魔法】
白魔法は肉体、精神、魂に関する魔法です。
属性系ではない回復魔法もここに含まれます。
後は、身体強化や精神感応、浄化などですね。
因みに身体に鎧のように張る結界もコレです。
結構禁忌も多いです。
特に魂系は。




