17
――ハルがドラニアスの皇帝に即位してから、四年が経った。
来週はハルの十八歳の誕生日だ。
ドラニアスでは十八歳で成人として認められるようになるので、ハルの誕生日には城で式典が挙行される。成人のお祝いなので、これまでの誕生日よりさらに盛大な式になるだろう。
街も城の中もすでにお祝いムードになっているのだが、そんな中でもハルは毎日何かしらの仕事をこなしていた。
ある日は勉強、ある日はドラゴンたちの世話、ある日は帝都を見て回り、ある日は地方視察、そして今日は会議に出ている。
広い円卓にはハルの他に、レオルザークとサイファン、四人の将軍と八賢竜、それにサタケを始めとする八賢竜の元で働く文官が何名か座っていて、クロナギとアナリアはハルの後ろに立っている。
「それでは、陛下の成人後すぐにと予定していたクロナギとの結婚は延期、二年後に式を行うという事で」
紙に記録を取りながらサイファンが言った。
「しかしなぁ、やはり二年後でも早くないか?」
「二年などすぐですからね」
すでに決定した話に、ラルネシオとレオルザークが眉根を寄せる。
実は二年後に延期になったのも、レオルザークたちの提案が原因だった。
皆ハルとクロナギの結婚には賛成なのだが、ハルの成人が近づき、いざ結婚の時期が近づいてくると、娘を溺愛する父親のように寂しくなるらしく、「陛下もまだ若いし、式を上げて正式な夫婦になるのはもう少し後でもいいのでは?」などと言い出したのだ。
一番声が大きいのはラルネシオとレオルザークだが、サザとジン、八賢竜の何人かも結婚を少し延期する事には賛成のようだ。
婚約者を作るよう勧めておきながら勝手だなぁとも思うが、娘には早く誠実な結婚相手を見つけてほしいが、早過ぎる結婚は嫌だという複雑な父親心なのかもしれない。全員ハルの父親ではないが。
一方、グオタオやサイファンはそちらの方が安心だし早く身を固めてもいいのでは? という感じで、早い結婚には賛成だ。
そしてクロナギの両親のクロツキとナギサは、一日も早くハルたちに結婚してほしそうだった。なので今日のこの会議の結果を知ったら、きっとレオルザークたちに笑顔で嫌味を言いに来るだろう。
「陛下も来週で成人だとはいえ、まだ子どものようなものだしな」
「それは将軍方から見ればハル様はいつまでも子どもでしょうね」
この場にいないクロツキの代わりに、クロナギがラルネシオに皮肉っぽく言う。クロナギもどちらかと言うと、ハルが成人したら早めに結婚したい派のようだ。
クロナギは続けて言う。
「もうその議論は済んだのですから、いい加減納得してください。ハル様自身がさらなる延期を望まれない限り、結婚は二年後です」
そう言われて、ラルネシオやレオルザークは拗ねたように腕を組んで眉根を寄せた。まるでクロナギの方が年上のようだ。
「はい、じゃあ二年後ね。次の議題にいくよ」
ハルは結婚の時期はいつでもよかったので、適当なところでその話題を終わらせた。どちらでもいい事で話が長くなり、会議の時間が伸びるのは嫌なのだ。
「サタケ、次の議題は?」
机の上に両手のひらを乗せ、パタパタと叩きながら言った。
ハルはまだ会議というものに慣れないので、始まってから一時間以上経過すると少しダレてきてしまう。
それでも国や国民の事を話すとなると集中するが、今日はハルの成人のお祝いの式典の話から始まって、ずっと話題は自分の事ばかりなのだ。
ハルの問いかけに、サタケは手元の紙をぺらぺらとめくってから答えた。
「陛下、今日のところはこれで終わりです」
「やった」
思わず声を零してしまう。会議も大事だとは分かっているけれど、会議室に篭っているよりは、視察を兼ねて国中を回ったり、国民と直接話をしたりする方が好きだ。
「じゃあ解散ね」
ハルが立ち上がると、他の皆も書類を片付けて席を立ち始めた。
