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カインに連れられギルドに到着する
看板には剣が交差してその間に盾がある絵が書かれている二階建ての少し大きめの建物だった
「ほぇ〜これが冒険者ギルドですか〜」
とユキは建物を見上げて突っ立ていた
「そうだ、ここがギルドだ俺達プレイヤーはここで素材を売ったり情報を仕入れてるんだ」
「そうなんですねぇ〜じゃあ中に行きますね」
「マイペースだな…まぁいいや、俺も行くか」
とカインはユキを追うようにギルドに入って行った
「すいませーん!魔物の素材って何処に出せばいいんですか?」
「それなら左側のカウンターだよ」
と受付のお姉さんに教えられユキはそちらに向かう
「素材買取お願いしまーす!」
とユキは買取カウンターの受付に言う
「はいよ!じゃあ出してくれ」
「ここで出せばいいんですか?結構ありますよ?」
「ん?まぁ大丈夫だろ」
「わかりました、それでは」
とユキはここ2日で倒したゴブリンの素材と武器を次々と出し始めた
「ちょ、ちょっと待ってくれ‼︎」
と次々にドロップ品を出すユキに慌てて静止の声を出す受付の男性
「まだあるのか⁉︎どのくらいあるんだ⁉︎」
「後半分くらいですかね?」
とユキは首を傾げながら言う
ギルドに来ていたプレイヤー達はざわざわと騒ぎ始めた
「とりあえず少しずつ出してくれ、俺はその間に選別して分けてくからよ」
「わかりました」
とユキは少しカウンターが片付くのを待つ
「なぁ〜ユキ、これお前が1人で狩って来た奴とか言わないよな?」
と後ろに居たカインから言われる
「?私1人で狩りましたけど?」
「うそだろっ⁉︎お前今レベル幾つだよ⁉︎」
「えっと?18ですけど?何か?」
「何か?じゃねーよ!今の攻略組の平均レベルが20だぞ!バリバリ前線で戦えるレベルじゃねーかっ!」
「そうなんですねぇ〜攻略組の皆さんも頑張ってるんですね〜」
「何を呑気に言ってんだ!レベルではお前もあんまり変わらんぞ!どうやったらそんなにあがんだよ!」
「?ゴブリンを一杯倒せば上がるんじゃないですかね?」
「…はぁ…もういいわ…なんか疲れたわ」
「そうですか?お疲れ様です?」
「…はぁ」
「あっ、じゃあ素材の続き出しますね〜」
とユキは気にせず素材を出し始める
「ふむ、これはゴブリンナイトか…こっちはゴブリンソーサラー、ゴブリンアーチャー…なぁ〜お前さん集落でも潰して来たのか?」
と受付の男性は言う
「んーうじゃうじゃ居たので多分?」
と首を傾げながらユキは最後の素材を出した
「…って⁉︎これゴブリンキングのじゃねぇーーかっ⁉︎集落殲滅してんじゃねーか!どうなってんだよ⁉︎」
と受付の男性の叫び声が響き渡った