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出会い

さて入学式から、はや2週間。

よって過去を語って2週間。

誰に語ったわけでもないが、というか完全に独り言だったが兎にも角にもあれから2週間、正確には2週間と1日が経っていた。

入学式の日の朝の出来事を知りたいのなら、以下のURLから見ることが出来る。


↓↓↓↓↓↓俺の過去↓↓↓↓↓↓

https://ncode.syosetu.com/n6394ee/


え?「宣伝とか止めろよ」って?「ウザい」って?

はいはい、そうですか。

ま、良いけど。

困るの俺じゃないし。

作者だし。

でも読んでやったら?可哀想じゃね?

俺は知ったこっちゃねーけどよ。


そんな事よりかn・・・


今、この状況で閑話休題なんて言ったら、作者がどこかの吸血鬼の様に 「君は私の作品がどうなろうとどうでも良いと思っていたのか!」みたいな事を言われかねないので、言わない方が得策かもしれない。


そんな事より閑話休題。


・・・・・・


本日木曜日。

4月19日。

現在午後4時。

丁度、学校から家に向かっている最中だった。

つまり下校途中な訳だが、疲れたので学校の最寄り駅のホームの椅子に座っている。

そろそろ電車が来る頃だが、それまでは俺の自己紹介だな。


俺の名前は"橘綺凱(たちばな あやとし)"、現在高校一年生。

好きな教科は化学と物理、嫌いな教科は古文と漢文と公民と歴史、そして英語。

趣味は写真撮影(人以外)、だから所属している部活は写真部。

好きな食べ物、嫌いな食べ物は特に無し。

さて、ここからは外見的特徴を。

身長168㎝、体重56㎏、座高、スリーサイズは共に未測定。

アクセサリー類は左手首の腕時計と銀縁のブローメガネ、そしてワイヤレスイヤホン。

以上、自己紹介終わり。


やっと電車が来たな。

お、ラッキー空いてんじゃん、つーか2、3人しか乗ってねー。

この時間だと別段人が多い時間帯ではないけど、それでも少なすぎない?

良いんだけどね、俺は別に。

座席に座ってゲームできるし。

約50分ゲームし放題だからモーマンタイだけどね。

さて。

これから俺が始めるゲームとは、ずばり!


"イザベルオンライン"


通称IVOだ。

俺がプレイしようとしてるのはスマホ版だ。

機能縮小版だが、フルスペックのパソコン版と連携が可能と優れている。

設定としては・・・


世界を体現する巨木"ユグドラシル"が内包する九つの世界に、ある日突然、冬が訪れた。

この冬は"フィンブルヴェト"と呼ばれ、夏が少しも間に挟まれることなく、風の冬・剣の冬・狼の冬と、三度の冬が続き、更にあらゆる方向から雪が吹き付けた。

この間に数えきれない戦乱があり、兄弟同士が殺し合った。

その後、二匹の狼によって太陽と月が飲み込まれた。

星々が天から落ち、大地と山が震え、木々は根こそぎ倒れ、山は崩れ、あらゆる命が巻き込まれ、あらゆる命が消えた。

この日に全ての封印や足枷、縛めが消し飛び、束縛されていた神や怪物が神の国"アースガルズ"に攻め込んだ。

神の国と人の国を繋ぐ橋"ビフレスト"は、彼らの進軍に耐えきれず崩壊、そして神々の終焉"ラグナロク"が訪れた。

神々が相討ちによって倒れる最中、炎の巨人"スルト"によって放たれた炎によって世界は焼き尽くされ九つの世界は海に沈んだ。

闘いの後、大地は水中から蘇り二柱の神が死者の国より復活した。

そして、生き残っていた4柱の神は新たな時代の神となった。

彼らはかつてアースガルズのあった"イザヴェル"で暮らすようになる。

一方、太陽が、自身が飲まれる前に産んだ娘は母と同じ軌道に乗り、新たな太陽となった。

そして、世界樹の焼け跡には二人の人間が生き残っていた。

二人は朝露を飲みながら生き残り、後の人間たちの祖となった。

それから時は経ち、人間の数が順調に増えつつあったある日、イザヴェルでの生活に飽き始めた神々は人間との交流を始めた。

しかし、人間界の宴の席で神の一人”ヘーニル”が、酔った勢いで人間をつくってしまう。

だが、酔っていた所為で、つくられた人間は不完全な容姿と頭脳を持った状態で生まれてしまった。

ヘーニルは、さらに三人の不完全な人間をつくり出してしまう。

これ以上は神と人間がヘーニルを取り押さえることでつくられなかったが、つくり出された四人の不完全な人間、後に”インペルフェクタ”と呼ばれるそれらは逃亡の末、世界の西の果てにたどり着く。