会議室を出る時には、八賢竜たちから飴や袋に入った干し柿なんかのお菓子を貰う。一応皇帝という立場にいるので食べるものにもお菓子にも困っていないのだが、八賢竜たちはハルを会うたび、ちょこちょことお菓子をくれるのだ。
「会議で眠らずに頑張っていたからな」
「ありがとう」
そんな理由でお菓子をくれるなんて少し甘過ぎるんじゃないかとハルは思うが、厳しくされても嫌なので素直に貰った飴を食べる。
ふと横を見ればレオルザークやサイファンがこっちを見ていたので、お菓子を取り上げられる前に――ハルがあまりお菓子ばかり食べていると没収されるのだ――退散する事にする。
「クロナギ、アナリア、部屋に戻ろう」
残りの飴や干し柿をポケットに入れて、ハルは廊下へ出た。
この四年でハルの身長も伸びた。けれど小柄なのには変わりなく、周りが大きな竜人ばかりなのもあって、誰かと立って話をするとたいていは相手を見上げる事になる。
髪は十四歳の頃より長く、綺麗になったと思う。これは栄養のある食事と、アナリアや侍女たちの毎日の手入れのおかげだ。
階段を上って六階へ上がり、私室に戻る。と、そこには侍女たちの姿しかなかった。
「あれ? オルガたちはどこに行ったの?」
「オルガ様たちなら、武道場にお稽古に向かわれましたよ」
ハルの疑問に答えたのは侍女のマキナだ。
「そうなんだ。じゃあ私も見学しに行こうかな。クロツキやナギサがお茶しに来るまで、まだ少し時間があるよね?」
「ええ、大丈夫ですよ。いってらっしゃいませ」
侍女たちに見送られて、クロナギ、アナリアと一緒に着いたばかりの私室から離れる。
「ねぇ、そういえばアナリアはまだ結婚しないの?」
歩きながら、ハルは後ろを振り返って尋ねた。
「オルガが、プロポーズしたけど保留にされたって言ってたけど」
「自分の結婚はハル様の後でと考えています。オルガは待たせておけばいいので」
アナリアは少し高飛車に言って、美しく笑った。数年待たせたところでオルガの気持ちは変わらないという自信があるのだろう。
(二年延期する事に決まったって、オルガに言いにくいなぁ……)
そんな事を考えながら禁城の一階に着くと、長い渡り廊下を渡って武道場に向かう。
武道場の引き戸を開けると、中ではオルガとソルが素手で戦っていたところだった。打撃技を繰り出したり、相手の攻撃を避けたりしながら、板張りの武道場の中央で対戦している。
けれどハルが扉を開けると、その音に気づいて二人は動きを止めた。
「よぉ、ハル。結婚式の日取りは決まったか?」
オルガは着ているシャツの裾で顔の汗を拭いながら言った。
ハルはおずおずと答える。
「うん、あの、二年後に」
「二年後ォ!? ……また総長たちだな」
オルガはため息をつきながら言ったが、すでに諦めの表情をしている。二年待つつもりなのだろう。
そしてアナリアに近づくと、その肩を抱いて頭にキスをしたが、アナリアからは「ちゃんと汗を拭いて」と嫌な顔をされて体を押し戻されていた。
「総長か……。四年前には、場合によってはハル様を殺そうと考えていた人が随分変わりましたよね」
と、そこで話に入ってきたのは、武道場の壁際に座っていたヤマトだ。手に持っていた本を床に置いて言う。
するとそれに続いて、
「本当ですよね」
「丸くなったよな。いや、俺らに対する態度は全然丸くなってねぇんだけどさ。相変わらず厳しいし」
コルグ、そして赤髪ツンツン頭のトウマが口を開く。二人はヤマトの横に並んで床に座っていた。
この二人――元は青ナルフロウ所属だったコルグと、元は黄ジラスタ所属だったトウマは、今は皇帝専属の護衛部隊である紫ヴィネストの一員なのだ。
二人とも、クロナギ、アナリア、オルガ、ソルほど強いわけではないようだが、努力家で伸びしろがある点、ハルへの忠誠心、そして協調性が高いところが評価されたらしい。
とはいえトウマはオルガやソルとたまに喧嘩をしている。が、それは元々親しい仲だったからこそなのだろう。
