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プロローグ 日の出

 「綺麗ですね」、柵に手をかけ夜風に短い髪をなびかせ、彼女は言った。俺はポケットからスマホを取り出し今の時刻を見る、

時刻は6時56分あたりを

時計は指していた、スマホをポケットにしまい、悴んでしまった手に息を吹きかけながら

「もういいだろ早く帰ろう寒い」、退屈そうに俺、白上しらかみ 大和やまとが寒さにやつれながらそう言うと目の前の彼女は、

日の出を見ていた顔をスッとこちらに向け、プクっと頬を膨らましながら、

「え~まだ5分くらいしか見てないです、あとまだ話してくれないんですか?」と目を細めながら言ってくる、

彼女の名前は ひいらぎ 沙月さつき 彼女は高校一年で俺の一つ下、中学からの幼馴染でよく遊んでいた。

背は中くらいで太陽のようなきれいな赤い瞳、黒髪ショートで後ろで小さく結んでいる、そんな女性だ。

 そして今は沙月の我儘で近くの展望台に日の出を見に来ていた、俺は彼女の問いをはぐらかす様に

「お前ほんと日の出好きだよな」と問いかける、彼女のはプイっとまた向きを戻し、僅かに山から少し顔を出した太陽をじっと見た後、

沙月はこちらにまた振り返り、「そうですね、日の出というか朝日が好きです、なんかこう新しい物語が始まりそうで」

そう沙月は笑いながら言う・・・・

「それと・・」と意味深に続ける、俺は首をかしげながら「それと?」聞き返す、その瞬間、満面の笑みを見せ彼女は言う

「先輩と一緒だからですかね!」そんな恥ずかしい言葉を・・・そして狙ったのか、後ろに見えた朝日はそんな、聞いていて恥ずかしい言葉すら、

感動させるほど美しい眺めだった。

山の谷間から顔を出した、太陽はオレンジ色の後光が差していて、それはまるで、何かの映画のワンシーンのようだった。

それを背に柊 沙月こと俺の幼馴染はもう一度言うが満面の笑みで言った、

「おまっそれほかの人に言うなよ!」何故か顔を赤くしながら言う、てかなんで俺が赤くしてんだ!

そんな、愚痴を小声で吐く、当の本人は「・・え?何でですか?」何も分からないといった表情で首を傾ける

それを聞いて俺は苦笑いしながら、柊 沙月は天然かもしれない、と心の中で呟いた。

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