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新人冒険者と銀級・金級冒険者達(1)



 新人の冒険者の相手をしていたのはこのギルドの人気受付嬢であるサラであった。マールが叫ぶと視線が自然とこちらに集まるが、マールは先ほどの頼まれ事をするため足早にいってしまった。

 

「ったく、お前らがゴブリン退治したいって騒いでいる新人か?」

「そうだけど? って、鬼殺しのジークさんですか!?」

「・・・オーガの群れ倒したぐらいで鬼殺しの異名つけたの誰だ? 俺は知らんぞ?」

 

 冒険者が偉業を達成した際に○○殺しという異名が着くのはよくあることだ。 だが、正直にいって異名を持っていても実績を残すことが何よりも必要だ。

 

 どうにもこの茶髪の少年がこのパーティのリーダーらしい。後は斥候の少年と神官の少女か。バランスは悪くはないだろう。

 すると、金髪のスタイルの良い人気受付嬢であるサラが声を掛けてきた。

 

「ジークさんすみません。この子ら直ぐに銀級に上がれる依頼を受けるって聴かなくて・・・」

「あー、新人にはよるある事だな。ただなぁ~ちょっと新人『だけ』で動かれるのはまずいんだよ」

「えっと、僕らが新人だから受けられない訳じゃないんですか?」

「ただのゴブリン討伐ならサラも受理するだろうが、ちょっと色々とあるんだよ」

「ジークさん!連れてきたッスよ!!」

 

 振り替えるとマールが銀級、金級の冒険者パーティを連れてきていた。

 

「ジークお前が銀級と金級の冒険者パーティを集めるなんて珍しいな?」

「何か困り事? 貴方がウチのパーティに入ってくれるなら考えてあげるわ? それか一度くらい食事に付き合いなさいよ!いつもいつも断って・・・」

「マール?ヴィクトルは良いとして何でアルテナのパーティ連れてきた? コイツらダンジョン踏破組だろう?」

「ジークさんの名前出したら二つ返事貰えたからッスよよ?」

 

 ヴィクトルとは同期で付き合いもそこそこある為に俺が銀級冒険者パーティの指名すれば大体ヴィクトルである。 問題はアルテナパーティだ。コイツらは最近出来たダンジョン踏破のパーティに加入していた筈だ。

 

 最近金級に上がったマルクスかベリー辺りだと思っていたがとんだ大物あるからだ。

 

「面倒くせぇな。わーかった。飯食いながら事情説明するからそれで許せ。俺の予想が当たってたら最悪の場合オーガの一件以上のデカい依頼になる可能性もあるからな。取りあえず新人の・・・えーと?」

「ランタです!こっちは斥候のエリック。彼女は神官のアニスです!」

「オーガの一件以上にデカい依頼ってどう言うことだよ?」

「そのオーガよりも強い魔物がゴブリン共を統率してる可能性があるんだよ。ここ最近スモールボアとホーンラビットの数が減ってるんだよ」

 

 ヴィクトルとアルテナはお互いに顔を見合わせたが、冒険者とのしての感が悪い事が起こっていると予想したのか話し合いに参加すると即決で決めてくれた。

 

 取りあえずは大人数で座れるテーブル席が開いていた為にヴィクトルとアルテナのパーティメンバーも参加して話し合う事になった。

 すると、マールとエレノアが俺の討伐書類を持ってきてくれた。

 

「言われた通り持ってきたんっスけどこれで何がわかるんッスか?」

「マールも受付嬢として勉強だな。良いか?この辺りはスモールボア、ホーンラビッド、ゴブリンの魔物や魔獣で生態系が大方出来てる」

「へーそうだったんッスね!知らなかったッス!」

「まぁ、近隣の森深くにはフォレストフォックスリンっていう魔獣の群れがいるが基本的に人には危害を加えない。ただこの三匹は食物連鎖で繋がってるんだ」

「どういう事ですか? それが俺達が個人で受けられない事と何の関係が・・・」

「スモールボアとホーンラビッドの数が極端に減り始めたらゴブリンの数が増えて生息数が減っている。つまりはゴブリンの数が増加傾向にあるって事だな」

 

  マールからこれまで討伐した記録を元にスモールボアとホーンラビッドの数が少なくゴブリンの数が多いのが数字的にも見てわかる。

 

 つまりはゴブリンの数が爆発的に増えて食料となるホーンラビッドやスモールボアが狩られている。

 

「サラ。ここ最近女冒険者のパーティが帰ってきてないとか行方不明になっているとか情報はないか?」

「銅級の冒険者パーティが森に入ったきり帰ってきてないわ」

「まずいな。ゴブリンに捕まって『孕み袋』にされてる可能性があるな・・・」

「ジーク。勧誘抜きで私らはこの依頼を受けるわよ?少なくともほっとける内容じゃないわ」

「俺らもだな。この記録見る限りだとオーガの群れ以降もゴブリンの数が減ってねぇのはわかるしな。確かにオーガキング以上のヤべェやつがゴブリン達を統率してるって考えてもおかしくねぇな」

 

 ヴィクトルとアルテナも子との重大さを理解して合同の討伐チームを受理してくれた。そうなると新人の教育だが、斥候のエリックはヴィクトルパーティとアルテナパーティの女斥候・サバシアと森の調査をしながら指導。

ランタは俺とアルテナパーティのルータと神官のアニスと草原の調査をしながら指導する方向で話を進めていく。取りあえずは腹ごしらをしてから調査をする。

 


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