その証拠にトウマは紫にコルグよりも早く馴染んだ。オルガやソルに注意してくれる人間が増えて、クロナギも少しは楽になったみたいだ。
そしてトウマはオルガより一年先輩だそうで、つまり今の紫のメンバーの中では一番年上なので、竜騎士としての経験もそれなりに豊からしい。
「総長に説教されそうな時はさ、ハル様について来てもらうといいぞ。総長がハル様に気を取られて説教がうやむやになるから」
トウマはコルグに向かって役に立つんだか立たないんだか分からないアドバイスをする。
「そんな事でハル様を連れ回さないで」
しかしアナリアに睨まれて、トウマは床に座ったまま肩をすくめて小さくなった。自分の方が歳上なのに、トウマはアナリアには一切逆らわない。
とはいえアナリアに逆らわないのはオルガもヤマトもコルグもソルも同じだが……。
「ハル様ー」
アナリアに叱られたトウマはハルに抱きつこうと手を伸ばしたが、冗談なのか本気なのかクロナギが剣を抜こうとしたので、トウマは素早く手を引っ込めた。
「駄目ですよ、クロナギさんが見てないところでやらないと」
コルグがこそこそとトウマに耳打ちする。クロナギが今度はすごく怖い顔でコルグを見下ろしているけれど大丈夫だろうか。
こんなコルグだが、彼が紫に入ってくれて、ハルもヤマトもクロナギもラッチも喜んだ。ハルは紫になったコルグと毎日のように会えるようになって嬉しかったし、ヤマトとクロナギは〝言う事をよく聞く部下〟という存在を歓迎した。
そしてラッチは、スライドの事を覚えていたので再会を喜んだのだ。
「ぎゃるる!」
「あ、ラッチ」
その時、武道場の開いた窓から顔を突っ込んできたのは、四年前よりも大きく成長したラッチだった。
ドラゴンは十年ほどかけて大人になるので、まだ四歳と半年ほどのラッチは成体にはなっていない。けれど、ハルが抱える事は到底できないサイズにはなっている。
ラッチは随分成長したが、それでもまだ大人ではないので、ラッチの両親も相変わらずバルコニーに来ている。たまに狩ってきた魔獣や獣をお土産に持ってきたりして。
ハルと目が合うとラッチは目を輝かせ、ぐっと首を伸ばしてハルに近づこうとした。出入り口まで回るという考えは思いつかないようで、なんとか窓から中に入ろうとする。
と、ラッチの横から今度はラッチよりも大きな青いドラゴンが顔を出した。スライドだ。
そしてその次は、残った隙間からヨミが無理矢理顔を突っ込みハルを見た。窓枠がギシギシ鳴り始めたのでハルは慌てて窓に近寄り、ラッチたちを撫でる。放っておくと窓が壊されそうだったから。
「ラッチ、皆と遊んでもらってたの? よかったね」
ハルが声をかけると、ラッチは牙を見せて笑顔になった。さっきまで外で走り回っていたのか息が荒く、長い舌をべろんと出している。
「ガウ!」
「ぎゃうぎゃう!」
ラッチたちの後ろでは、ハルのいる気配を察知して他のドラゴンたち――オルガとアナリア、ソル、ヤマトとトウマのドラゴンだ――が騒いでいた。他にも窓はあるのに、皆何故か一か所から顔を出そうとする。
スライドは濃い青色でトウマのドラゴンは明るい黄色だが、紫ヴィネストに入るにあたって、相棒のドラゴンを紫色の別のドラゴンに変える事はなかったようだ。一度信頼関係を築いたドラゴンとは、簡単に別れる事はできないからだろう。
「お前ら、窓を壊すなよ」
オルガがぐいぐいとラッチたちの顔を押して窓を閉めると、ラッチたちは諦めて、また外で遊び始めた。ドシドシという足音やはしゃいでいるような吠え声を聞きながら、ハルはヤマトたちの前に座った。
「そういえば、それって例の絵本だよね?」
ハルはヤマトが先程まで読んでいた本を指差して言う。
「そうです。ハル様がサイファン様たちと一緒に作っていたやつですよ。知ってます? これすごい売れてるらしいですよ」
