第三章第六部〜電脳〜
電脳世界戦、続き。画面の奥への侵略の手口は?
とはいえ···どうすれば画面の奥のあいつを倒せるかなんてわかる訳が無い。ひとまずはキラーボットをどうにかすることが先決だ。
「術式:サンダー!」
ロボットだから電気でぶっ壊せるか?なんて単純明快な考えで使ってみたが、あまり効果は無かったようだ。そもそも攻撃が効いていない可能性もあるが。
「術式:フレア!」
「ブレイク!」
溶かそうとした。壊そうとした。なんにしろ意味は無かった。全く、この世界は訳が分からない。"管理者"らしいあの男がコードとやらを発動すれば全てが変わってしまう。
「つまらないなぁ···。オカルト、すなわち影は倒せたのに科学は管轄外って事かい?」
男の声が響いた。
「ならば、こちらから面白くしてやろう。」
「コード004―COPY―OPTION:THOUSAND。」
男のコード発動が終わると、キラーボットが青い光に包まれ、スキャニングされた様に見えた後。彼の視界には夥しい数のキラーボット、先程のコードから考えるに1000体が並んでいた。
「面白いだろう?じゃあ、また見守らせていただくとしよう。」
絶望的だ。とはいえ、相手もさほど考えずに増やした様だ。ならば、意表を突くことも出来るかもしれない。
「マグネット!キラーボットの内一体をN。他のキラーボットをS。」
一体のキラーボットに磁力を付与した。すると、999体のキラーボットは、倒れたり、ぶつかったりしながら磁力を付与したキラーボットに飛んで行った。
「地面をN。キラーボットをN。」
極を変化させ、地面に着いているキラーボットを反発させた。勿論行先は空中であり。
「地面をN。キラーボットをS。」
極をまた変化させたなら、起こりうることは1つ。地面とキラーボットが引き付けられ、強大なスピードをもって激突する。見事キラーボットを一網打尽だ。とはいえ。
「コード002―DELETE―キラーボットの残骸を消去。」
キラーボットだったものは、あとかたもなく消え。
「コード001―CREATE―キラーボットを創造。」
キラーボットが、1台。
「コード003―ORDER―そのセンサーに反応せしもの、全てを虐殺せよ。」
キラーボットは、命の元に動き。
「コード004―COPY―OPTION:THOUSAND。」
キラーボットは、またも複製され。
結局原点回帰だ。意味が無い。それに、やろうとすれば1,000は10,000にでもなるだろう。100,000にも。1,000,000にも。それ以上にも。じゃあどうするか。画面の奥への侵略だ。ならばどうやって?···············あぁ。思いついた。丁度いい"人材"がいるじゃないか。
すると、彼は無防備にもスマホを取り出した。圏外かと思ったが、電波がこれ以上ないほど豊富な場所であるが故か普通に使えた。
涼「おいストーカー野郎」
史子「なんです?」
この呼び名で当然のように反応するのはどうなんだ。それはともかく。
涼「お得意の電脳戦を頼むよ。」
そして、起こったことを説明したらあら不思議。"画面の奥"との電脳戦を開戦させたようだ。
「面白···をするじ···いか。」
雑音が混じりよく聞こえないのは好調の証だろう。
「利用できるものは利用しても狡くはなかろう?」
「いい···だろ···。そうこな·········」
雑音が激しくなったかと思うと、いきなり出現したテレビに見慣れた顔が映った。
「やっと私···出番ね!」
少し雑音が混じっているし、画面は一部が砂嵐状態だが、かなり優勢だろう。
「コード002―DELETE―。キラーボットを全て消去!」
大仙寺の声で、コードが発動された。
「こんな小娘に負けるか!コード001―CREAE···「クラッキング!」
今度は男のコード発動が阻害された。そして、大仙寺は切り札を出した様だ。
『電脳世界の管理者権限を譲渡中です。現在、18/100%完了しています。変更前:Kagari。変更後:Daisenzi。』
機械音声のアナウンスが響き渡り、管理者の変更が行われている事が知らされた。
「シャットダ···「続行!」
『現在、57/100%。』『現在、79/100%。』『現在、98/100%。』
そして···
『管理者権限の譲渡が完了しました。』
そのアナウンスが流れるや否や。
「管理者権限行使!ユーザー名:Kagariの通信をシャットアウト!」
大仙寺の声により、勝利が齎された。
最後まで読んでくださってありがとうございます!
地味な設定:画面の奥の男の名前「篝 新時」




