表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Dive To Deep  作者: 亜亜亜 無常也
第一章 帰還
18/1043

第一章 第16話 雷雨

天よ、風よ、大気よアース・ウインド・アンド・テンペスト

ヒロインであるディーネ・ウインドウズのジョーカーです。

現象型の自然系統です。ステージⅣに至っています。


能力は空気や風を操ることです。しかも、空気系統の能力では最高ランクなので、酸素や窒素と言った空気に含まれる元素すら操ります。

スキルは自然属性の魔法の風系統の魔法のプロセス破棄と強化が可能な『ラー・アメン』、風を自在に操る『アネモイ・ウェンティ』、周囲の空気を取り込み魔力へと変換する『級長津彦』等があります。

ステージⅢの必殺技は風を極限まで圧縮し放つ暴風の矢『ルドラ』です。破壊力は凄まじいのですが、チャージに少し時間がかかるうえ、1日数回しか撃てないという欠点があります。

ステージⅣでは風雨雷霆を操る能力に進化し、その気になれば局地的な嵐すら引き起こします。正に生きた気象兵器ですね。雨を降らせたり、雷を落としたりが可能です。

その状態だと必殺技は暴風+雷電の『ルドラ・ヴァジュラ』となります。


制約は睡眠欲の増大と自然属性魔法の風系以外の使用不可、他魔法の阻害です。そして、火属性攻撃のダメージ増加ですね。


 * * *


 雨が降ってきた。大雨だ。

 空を見上げると、先程までの快晴が打って変わり、曇天に包まれていた。

 今日の天気予報は晴れだったのに。

 まさか……。


「なあ、この雨って」

「うん。私」

「マジで!?」

「うんマジ。クロは知っているでしょ?私がⅣに至っていること」


 最後に見たあの時はまだステージⅢだったが、成長しているらしい。

 ……まあ、身体もかなり成長しているが。

 一目見た時は一応分かったが、変わりぶりには少し驚いた。


「まあな。この学園で2人しかいないんだろ?」

「そうだよ。クロ」

「……何?」

「私、強くなったんだよ?もっと見て?」


 その途端、空から落雷がクロト目がけて落ちてきた。

 因みに結界は筒状に張られているので、落雷は素通りする。

 さらに、大気を固め槍を作り、叩きつけた。

 これが彼女のステージⅣの能力。

 風を操る能力が、風雨雷霆を操る能力に進化したのである。

 おそらく普通の人間だったら、死んでいるだろう。

 だが、ディーネは知っている。その程度で彼が死ぬわけがない。


「生きてるんでしょ?さっさと出てk」


 最後まで言うことができなかった。

 一瞬でクロトが間合いを詰めてきた。

 そして顔面に拳が叩きこまれる。


 襲ってきたストレートパンチを避けきれず食らう。


 ドガアァァァン


 吹っ飛び、壁に叩きつけられた。

 そこへ間髪入れずに10個ほどの黒い球体……黒球が叩きつけられる。

 破壊力は抜群。

 爆発。立ち込める煙。

 

 煙が晴れる。

 壁に叩きつけられて、動かないディーネがいた。

 観客達も心配し始める。

 だが、その時。


「フフフフフフ」


 笑い声が聞こえた。

 その発信源は勿論……。


「アハハハハハハ」


 風女神だった。

 本当に嬉しそうに嗤っていた。


「酷いなあ、これでも女の子だよ?私」

「よく言う。風で防いだうえに、自分で吹き飛んだくせに。それに先生が言ってたぞ?『戦う時は老若男女区別をするな』って。ぶちのめす時は容赦なく行けってさ」

「それでもさ、顔思いっきり殴ってさ。お嫁に行けなくなったらどうすんの?」

「その時は貰ってやる。いつも言ってんだろ?責任は取るって」

「そ……そう?」


 ……こういう不意打ちが困る。

 顔が赤くなっているのがわかる。

 ———この女たらしめ!

 

 閑話休題。


「……まあいいか。いつもの事だし」


 頭を切り替えるディーネ。


「で?続ける?」

「当然」


 ディーネが着ていた制服の袖に手を掛け、袖を引きちぎった。

 そして、膝下までの長さがあるスカートを破き、太腿半分ほどの長さにして、横にスリットを入れた。

 さらに、制服の腹部を破き、臍を露出させる。

 あっという間に露出度の高い恰好になった。

 風を感じやすいように露出度を上げたのだ。

 それに加え、眼を瞑り視界を絶つ。

 完全な戦闘モードに入った。


 クロトは腕に着けていた紐を額に巻いた。

 そして纏っている闇を変質させる。

 闇に……漆黒に赤と青が混ざる。

 紅の炎と蒼い氷。超高熱と極低温。

 相反する2つを同時に剣へと収束させる。

 彼も完全な戦闘モードに入る。


 そして……


 ギイィィィン!!!


 武器同士が再びぶつかり合った。

深淵の闇ダイブ・トゥー・ディープ

主人公であるクロト・デジョホンのジョーカーです。

現象型の特質系統です。一応自然よりです。


能力は相手の魔法を取り込み喰らう闇を展開することです。物理攻撃には滅法弱いですが、特殊攻撃には恐ろしく強いです。それと自分の周囲にしか展開できないという欠点もあります。喰らった攻撃は自分の魔力に変換可能です。後は、確かに物理攻撃には無力ですが、本人の技量で防ぐので弱点はないに等しいですね。

必殺技は防御主体の闇を攻撃へと反転させ、全てを滅ぼす闇を放つ『ダーク・ネビュラス』。因みに形状は球体、光線、斬撃状と色々できます。欠点はチャージ時間と防御力がゼロになることですね。

ステージⅣでは闇の攻防配分を自在にしたり、喰らった能力の使用、色々な特殊能力が使用可能になります。因みにある人曰く「どう見ても正義の味方じゃない、その逆、倒されるボスキャラ」とのことです。


制約は三大欲求増大と魔法の幾分かの阻害です。クロトが沢山食べたり、ヒロインとイチャイチャしているのはちゃんと理由があるのです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