「うん、サイファンが言ってた」
「ドラニアスの家庭では、一家に一冊はあるのが当たり前になっていくんじゃないですかね」
「そんなに?」
「なんて言ったって、現皇帝陛下の物語ですからね」
ヤマトの言う通り、この絵本には、ハルのこれまでの人生が易しい言葉と優しい絵で綴られている。
当時皇帝であったエドモンドの血を引くハルは、本来なら大勢の臣下や国民たちから祝福を受けてこの世に生まれたはずなのに、異国のジジリアでひっそりと生を受けた――というところから物語は始まっている。
そしてこの時点で涙もろい年配の竜人などはすでに号泣し始めるらしい。
ハルはジジリアの地方領主の屋敷で子どものうちから下女として働き、そして十一歳の時に母親を亡くした。
ページをめくり、ハルはフレアのイラストをじっと見た。ハルが希望を出した通り、フレアは春の女神のように美しく描かれている。
フレアが死ぬ場面は変に感動的に描かれる事なく、とてもあっさりとした絵と文で表現されているだけなのに、やはりこのページではうるうると目に涙が溜まってしまう。
涙をこらえて次のページに進むと、小さなラッチが姿を現した。ハルはラッチを見つけて匿い、そして次の場面では、ジジリアにやって来た竜騎士――クロナギがハルを見つけ出す。
ハルはクロナギやラッチと一緒に領主の屋敷を出て、ドラニアスを目指す事にする。
トチェッカの街では悪い魔術師と戦い、森にいた岩竜に懐かれ、街の人たちと仲良くなり、そしてアナリアやオルガ、ソルという新しい仲間を増やす。
細かいところは省かれているし、子どもも読むものなので魔賊の残酷さはかなり軽減されて、良い意味でただの悪役になっているけれど、こうやって絵本を読んでいると当時の事を思い出して懐かしくなる。
ウラグル山脈を越えるところでは、ハルは風邪を引き、赤い飛竜に連れ攫われ、絶体絶命のピンチを迎える。
けれどそれを助けたのが、とある集落に隠れていたラマーンの王子だ。ルカのイラストも結構本人に似ている。
ハルとルカは友情を築き、ハルはルカを見て、自分もドラニアスの皇帝になる事を決意する。
この辺りまで絵本を読み進めた竜人たちは、ハルを助けたルカや集落の人間たちの事を知って、きっとラマーン人や人間に対しての認識を改めるだろう。
人間とは、エドモンドを殺した前ラマーン王のような者ばかりではないのだと分かってくれるはず。
実はハルがこうやって絵本を作る事にした理由の一つは、ドラニアス国民の人間に対する印象を少しでも改善させるためだった。
そうすればいつかドラニアスが人間の国相手に商売を始める時にも、ドラニアス国民からの反対が少なく、やりやすくなるだろうとサイファンたちと考えた。
ドラニアスだけで全てを完結させるのもいいが、ハルは皇帝として、国民皆が幸せに暮らせるよう国をより豊かにさせたいという野望も持っているのだ。
とはいえ、ドラニアスには輸出できるものはあまりない。高く売れるだろうがドラゴンは売りたくないし、〝皇帝の石〟も国民が嫌がるに違いないので売る事はできない。
しかし八賢竜や将軍たち、レオルザークやサイファンなどに相談すると、竜騎士やドラゴンの戦力は売る事ができるという案が出た。
一番大金を稼げるのは竜騎士を傭兵として他国の戦争に参加させる事だが、命の危険があったり、色々な国から恨みを買ったりと、いい事はあまりないのでこれは論外だ。そこまでしてお金を稼ぎたいわけでもない。
そこで今ハルが皆と相談して考えているのは、魔獣退治の仕事だ。
小さい魔獣ならば人間の兵士や魔術師でも倒せるが、大きく成長してしまった魔獣は、人間側も犠牲なしでは倒せない。
そこで困っている人間の国に竜騎士やドラゴンを派遣して、代わりに魔獣を退治するのだ。
魔獣相手では竜騎士やドラゴンにほとんど危険はないし、今の平和なドラニアスで発揮できない力を有効活用する事ができる。しかもドラゴンは魔獣が好物なので腹を満たす事もできるし、人間たちには感謝され、お金も稼げる。いい事ばかりだ。
