第一章 第8話 授業
【文化】
国によって様々です。
ファンタジ王国の文化はまあ今の文化とそこまで変わっていません。
まあ旧西暦のあちこちの国の文化がごっしゃになっています。
変わらない物はあるものです。
* * *
授業が始まる。
この魔法学園、普通の授業———国語や数学等———はあるが、やはり魔法についての授業も多い。
1時限目の授業は魔法学だった。
担当は灰色の髪に煙草を咥えたおっさん。グレス・ワーグナー。……因みに学園はほとんど全館禁煙である。勿論教室内は禁煙なのだが、この超愛煙家が守るはずがない。
「さて、魔法を使える我々超人類……魔法使いはランク付けされている」
黒板にⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳと書き込んだ。
「公式には4ランクに別れている。この学園には全ランク揃っている。より取り見取りだぞ」
……八百屋さんかよ。まあステージⅣは学園内2人だけらしいが。
「そのうち、ステージⅠとステージⅡには明確な違いがある。何かわかるか?そうだな……転入生答えてみろ」
指名された転入生———クロト———が答えた。
「ジョーカーが出せるか否かですよね」
「正解だ」
ジョーカー。略してJと呼ばれることがある。
ステージⅡ以上の魔法使いが使える特殊な固有の魔法、言うなれば個々の切り札だ。
この学園では半分以上が使うことができる。
「じゃあ、ジョーカーの種別言ってみろ。ええっと、その隣のヴァンホーエン」
……ちなみにクロトの席はルーナリアの隣になった。
指名されたルーナリアは一瞬だけ表情を曇らせたが、すぐに表情を戻して答えた。
「大きく分けて3種類あります。物質として現れる具現型、肉体と融合している融合型、何かの事象や概念として現れる現象型です」
「正解だ。まあ、詳しくいうのなら……、
武器や道具、生物として現れるのが具現型。
角や獣耳などの肉体の変化として現れる融合型。
火や水といった自然現象、反射や吸収といった概念で現れるのが現象型。
大きく分ければこの3つ。細かく分けるとキリねえから、とりあえずコレだけは覚えろ」
因みにこの人、遅刻はしょっちゅうだわ、いつも煙草を吸っている等々生活態度は悪い。ただし、教え方はわかりやすく、質問も面倒臭がりながらも答えてくれるうえに、テスト前は対策プリントをくれるため、人気は高い。
「この3つだが、どれが強い、弱いと言うことはない。どれも一長一短だ。
具現型は安定性が高い。維持も長時間可能だ。中には年がら年中展開している奴もいる。ただし、ジョーカーが破壊されたらアウトが多い。んでもって、格上には勝ちにくいな。
融合型は身体と一体化しているから、身体能力も上がる。使い手のモチベーション次第で出力やらが結構変わるから、ジャイアントキリングも可能だ。ただし、逆も然り。格下にあっさり負けることもある。後は安定性が低かったり、長時間維持が難しかったり、使用後に反動が襲ったりだな。どれか1つかダブルトリプルパンチって場合もある。少しピーキーだな。
現象型は安定性だと具現に劣る。融合と比べる程の身体能力強化もない。どっちつかずだな。ただし、ジョーカー破壊は無理だな。ただこいつらには『制約』が付く場合が多い。ま、ない場合もあるけどな」
黒板に制約と赤文字とデカデカと書いた。
【ジョーカー】
やっと出ましたね。●●●●が。……え、字数と違う?気にしないでくださいな。
今回の話でも出ましたが一応説明します。
由来は切り札ですね。
ステージⅡ以上の魔法使いが使う、固有の魔法です。何かは千差万別です。
因みにⅡ以降はその進化段階によってステージを分類します。
1人1つ持ちます。複数持つのは不可能です。能力も1つですが、その1つが枝分かれして幾つかになる人もいます。
武器や道具のような物体だったり、身体の変質だったり、能力だったりと様々です。
スキルを持っており、パッシブとアクティブに分かれます。スキル数は様々です。
次回からジョーカー分類について詳しくやります。お楽しみに。