そこで彼らは巨大な石造を見つけた。

飢え切った彼らはその石像を砕き、食料とした。

しかし、彼らの内の三人に異変が起こった。

雄であるその三人は、石造の正体である”アトラス”の力と共鳴し、それぞれが、”支える心”、”耐える心”、”歯向かう心”を得た。

支える心を持った”支える者”は生殖の知識を有し、耐える心を持った”耐える者”は衣食住の知識を有し、歯向かう心を持った”歯向かう者”は戦闘の知識を有した。

支える者は自分達の未来を支えるべく、インペルファクタ唯一の雌と協力して新たな命を産んだ。

雌は五分で妊娠と出産をし、生まれた赤子は一日で四人と同じ体型になるまで成長した。

その光景を見た支える者は、雌を苗床として扱い、雌は百の子孫を産んだ末に力尽きた。

その後支える者は、産まれた雌を全て苗床として扱い、耐える者と歯向かう者にも協力させて子孫を増やしていった。

すぐにその数は人間を圧倒的に凌駕する数となった。

中には神の遺伝子を手に入れることで人外の能力を手にした者もいた。

細胞分裂に異常をきたした末に異形の姿に変貌する者もいた。

動植物の遺伝子を定着させることで混合種として生まれる者もいた。

そして、彼らは足りなくなった食料や生活空間を求めて人間を襲うようになった。

突如危機に晒された人間たちは神にすがろうとするが、神たちは人間たちを見捨ててイザヴェルに帰ってしまう。

そんな絶望に満ちた最中、一人の人間が泉に祈りを捧げ始めた。

その泉はかつて”ウルズの泉”と呼ばれた泉で、運命の神ウルズがいたのだった。

一人の祈りに続いて、一人、また一人と祈る者は増えていった。

ついには祈りが届き、ラグナロクによって死んだ筈のウルズが泉より再誕した。

現状を知ったウルズは人間の運命を操作することで戦闘を可能にし、さらに”エルフ”、”ウォービースト”、”ヴァンパイア”、”ドワーフ”として再誕し、能力を上昇させることも可能にした。

そして人間たちは新たな力を手にし、インペルファクタとその子孫に立ち向かうべく、冒険の旅に出た・・・


・・・と、こんな感じ。

突っ込みたい所は幾つかあるが、そこはファンタジーとフィクションの名のもとに目を瞑るとしよう。

これ以上の詳細は、話す機会があれば話そう。

そう言えば、今日はアーサーさんログインしてるだろうか?

いや、最近忙しいんだっけ?

何か運命だとか王子様だとかってチャットで言ってたけど一体何の事だったんだ?

あの謎発言以降は全くログインしてないようだし、もう二週間は経つし。

それにしても、アーサーさんって何処かで会ったことがある気がするんだよなー、気のせいなんだろうけど。

あれ、俺ストーカーみたいな事言ってる?

はっ!・・・


もしかして

まさかあいつに

移された?


・・・文句なら作者に言ってくれ。

おっと、いつの間にか俺が降りる駅に着いてしまった。

このまま家に帰っても良いが、少し寄り道がしたくなった。


そこは神社。

神集国(みつどのくに)神社だ。

出雲でも無いくせに随分と大層な名前だ。

しかも読めないし。いや読めるけどね。

少なくとも初見じゃ読めねーよ。

で、何故俺がいきなり神社に来たかというと。

ここがミs・・・、旭日と初めてデートをしたところだからだ。

さっき俺の過去を(大層な言い方だが)紹介したが、そこから派生して思い出してしまい、無性に来たくなってしまったという訳だ。

もう別かれてから一年経つと言うのに、未だ未練が残ってるって事は、誰にも言わないつもりだ。

恥ずかしいしな、全く恥ずかしい事じゃないけど。

しかし誰かに知られたい訳でもないし。

それに、いつかはこの未練もなくなるだろう。

別れて一年以内に二人目の彼女がいて、既に別れていたとしても、それでも尚一人目の未練が残っていたとしても、いつかは消えるだろう。

きっと。

恐らくは。

多分。

・・・

・・・・・・

神社一周して帰るか。

なに、そんなに大きな神社って訳じゃない。

ものの5分で帰って来られるだろう。

そうしたら家へ帰ろう。

俺の家に、父親のいない家に。


それにしても、ずっと気になっているのだが、この神社の名前はさっきも言ったが神集国だ。

神社の名前には、様々ある。

地名、人名、神名、厄名またはそれらの意味を含んだ字を持つ名。

多岐にわたるのだが、それでも何か変なのだ。

そのまま読んでしまえば"神の集う国"だ。

そして恐らくそれで正解だろう、他の解釈の仕方はどうしても解らない。

これ以上は何を想像しても、その域を越えないためもうやらないけれど、神の集う国なんて言う、如何にも伏線な名前を付けないで欲しい。

さて、俺は一体全体これからどうなるのだろうか。

と、ここまで思考したところで俺は元の位置に戻ってきた。

つまりは神社を一周した。

ってあれ?

5分も経ってないじゃん。

多分2分程度しか経ってないんだけど。

まぁ別に大したことじゃないか。

最後に参拝して帰ろう。

ところで、みんなは参拝の仕方を知っているだろうか。

二礼二拍手一礼は、聞いたことあると思うけど。

そうだな、具体的に言うと・・・って、賽銭箱の前に誰かいる、あれは女の子か。

あれ制服か?

何処の学校だろう、高校生っぽいけど・・・

珍しいな、この付近で高校生なんてあまり見ないからな、ここ都会なのに・・・

あ、髪の毛が深い栗色だ、そう言えばあいつに似ているような・・・って俺は何を考えてんだよ。

あいつがここにいる訳ないだろ、あいつの家はここから結構離れてんだし。

・・・顔だけ確認するか。

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

あ、ミサだ。

うそ、マジか・・・どうしよう・・・

まさか本当にミサだったとは思わないじゃん?

話しかけないでおこうかな・・・でもなぁ、久しぶりに話す折角のチャンスだしなぁ。

いや、あいつに話しかけたところで無視されるという可能性もあるな、何せ別れてから全く会話してないし。

俺は話したかったんだけどなぁ、あいつがなぁ、廊下ですれ違う度にすっげー嫌な顔してきたんだよなー、更に廊下の端に寄って「半径1メートル以上は近づきたくない」みたいなオーラを発してくるという・・・

あぁ、思い出すだけで心が萎える。

マジ萎える。

あれ、話しかけたくなくなったぞ。

仕方ないか、あいつの存在事態がトラウマみたいなものだし。

・・・あれ、あいつ、俺の方見てないか?

と言うか、目が合ってない?



こうして二人は再会した。


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