まだ色々と検証と調整は必要だが、近いうちに実現できればと考えている。
「ラッチ……」
とそこで、絵本のイラストに注意を戻してハルは呟いた。物語の中で、小さなラッチがサイポスの魔術師に捕まって鎖で繋がれている。
ただの絵だと分かっていても、この鎖を引き千切りたい気持ちになった。
絵本の中では、ハルはラッチと命の恩人でもあるルカを助けるために、ラマーンとサイポスの戦争に介入している。
そしてルカを殺すためにやって来たドラニアスの軍勢を説得し、ラマーンの味方となってサイポスを退け、ラッチを救出する。
奴隷術をかけられた事を絵本にされるなんて嫌だろうから、ここではアナリアの事には一切触れていない。
サイポスを撤退させ、ルカが王になったのを見届けると、ハルも仲間たちと一緒にドラニアスに向かった。
そして現実と同じように、絵本の中でもハルはドラニアスで歓迎を受け、即位式を行う。
この絵本の最後の場面は、冠を被ってマントをまとい、杖を手に持ち、指輪をはめたハルが、笑顔で玉座に座っているところで終わっている。
「なんか、ついこの間の事みたい」
ハルは絵本を開いたまま呟いた。
「ジジリアでの日々も、クロナギたちに出会ったのも、ラマーンでの事も、即位式も。全部昨日あった事みたいに思える」
そこでハルは顔を上げ、皆を見て言う。
「私、今、幸せだよ。母さまが死んだ後、夜中に一人で泣いてたのが嘘みたい。ここには皆がいるから寂しくないし」
ふにゃりと笑って続けた。
「本当に幸せ」
だからクロナギたち皆の事も、国民たちの事も、自分と同じくらい幸せにしたいなと思う。
武道場に平和な空気が流れ、ハルの笑顔につられてクロナギたちも笑ったところで、
「陛下」
武道場の扉を開けてサイファンが顔を覗かせた。困ったような、呆れたような顔をしてこう言う。
「クロツキとナギサが来たのですが、延期になった結婚式の件でレオルザークに絡んでいるのです。ちょっと来て、あの三人をなだめてくださいませんか」
「はーい。そうなると思ってたんだ」
ハルは絵本をヤマトに返して立ち上がった。
クロツキとナギサはレオルザークとは旧知の仲で、エドモンドを守りながら長く一緒に仕事をしてきた。信頼関係があり、基本的には仲がいいので、今回も喧嘩にまでなる事はないだろうが、サイファンは自分で三人を止めるのが面倒になって、手っ取り早く場を収めるためにハルを呼びに来たのだろう。
ハルがいると三人とも闘志が削がれていくとサイファンは知っているのだ。
「困った三人だね」
「全くです」
苦笑しながらハルが言うと、クロナギも頷いた。
そうして、稽古を終えたオルガたちも引き連れて、ハルは紫の皆とサイファンと一緒に城へと戻った。
ハルのドラニアスでの毎日は、いつもこんなふうに平和だ。
自分の事を愛してくれる竜人たちに囲まれて、ハルも皆に愛を与えながら、これからの長い人生を過ごしていく。
いつも幸せを感じながら――……。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
一年ほど休止もしていましたが、見捨てずに読んでくださって感謝の気持ちでいっぱいです。
また小話くらいは書くかもしれませんが、いつ投稿できるか分からないので完結マークをつけておきます。
活動報告でお知らせしたif話、コラボ話は近いうちに更新します。また活動報告でお知らせしますね。
(追記:if話、コラボ話更新しました。詳しくは2017/6/7の活動報告で)
今まで感想返信お休みしてましたが、最終話投稿した後にいただいた感想には返信していきます。
以前にいただいた感想も全部有り難く読んでます。書籍版の購入報告、面白い感想もたくさんありがとうございました!




