第17話 聖女の祈りと蘇生の奇跡
エレナ(えれな)は回復と蘇生の魔法を司る幹部だ。彼女の力は箱庭にとって神の如き存在であり、負傷者たちの希望そのものだった。だが、蘇生には限界がある。エレナはその限界を押し広げるため、古い聖典を研究していた。
ある日、前線で重傷を負った兵士が運び込まれる。彼の心臓は止まり、呼吸は途絶えていた。医療班は諦めかけたが、エレナは静かに手を差し伸べる。掌から柔らかな光が溢れ、空気が震える。
「戻れ」エレナの声は祈りのようだ。光が兵士を包み、血が流れ出す。心臓が再び鼓動を打ち、呼吸が戻る。兵士は目を開け、涙を流した。周囲の者たちは息を呑み、エレナの力に畏敬の念を抱く。
だが、エレナは静かに首を振る。「命は借り物だ。返す時が来れば、また返さねばならない」彼女はその言葉を胸に秘め、さらに研究を続ける。箱庭の希望は、彼女の祈りと努力によって支えられている。
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