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第5話

「まず作戦だが…」

葉弥先輩が俺らに作戦を説明する為に、控え室の入り口まで逃げた。

「んで、作戦はどうするんですか?」

「本当にゃ、来て早々触手とか気持ち悪いにも程が有るにゃ」

なんか、フロウ、口悪くね?

まあ、俺も救援に来ていきなり触手に襲われたらビビるな。

「ああ、作戦だけどね…」

ゴクリと唾を飲み込む。葉弥先輩のことだ、きっとものすごい作戦が…

「まず、フロウは敵の左翼から触手をなるべく切りつつ、特攻。太刀は剣作って触手をなるべく切りつつ特攻。んで、俺は、写真を撮りつつ特攻。いいかな?」

「いや!よく無いですから!結局特攻ですよね!」

「だって〜」

「しかも、葉弥さんだけ行動おかしかったにゃ!」

「でも、他に策も無いし、行こっか!」

葉弥先輩は触手の中に突っ込んで行った。

身軽な動きで、触手を切り落としながら、写真を撮る。

「もういいや、行くか、フロウ」

「了解にゃ!」

フロウと一緒に突っ込む。

見ない間にかなり成長していた。

俺と同等のスピードで動き、触手を切り落として行く。

「速くなったな!」

素直に褒める。

「太刀も変わらずすごいにゃ」

そうだ、こいつは頼れる友人のような奴で、いつもいろんなことを素直に言って来る。

俺が記憶を無くしていたことも知っている。

それでも、何故だかこいつとの会話は懐かしい気がしない。

やっと思い出せたと言う感じが全くしない。

信じて背中を任せられる。

「やっぱ、戦友はお前が一番かもな!」

「そうかにゃ?ちょっと照れるにゃ。私も太刀になら安心して背中任せられるにゃ!」

「んじゃ、フア達、いや、姫様たちを助けに行くか」

「そうだにゃ!」

触手は切っても切っても、何度も再生して来る。

それをよけては切る。避けては切る。

何度も繰り返して中心部に向かう。

お互い、捌き切れない触手をさりげなくカバーし合う。

「太刀!あれじゃ無いかにゃ!」

フロウが指差す先には、深い闇の色をした、毒々しくもあり、邪悪で有りながら人を魅了するような色をしていた。

「あれを壊せば…」

「私が行くにゃ!」

フロウが突っ込む。

触手がどうにかフロウを止めようと、大量の触手で応戦する。

しかし、全て華麗な動きで斬り落とし進んで行く。

「ん?危ない!」

フロウの切り開いて行った道をフロウの後ろから続いていた俺は、触手の異変に気がついた。

触手の量、強度、太さや色、何もかもが変わっていく、多く、強く、太く、よりグロテスクに、そして、その触手はフロウを後ろから襲う。

油断していた俺は、フロウを助けるのに間に合わず、フロウは捕まってしまった。

「うにゃぁー!気持ち悪いにゃー!」

触手がフロウの服の中に潜り込み、フロウの体をまさぐり、フロウは苦難の声をあげる。

「にゃぁ!変なとこ入るにゃぁ!」

糞!こんなの過激すぎて作者が崩壊しちまう。何より、エロい!

「クソぉぉぉぉぉ!」

俺は急いで止めるために、触手に向かって走った。

強化された触手が襲いかかるが、剣を創造し斬り落とす。

「まだ、まだ弱い!」

音と同じ位の速さで斬り落とす。

だが、逆に言えば触手も音の速さで動けると言うことだ。

どうしていきなりこんなに強化されたんだ?

触手の中心部に目を向ける。

そこには、ぐったりとしたボッチ達の姿があった。

魔力を吸われたのか!

「葉弥先輩!」

叫ぶが反応が無い。

こんなときにどこに行ったんだ!?

「クソ!」

諦めた。俺には限界があるようだ。

一人だけならまだしも、みんなを助けなければならない。

無理だ。

ヒュン!

俺の横を誰かが高速で通り抜けた。

「葉弥…誰だ?」

そこに立っていたのは、青い髪の男だった。

そうだ、こいつは、決勝で当たる予定のチームリーダー!

「手伝おう。苦戦しているのだろう。」

俺は頷いた。

助けられるのなら、手を借りるしか無い。

今までのような即席の武器では無く、きちんとした武器を創造した。

「エクスカリバー!」

俺は黄金に輝く剣を構え、敵のチームリーダーとともに触手へ特攻した。


二人掛かりでなんとか倒すことができ、みんなも無事に助けられた。

会場が壊れたため、決勝は夜に持ち越されることになった。

そして、みんなが決勝に向けて、準備をしている時だった。


「やあ、諸君。私は決勝で当たるチーム、グングニルの副リーダーのクラスト・クルペインと言うものだ。以後お見知り置きを。」

そう言って、みんなを見渡す。

金髪長髪、イケメンだ。

感覚でわかったが、こいつは、東京湾にある門から出て来た魔物に紛れて出てきたフアと同じ世界の人間だ!

東京湾の門は、俺が記憶を失ってから数回開いた。その度魔物が出て来て、自衛隊が出動しなんとか食い止めて来た、そんな中に人が?わざわざ何故この世界に?

そんな疑問が浮かんだが、直接聞けばわかると思い、ひとまずおとなしくしていた。

そして、フアを見つけるとそこに歩いて行き、跪きフアの手をとりそこにキスをした。

「お久しゅうございます。フア・スカレム・

クルセイド姫」

「私はそんな名は捨てました!」

「ひどいですねぇ、婚約者にその言い方は」

『婚約者!』

全員が声を揃えて驚いた。

葉弥先輩いがい

遅くなりました

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