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レオ・ザ・プライド  作者: ろくみっつ
1章:傲慢の目覚
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第十一話 今できること

お久しぶりです!ろくみっつです!

今回で十一話目、最後の方に視点変更がありますが、変わらず楽しんでいってください!では!!!

 俺ことイース・レリジンは今四人の天使に囲まれてさっきの儀式のことについて説明をし終わったところだった。

 結局休憩を五分程度挟んだところでウリエルさんがソワソワしだし落ち着かなくなってきたのでさっさと説明を終わらせてしっかりと休息させようという方向へとシフトしたのだ。


 話したのは俺が願いを言ったところからで、俺が願いを言ったら結界が強く光りだし、それと共にレグルスと名乗るライオン__大罪神装の人格が出てきたこと。レグルスは『傲慢なる獅子(レオ・ザ・プライド)』の人格で目の前に現れたのは結界の影響で顕現できたからということ。そして俺に対して試練を与えると言って消えていったこと。


 話し終えたところで、と中から険しい顔になっていたウリエルさんがぶつぶつと考察を言っていく。


「結界に反応して、化身が顕現した……というのは分かる。そういう効果のある結界だ。未覚醒でも出てくることはあるだろう……だが、そのレグルスだったか?から試練を与えられる?……今までに例をみないことだが……というよりも、『傲慢なる獅子(レオ・ザ・プライド)』だと……!?傲慢……ここにきて傲慢だと……!?」


 という風な感じに。

 色々と考えているのだろうが俺にはさっぱりだし、他の面々もあまり理解できていない様子だ。

 ミカエルさんがそれに呆れて、説明を促した。


「ウリエル。そうやって自分だけ思考にハマっていては我々には理解できません。何かわかったことや疑問があるならばしっかりと伝えてください」


 ハッとするウリエルさん。


「あ、あぁすまん。そうだな、どこから説明すべきか……。

 まず、結界の効果で人格が表に出てきやすくなったから顕現した。というのはそのままの意味なのはいいな?だが、出てきた神装が予想外だった」


「予想外……?」


「そう、予想外だ。そもそも現在顕現が確認されているのは合計で四つ。『暴食』『強欲』『色欲』『怠惰』だ。そして俺の予想ではお前の中に宿っているのは『憤怒』だと思っていた。これは過去の顕現の兆候や回数を元に予想していたのだが、お前の中に宿っている『傲慢』は……。

 今まで一番顕現回数が少なく兆候がほぼなかった罪神装なんだよ。」


 ウリエルさんは少し頭を抱えながらそう言った。

 そしてそのまま続けてこうも言った。


「とはいえ、そこまで誤差はない。予想外なら予想外なりに対応していこうと思う。

 さて、一番の問題はイースがレグルスから課された試練だ。この試練とかいうのは正直な話全く前例がない。更に試練の内容が抽象的でどうすればクリアなのかが容易に見当がつかない。こうなると完全に手探り状態だな」


「つまり、試練に対する対策なんかは……」


 俺は少しだけ不安になりそう聞くと、ウリエルさんは満面の笑みを浮かべ……。


「ない!」


 と胸を張って言う。他の三人は呆れたような顔をする。

 それを見て少しだけ慌てて続けるウリエルさん。


「いや、予想外に予想外が重なってどうしようもないんだよ。だから、対策とか云々考えるんじゃなくて、まずは出来ることをやってもらおうと思っている。

 イース、お前には当初の予定通りに身体能力を向上させることを優先してもらう」


「え?試練の内容とか考えるのが先じゃないんですか?」


「あぁ、試練をどうするとかレグルスの考えとかそういうのを考えるのは俺みたいな暇な奴がやってればいいんだよ。というか、試練にだけ拘ってたら、もしクリア出来て『傲慢』の大罪神装を使えるようになったとしても、お前の力量とか技量とか身体能力とか、まぁ所謂ステータスが足りてないとそもそも満足に扱えるかどうかが分からん。

 大罪神装だけに限らず強力な力ってのは得てして強い反動があったりそもそも要求されるステータスが高かったりするからな。まずはお前の能力を高めるのが先だ。

 なに、心配するな。試練に関してはこっちも考えておくから」


 なるほど、納得できる理由だった。


「てことでガブリエル。予定通りイースの訓練を頼む。手筈通りにしてくれて問題はない」


「了解。行くぞ小僧。早速だが訓練場に移動だ」


 トントンと話が進み、俺はガブリエルさんに連れられて俺が言葉を挟む間もなく部屋から出ることになった。




 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




 ガブリエルがイースを連れて部屋を出た。

 残ったのはミカエル、ガブリエル、そしてウリエルだった。


「それじゃあ、わたしはガブリエルの方に行くわ。ガブったら手加減するの苦手だから少し気にかけてあげないと」


 ラファエルはそう言って席を立つ。


「ラファエル。すまんがお前にも頼みたいことがある」


「なに?ウリエル」


「ガブリエルの訓練の間に少しだけでいいから天使の持つ力についてイースに教えておいてくれ。

 理由は……まぁ、味方のことを知っておくのは大事とかそういうことでいい」


 ウリエルはラファエルにそう頼む。


「……別にいいけれど、何を考えているの?」


「あぁ~なんだ、一応の予防線というか最後の切り札というか。そういう類のものだ。試練は成功させることが大前提ではあるが、もしもというものがあるからな」


「ふぅん。分かった、イース君に教えておいてあげる。でもその予防線とやらを彼に話しておくのよ?」


「あぁ。頼んだ」


 ラファエルは部屋を出ていく。

 残ったミカエルとウリエルは更には無しを進めていく。


「さてさて、掘り出しモンの文献から大罪神装を見つけることには成功したわけだが、少し予想外の事が多かったな」


「えぇ、そうですね。ですが、予想外が続く程度のことです。他陣営への抑止力を確保できると考えればまだ安いものです」


「ま、そうなんだけどな。

 とりあえず俺はもう少し資料を漁ってみようと思う。ミカエル、お前はアレ(・・)の生成を頼む」


「分かりました」


 そう言葉を交わして二人はその場から立ち去るのだった。

いかがだったでしょうか?

次回からは、イース君の特訓が始まります!

最後に三人称視点(ほぼ会話だけ)を入れましたが、これからも少しだけこういうシーンが入るかもですが、よろしくです!


では今回はこの辺で!

別作品の方は更新が遅れますが、少しだけお待ちいただければ幸いです

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