男性と女性の「理想異性像」の大きな差について
◇高評価の理由
「保志見 祐花」さんの『女性向けラブコメと男性向けラブコメは違うって言ってんだろ』
https://ncode.syosetu.com/n2419kr/
と言うエッセイに大変感銘を受けたのですが、
コメント欄に書き込むことが出来ないことから感想と僕の意見をここで書かせていただきます。
(ご本人がご覧にならない可能性も高いと思いますけど)
簡単に言ってしまえば男性と女性が求める「理想の異性像」にそれぞれ乖離があるのだなと言う事を上手く表現されています。
ちなみに僕は男性であり、女性向けラブコメに投稿しようと思ったことは無いのです。
しかし、「ピッ〇マ」と言うサイトで毎日全話無料で読める漫画作品を「一番最初と最後だけは必ず読む」ということを習慣化していることから、「女性向けのラブコメ作品」と言うのはある程度はどんなものか分かっているつもりです。
その際に、「女性向けのラブコメ作品」というのは男性側から見て「これは男性には受けにくいだろうな」と言う感覚はあったのですが、漠然と何が男性と女性とで違うのか? について僕の中で言語化できていませんでした。
その意味ではこの作品は非常に秀逸にアウトプットできていると言えると思います。
◇具体的な男女の異性への理想の乖離
ここでは、「保志見 祐花」さんの作品内で出てきた男女の求めている「理想の性像」の違いについて僕なりの意見を書いていこうと思います。
〇女性の胸の大きさについて
男性は胸が大きい女性が好きな方が多いような気もします。
これは“バブみ“と言われる「母親代わり」を男性は潜在的に探していると思われます。
女性はそれに対して胸が大きいのは肩こりなどで負担! 母親と恋人は区別して! と思っていることから小さい胸の主人公(女性)が多いように思います。
ここに大きなギャップが生じているのだと思います。
〇委員長や生徒会長について
クラスや学校の中心的な存在である委員長や生徒会長はリーダー的な存在であると同時に、負担や責任も重くのしかかります。
ただ、それをこなす存在と言うのは同時に「憧れ」や「カッコよさ」を持っています。
結婚では双方異性に対して「負担(仕事、家事、育児)をやってくれる人」と言うのを求めている傾向があるためにそれぞれ異性がこれらの委員長や生徒会長を担っているのではないかと考えます。
〇カップリングが揺れるか問題
基本的に男性向け作品では「ハーレム」若しくは、「複数の女性との間で揺れる」傾向があり、女性向け作品では「カップリングが複数あっても大体固定」の傾向にある気がします。
女性は妊娠している際に一番大変で、守って欲しいことから「カップリングを崩すな」と言うのに対して、
男性としては「種付けしたら他に行く(かつての一夫多妻制)」みたいなことが起きているのだと思います。
(男性の不倫を許容したいわけでは無いですし、倫理的に批判されるべきことだと思います。しかし、生物学的なお話として“潜在的欲求”として「作品の要素」として存在しがちなことだという事です)
〇「ヤキモチ」について
ヤキモチはラブコメにとって欠かせない通過点だと思うのですが、
異性側(主人公ではない方)にヤキモチを焼かせたい傾向がありそうです。
これは、潜在的に自分側が優位に立って恋愛のイニシアティブを握りたいという欲求があるからだと思います。
〇ボディタッチと男女の距離感問題
ボディタッチについては私感ではありますが、触れられている瞬間は嬉しいものの、
離れた際に特に仲良くない場合には「コイツ、誰にもこういうことやってそう」と思ってしまいます。
あまりにも身体を許しすぎると「軽い女」と思われて「いつでも肉体関係になれそう」と言う扱いになります。
正直なところ男側としては優しく話しかけられるだけで「勘違い」してしまうタイプも多いので、気のある相手に対しては声をかけるだけでも良いと思います。
気の無い相手に声をかければストーカーになったり、気のある相手だけに声をかければ「周りの女が全員敵になる」こともあるので、このあたりの“バランス”と言うのは難しいところです。
このように男女の「理想的な姿」に大きな差がある以上、「保志見 祐花」さんが憤慨されたように「カテゴリとしては別」と思われるのは当然のことなのかなと思います。
◇この「差」を「リアル恋愛」に活かすためには?
お互い異性への理想像が、かくもここまで違う事は大体お判りいただけたと思うのですが、具体的に異性と付き合おうという際にはどうすれば良いのか?
について最後語っていきたいと思います。
僕は日頃政治のエッセイを書いていますが、家族や恋人関係も「政党」に近い感じなのかなと思うんです。
お互いの「こだわり」同士をすり合わせて「妥協点」を探って納得がいったら同じ家族や恋人になったり政党に入る――みたいな感じです。
若ければ若いほど理想と現実のギャップに耐え切れずにちょっとしたことで別れてしまうのだと思います。
特に綿密に話し合って妥協点を決めておかなくてはいけないのは仕事、家事、育児の配分です。
この配分をきちんとせずに結婚生活を始めてしまったご家庭は「地獄」を見ているように思います。
そして「地獄の家庭」があることから「妥協したくない」という方が増えていることも婚姻数が減って少子化になっている一因なのだと思います。
重要な項目での妥協点を見つけることが出来ないのであれば別れる。
そして妥協できない項目が多いのであれば年齢によっては「一生独身」でいることも視野に入れる必要があると思います。
幸い、今の価値観の世の中では「独身でいること=半人前」みたいなひと昔前の価値観でいる方は減ってきていると思います。
各々の「合った作品」や「最高幸せ点」を見つけ出せればなと思いますね。