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エピローグ テープユートピア

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2000年 市立図書館

そこに一人の少年が入っていく。その少年は目的地まで一直線に歩いていく。図書館の雑談コーナーで映画について議論する2人は、どこか懐かしく感じた

「だから…「12モンキーズ」のメッセージは、12モンキーズという団体をもっとよく調べなかった未来の学者が…!」

「違いますよ先輩。あの映画は、主人公が過去を疑わなかったことで、結局同じ未来に行きついて……!あれ?間宮じゃん。いつ来たんだ?」

ずっと見ていたが気づかれて

「さっきからいたよ。つか、お前ら12モンキーズ分かってなさすぎ。あれはさ、ディストピアってやつは、何処でもやりようによっては、ユートピアに変わるって言いたいんだ」

俺の話を聞いて、二人ともポカンとした顔をし

「は?何を言ってるの…間宮君。それは違うわ。」

「そうだ。あれは、ディストピアをかなりグレーに描いていて…」

「それも違う………!」

「なんだとそもそもあの世界はな……!」

こういったどうでも良い議論をするのが、俺にとっては一番の幸せだった……この世界がどうかなんて、どうでも良かった。


「ねぇ、今度最新の映画見に行きましょ?あの…ほら、「レオン」って映画らしいんだけど。」

「良いですよ。どうせ暇ですし。間宮もどうだ?」


「ねぇ、間宮君………」

映画の誘いに乗り、図書館を出ようとした時先輩から声がかかる。

「貴方、何か隠してない?」

「………え?」

「最近の貴方、何か変よ。私達に妙に優しいし。」

やっぱり、流石先輩だな…と思いながらこの会話をぼかしていく。

「この街も、変わっていくわね…」

先輩が、見渡す街は、古い家が軒並み壊され、より現代的な…借り物の街へと変容していく。

「今度、新しい映画館が近くに出来るそうですよ……電車使わなくていいじゃないですか」

「そうね…ちょっぴり、寂しい感じもするけど…」

「えぇ…」


「じゃあ…また明日。何かあったらすぐ言ってね。先輩が力になるから。」


家に帰り、ディスクを入れ、テレビをつける。

そこには、死ぬ直前…誰かに声をかける少女の姿がいた。

挿絵(By みてみん)

声をかけている相手は幽霊のように見えない。

彼はテレビに手を添え、切なさを覚える。

あの後、間宮はテレビをすぐに起動したが…どのボタンを押しても、何も起こらなかった。ずっとこの映像が続くのみだ…ディスクを盗み、映画という鳥籠に永遠と閉じ込めておく。

忘れたくない…この世界ではなかった記憶を。

「馬鹿野郎…」

彼には、それしか言えない。このディスクを破壊することなど出来ない。死んでしまった少女に説教することも出来ない…今は、これしか言えなかった。

間宮は少女の死を見続ける…そうしないと自分を罰せないから、そうしないと誰も彼女のことを覚えないから。

「…………っ」


「はい?成宮ですけど。間宮君?」

「あぁ…先輩?実は……」

なぜこの先輩に聞いたのか分からない。もしかしたら誰でもいいから聞いてほしかったのかもしれない。

「それで…その子はその男の子のことが好きだったの?」

「分かりません……今はもう、聞くことすら出来ない。」

「いきなり電話かけてきて、そんな相談とはね…………私は、そういった経験ないからふわっとしたことしか言えないけど、その子は、その男の子を自分の命をかけて助けたんでしょ?だったら、もう考える必要ないよ。」

「そう…でしょうか?」

「わかるわけないでしょ?でもさ、私は、空襲が起こった時、妹が私の背中を押してくれたから、助かることができた。……妹は間に合わずに、瓦礫の下敷きになってしまったけど。妹がなんであんなことしたのか、知らない…知りたくもない……でも、私はあの子の分まで幸せに生きなきゃならない。たとえ、それが望まれないものだとしてもね。だから、貴方・・もそうじゃないの?」

「…………えぇ、そうですね先輩。すいません、こんなこと聞いちゃって。」

「ううん。私も、なんかスッキリしたし。じゃあね……間宮君。また明日。」

「…………えぇ。」


無知は罪だなんて言葉を聞いた事がある。


実際間違いではないが、知り過ぎた人間は罰をうける。だから俺は無知が好きだと気づいた。俺が無知だと知らなければそれは罪じゃなから。

俺がルナから受け継いだループ。これは、俺しか知らない事だ。他の物は知らない……俺だけの。


間宮は少女の死を見続ける……これが罰だと言うのなら、一生背負って行こう。それが……俺にとっての、

ユートピアだから。




プツンと何かが切れる音がした。

糸が切れるような音ではなく、画面が消えた音だ。一つの世界が元に戻った(・・・・・)音……

私は何もしていない………ということは

「およびでしょうか?」

「元に戻った。私は何もしていない。」

「………っ!」

彼は興奮していた。やっと悲願が叶ったような顔をしながら、

「やっと……手に入れたのですね…!」

「あぁ…やっとだよ。もう諦めていたというのに、当たりを引いた。まさかあんな馬鹿が……」

「それで、その人物は?」

「あぁ…間宮という…ただの学生さ。所々やばいと思った所は、私が手助けしていたがね。」

「長かった……私達は力を手に入れるべく、奮闘したが……全てレオナに殺された。」

「あとはもう簡単だよ。大統領。あいつを捕まえて、能力を奪えばいい。」

「えぇ…分かっています。」

「それにしても、無知を知らなければ罪にならないか。あいつは今まで見た中で一番つまらなかった。能力を奪ったら……殺せ」

「分かりました……我らが、神よ









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