重力は難しい
「いてー!!クソ!クソ!起き上がれない。なんだこの重さは‥念を集中するのが難しい。」
ヒロはレベル1の重力で倒れたまま起き上がれなかった。
「ヒロ!念を集中させて体を浮かせるようにするんだ。石を持ち上げた時のように。体は簡単だから頑張って。」カメラ越しに見ていたクロウがマイクで伝えるが、ヒロは手一杯だった。
「チキショウ!難しすぎる。全然起き上がらないし、重力に圧倒されている。」
ヒロは精一杯頑張ったがレベルが高すぎた。
ブーン‥
クロウが装置を止め重力がもとに戻った。
「お疲れヒロ。やはり重力はきつかったか‥そしたらまずは自分の体を浮かせる練習でもしようか。」
クロウが真ん中に胡座をかいて座った。
「まずは集中して全体的に念の通り道を確認する。その後上半身の念を全て下半身に移動させ、床と自分の間に念を込めて浮く。これが自分を浮かせる方法だ。」
一通り説明するとヒロが質問した。
「重力で倒れた時。頭に念を込めて起き上がろうとしたんですけど、その時も下半身でいいんですか?」
「倒れた時は背中だね。背中に念を込めて自分を引っ張るようにすればいいのさ。では重力なしでやってみてくれ。」
クロウはどき、ヒロが真ん中で胡座をかいてし座った。
「集中集中。全身の念の通り道を感じて、上半身から‥下半身へ‥念を移動。床と自分の間に念を込め‥ダメだ。全然浮かない‥いや諦めるな。まだまだこれからだ。また同じ繰り返しをし、念を込めた。」
ヒロは集中し続け、念を込めた。
「中々浮きませんね。ヒロが集中出来てないってことですか?」
ユイが心配になり、クロウに尋ねた。
「いや、彼はものすごく集中をしていると思うよ。でもね念の感じからいつも緊張している。」
クロウは明るく答えた。
「緊張?なんでそんな緊張なんかしているんですか?」ユイはキョトンとした顔で聞いた。
「まぁこれを言うと彼も恥ずかしくて集中が途切れそうだから秘密だな。終わった後直接聞いてみたら?」
クロウがそう答えるとヒロも集中し続けた甲斐があったのか、体が少し浮いた。
「よし!浮いたぞ。このまま安定して念を込め続ければ‥」
ドシーン!!
またヒロは落ちてしまった。
「クソ!途中までは良かったのに‥」
クロウとユイが近づいてきた。
「大丈夫?ヒロ‥」ユイは心配そうにヒロを見つめた。
「だ、大丈夫だよ。心配すんなって。」ヒロは顔を真っ赤にして答えた。
「ははは。まぁ仕方ない重力は難しいから今日は少し、気分を変えて私と戦ってみよう。」クロウは笑いながら答えた。
「え!?クロウさんと戦うんですか?」ヒロは驚いた。
「私の体に気を使わなくてもいいんだよ。全力で掛かってきな。だがしかし!戦い方はリンクせずに念でだけだ。」
戦い方を説明するとヒロは納得し、クロウとヒロは真ん中に移動した。
「では始めるよ」




