全ての始まり
俺の平々凡々な毎日は急に消え去った……
簡単に俺たちの日常なんて消えるんだ。
今俺は富士の樹海に来ている。死にに来た訳では無い
生きる意味を見出すために来たのだ。
違う。
これは建前だ。生きる意味と自分に言い聞かせてここまで来た。もう後戻りはできない。
「さぁ、行こうか」
今から3年前、高3の時に彼女が殺された。
〜〜〜〜〜回想〜〜〜〜〜〜〜
「運が悪かった。」と警察には言われた。
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…………
いや違う!俺は知っている!相談も受けていた!
だがそんなことが起こるわけないと決めつけていた。
その結果がこれだ
彼女のお兄さんの村正さんから電話を受けて直ぐに
彼女の家へと行ったがそこにあったのは数時間前までは彼女であったはずの物とその母のような物だった。
そして涙を流しながら叫ぶ村正さん。
あんな姿は初めて見た……いつも物静かで優しくて必ずクッキーを焼いてくれていた村正………
村正さんがこっちに気がついた
「中澤くん!何かっ!何か娘から聞いてなかったかい?!なんでもいいんだ教えてくれ!」
俺は目を見て答えられなかった……
「何も……聞いてないです……」
村正さんは少し落胆したように言った
「そ、そうか……すまない。少し取り乱したよ」
こんな時でも村正さんは俺を気遣ってくれた。
なのに俺は事実すら言えないでいた。
「ま、待ってください!」
「ずっと前から話は聞いてたんです。最近変な人に追いかけ回されてる気がすると……」
村正さんは近づいてきて胸を掴んだ
「ならなんで!君は何もしなかった!なぁ!」
村正さんの声は震えていた。俺は何も言い返せなかった。
〜〜〜〜〜回想終わり〜〜〜〜〜〜
小一時間ほど歩いたあたりで少し休憩をした。
「はぁ、死ににきたってのに水と食料持ってきてるんだから全くどっちなのか分からねぇな……」
水筒を一口飲みまた歩く……
なにか音が聞こえて来た…
爆発音だ!!
急いでそこへ走るそこには2人の人影があった
一人の男は髭を生やし銃を撃っている
もう1人は黒い布を全身に纏い何か光るものを持って逃げている。
髭の男はこちらに気づいているようだが攻撃してこない。
髭の男「チッ!民間人が迷い込んだか?!何でこんな所にいやがる!」
ドゴン!!
爆発が黒い布の男に当たりこちらへ飛ばされてきた
完全に死んでいる。俺は医療については詳しくないがそれでも分かる。なぜなら顔が吹っ飛んでしまっているからだ。
手にはやはり光る石の、ようなものがあった。
「なんだ?これ」
と触ろうと来た時
髭を生やした男がこっちへ向かって走ってきた
「やめろ!それに触るな!!」
しかしもう遅い。俺の指先は触れてしまっている。
その瞬間俺は倒れた
髭の男
「クソっ!」
「生き残るかどうかは坊主の気力次第だ」
「だが、ここにいるってことは自殺志願者だろーな。そいつが生き残れるとは思えねぇが……」
男は煙草に火をつけ倒れた青年を担いで消えていった……………