ときめきメモリマス4(四百文字お題小説)
お借りしたお題は「ネガティブキャンペーン」です。
蘿蔔綾香、高校二年。クラスだけではなく、学年全体のマドンナ的存在の美少女。
そんな綾香は、何故か学年一不甲斐ないと噂の布貝那実雄の事が気になっていた。
親友の御形薺はその那実雄と幼馴染。
綾香は薺に那実雄の事を聞こうと思った。
「あのさ、布貝君の事なんだけど……」
綾香が切り出すと、薺はあからさまに狼狽えて、
「な、何?」
呼吸を整えながら、綾香に尋ね返す。
「彼は誰か好きな人がいるのかしら?」
綾香の質問に薺の頭の回路がショートした。
「だ、ダメだって、綾香! あいつは不甲斐なさ日本一なんだから、やめといた方がいいよ!」
いきなりネガティブキャンペーンみたいな事を言い出す薺を見て綾香は薺の気持ちに気づいた。
「ふうん、わかった。頑張ってね、薺」
綾香が微笑んで言うと、薺は顔を真っ赤にし、
「な、な、何を頑張るのよ! 勘違いしないでよね!」
パニックになった。
まだ続きます。