ユイの部屋
学校が終わり、ヒロはユイの寮に行った。
「ここが女子寮よ!まぁこの部屋は私一人だから遠慮せず、上がってね。」
ヒロはユイに言われ、部屋に入った。部屋はシンプルで女の子らしさはなかった。
「結構シンプルなんだね!」ヒロがそう言うとユイは答えた。「私、無駄なものは置きたくないのよね!」そう言い本棚から魔術の本を取り出した。「これこれ!さぁヒロ!耐性をチェックするわよ」ヒロは少しびびりながらも、試そうと思った。
ヒロが正座で座り、正面でユイが呪文を唱え始めた。
そして、「はぁぁぁぁ!!!」ユイが弱魔法でヒロへ攻撃した。ヒロは飛ばされ、目を回していたが、ユイは嬉しそうだった。「やったじゃない!あなた少しは素質があるようね!」ヒロは驚きながら、目をピクピクした。「てことは耐性があったってことか‥」
ヒロは聞いた。「まぁないよりはマシだけど‥普通のリンク部隊の3分の1しかないからこれから大変ね。でも強化していけば、まだ間に合うわ」ユイは張り切って答えた。ヒロは疑問に思った。「詳しくはどう言う強化をするんだ。まさか移植手術とかは嫌だな‥」ユイは笑いながら答えた。「違うわよ。私が強化の魔術をかけてあげるから、そうだな‥週に3回!月水金うちに放課後来てね。」ヒロはまだ、軍人としての素質が残っていたことに喜んだ。「でもね‥新人戦は1ヶ月後だから時間はないわ。これから放課後特訓ね。あと‥君はクジラを倒したでしょ?クラスの奴らは喜んでいたけど、それを喜ばしく思わない奴らもいることを覚えておいてね!特にBクラスの奴らは貴族のおぼっちゃまが多いから汚いことをしでかす可能性があるわ。気をつけてね。」ユイは真剣な眼差しでヒロに助言した。
翌日から学校では何もなく、放課後はユイとリンクの練習や耐性強化の魔法をかけてもらい、戦術なども一緒に考えた。
そして新人戦まで残り1週間が経った時、事件が起きた。ヒロのリンクスーツがなくなっていた。そして、ロッカーには手紙があった。手紙には「スーツを取り返したかったら、俺と戦え!」と。ヒロは手紙を読むなり、走り出して指定の場所に向かった。
指定の場所に着くと、Bクラスの奴らが3人立っていた。