第一章 第二部〜学校〜
学校に着いた彼。学校は先程の事件の噂でもちきり···
なんやかんやありながら、学校へと着いた。やはり先程の事件の噂は立っているようで、学校中がその話題で持ち切りだった。まあ、内容は専ら事件の中身ではなく
「不思議な力を持つ少年がマフィアを撃退した」
「魔法のような力だった(目撃者談)」
「少年はイケメン(目撃者談)」
なんて具合に解決した少年にスポットライトが当てられていた。お陰で彼、"五十嵐涼"は今日1日話を断ち切るのに苦労した。
時は変わって、昼休み。授業中にくしゃくしゃに丸められた紙で呼び出された器具室へと彼は向かっている。なんともアナログで典型的な展開だが、彼は浮ついた話に興味を全くもって示さないため、気づいていない様だ。
ましてや、その"呼び出し"を、力、「フレア」の猛火によって消し炭にしかけたりしている。とまあ、幾つもの難関を経た"呼び出し"は彼へと届き、今に至る。
そこには、例の園山希が立っていた。朝、助けてくれたのが君だと気づいただの助けてくれてありがとう···そしてまた迷惑をかけるかもしれないが付き合ってくれないか。そんな言葉に対して彼は言葉を失くした。だが···
「なんで···黙ってるの···?///」
「いや·········この勘違い女に対してどんな哀れみの言葉をかけようかと考えていたんだ。それが何か?」
「!」
酷い!と言い残し彼女は去ってしまった。こんな展開は好まない彼、そして生まれ持った才能で一人の少女の想いを一蹴してしまった。
まあ、これが五十嵐涼だ。今に始まったことではなかった。
この話と、前回の赤の他人とはいえ暴行を受けている男を見捨てたような話からお察しの通り···
"彼は恐るべき程に性格が悪い"
これが交友関係の狭さの引き金を引いているとは気付きもしない彼であった。
〜帰宅後〜
「今日は色々と事件が雨霰と降り注ぐ日だったな···」
···ちなみに頭の中では朝の事件だけでなく、その事件の話題が持ち切りで過ごしにくかったこと、そして園山希の告白さえも事件の範疇に入れたようだった。
最後まで読んでくださってありがとうございます!
急げ急げと自分を急かして早めに完成させました。また、更新日は執筆終了日翌日のAM10:00にすることにしました。なので早めに進んで一日置きですかね?
これからもよろしくお願いします。