そこ、神様が通りますよ。 弐
しばらくして、彼女と僕は街へ出掛けることにした。
街へ出掛けることにしたのには二つほど理由があった。
一つ目は、彼女の来ている服だ。
彼女の来ている服はこの世界の服とは異なる材質でできているためである。
もしこれが大勢の人に見つかったら大変な事になりかねない。
今は僕の服を来てもらっているがいつまでも僕の服を着させるわけにはいかない。
二つ目は境界を見に行く事だ。
彼女がこの世界にやって来たということは、もしかしたら境界に何かしらの変化があるのではないかと考えた為だ。
境界は基本的に誰でも近づける、だが近づかない様にしろと、小さな時から色んなところで近づかない様にしろと言われている。
とまぁそうこうしているうちに、僕がいつも通っている店に着く。
着いてすぐ適当なものを選び彼女を試着室へ追いやる。
彼女はなかなかうまく着ることが出来ないようで、試着室の中から呻き声が聴こえてきた。
流石に僕が試着室に入って彼女に服を着せるのはどうかと思い悩んでいたところ丁度よく女性の店員さんがこちらに向かって歩いてきた。
すぐに僕は試着室を指さしながら店員さんに小さく耳打ちする。
「すいません、今そこの試着室にいる奴に服を着させてやってくれませんか、あぁ後、その服は買いますんで」
それに対して店員はというと。
「彼女さんですか?お任せくださいな、この私めが彼女さんを綺麗に着飾ってあげますよ」
と何やらノリノリで返答された。
勢い良く試着室へ入ってゆく店員さんに驚きの声をあげるルーフェ、始めは何やら意固地になって自分で服を着ようとしているようだったが、最後には負けた様な声で着せてくれと嘆願する彼女の声が聴こえた。
しかし、服を着るために3時間もかかるとは思ってもみなかったな。
僕は心の中でそうつぶやいて、彼女を見やる。
彼女は着慣れていない服のせいかややフラフラしている。
度々バランスを崩し転びそうになるが、その度になんとかバランスを持ち直して何とか転ばずにいるが、かなり危なっかしい。
しかしまぁ萌がある、それは風流と何らたがい無いのかもしれない。
いやはやその姿や良し、まさに絶景かな絶景かな。
とでもいいそうになるくらいとても和服が似合っていた。
その時の彼女の顔は、可愛らしい笑顔だった。
あーあ、やってしまった。
1000文字行かなかった。
まぁいいか…




