第一章 第一部〜日常〜
平凡な朝、このまま平凡な日常を···
送れなかった(´・ω・`)
彼は――――――忌み子だった。"忌むべき力"を持っていたのだ―――――。
朝日がさんさんと差し込む質素な部屋。重い瞼を開けた先は木目調の天井だった。いつも通り、起き、着替え、朝食をとり、学校へと足を運ぶ。そんないつも通りの、どこか機械的な日常が始まる。···はずだった。
(全く···朝からこんな物を目にする事になるとは)
彼はそう思った。その二つの眼の先は路地裏で繰り広げられる暴行を捉えていた。ましてや自分はたかが無力な中学生。ましてや相手はこの国の裏側で暗躍するマフィアだ。それに被害を受けてるのは赤の他人。絡む必要性などなんら感じない冷血な彼はその場から歩き始めた。その時。
「テメェなにガンつけてんだ?あ?」
「え、え···いや···」
その声は聞覚えがあった。同じ学校の園山だ。学校一の美人だのなんだのもてはやされてるような女だ。そんな奴に興味はない。だが、何よりも·········
「ここで死ねぇ!」
こいつらに心底呆れていた。
この"忌むべき力"を使うのは気が失せるが···。見殺しにするよりはいいだろう。たとえ話したことなどなくとも、一応同学校の生徒なのだ。
そして、無機質で、冷徹で、そして退屈そうな声が響いた。
「サンダー。」
やつらに翳された左手から閃光が走り抜けたと思えば、その刹那、男の悶える声が響いた。
「がはっ!?く···」
「おい!こいつに何しやがる!」
残りの集団が向かってきた。彼は退屈そうで、呆れたような声で、
「拡散。」
先程電流を受けた男から、また電流が走った。向かってくる数多の男達へ。
(まあ、あとは白黒の車に赤いランプを光らせてやってくる方達にお願いしようか)
彼は、また、足を進めた。
最後まで読んでくださって誠にありがとうございます!
拙い文章で、遅筆です。なので読者の皆さんには苛立ちを覚えさせてしまうかも知れませんが、よろしくお願いします。
とても短い短編ですが、その分早めに更新していきたいです···!