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勝手な都合と偶然の邂逅と思わぬ僥倖

泥酔度:★★★

散文度:★★★★★

幸福度:★★★★

2016年10月25日。結婚して苗字を改めていた私は、この日を境に旧姓に戻った。自身の実体験に基づいた小説「涙の魔法」という作品を今まさに手がけているが、その作品が生まれるきっかけとなった出来事の一つ、離婚が受理された日である。


小説では主人公の菜々が「野田菜々」から「御崎菜々」に戻ったとしている。元夫である野田朋也から突然「離婚して欲しい」と言われ、その理不尽な都合に振り回された愚痴を豊島に漏らしたことから始まる物語。現時点ではあと数ページで事の顛末が明らかになるところまで進んだが、今回はその続きの投稿を手がけるより先に、私個人の話について少しだけまとめておきたい。


二つほど、予想外のイレギュラーな出来事があったのだ。それを軽くまとめて、離婚した日から一年を迎える今日という日を締めくくりたい。







まず一つ目。本来であれば「涙の魔法」最終話を投稿するつもりでいたが、今日という日に間に合わせることが出来なかった穴埋めとして、短編小説を投稿した。


「婚約破棄できなかった悪役令嬢でもないアラサー物書きの末路」という、どのジャンルを名乗るにもおこがましくて「その他」のジャンルで投稿した拙作である。ジャンル別ランキングでよく目にする二つのキーワードをタイトルに入れとけば注目されるんじゃないかと浅はかな企みで付けたタイトルだが、これが予想外の効果があった。


その作品を投稿して約10時間が経過し、今まさにこの記事を書いている23時現在、PV数が1000を超えてしまった。待ってくれ。落ち着いてくれ。ちみちみと三ヶ月ほどかけて投稿してきた「涙の魔法」の総PV数ですら4000に届かないんですよ?それが丸一日もしないうちに1000オーバー?信じられん…。


「婚約破棄」「悪役令嬢」というキーワードに、昨今の読み手がどんな要素を求めているのか把握していない私としては、少しでも自信作への興味を多くの方に惹いていただくためには少しでも掌握するべきだろうかと、軽く考えさせられる結果となった。


ただ、それだけのアクセス結果を誇りながら、評価ptを未だ誰一人として付けていないようなのだ。つまり、タイトルやキーワードでこの作品へ辿り着いたものの、期待していた内容とは別物だったかと途中でブラウザバックされた読者が、おそらく大多数なのではないかと私は思う。大量の釣果にドヤ顔しておくべきなのか、それでも気になるから最後まで読んでみようという気持ちに誰一人させられなかった魅力のない文章力に落胆すべきなのか、書き手として複雑な心境である。


まあ、どの作品も自己満足なのだ。適当にタイトルを付けた短編であれ、本命の長編であれ。肝心なのは前向きになったフリをして生きていくことなのだ。今回の記事はやけに筆が速いし適当だ。その理由は後ほど説明する。







そして二つ目。本編投稿から予定変更して急遽ツナメパンをまとめ始めたくらいだ。ツナメさん絡みの出来事に他ならない。


ここ何日か、ツナメさんは現れなかった。個人的に記念小説やら何やらと特別な日としている今日、久しぶりに顔を見せてくれたらこれほど幸せなことはない、と無謀な願望を抱きながら仕事に励んでいた。


そしたら信じられないことに、都合よく現れてくれたのだ。見たか元旦那よ。いや見られてたら困るが。貴様から痛烈な精神攻撃を喰らったあの日からちょうど一年を迎える今日という日に、私はそれとまったく無関係な想い人との邂逅に歓喜しているのだ。私がどんな心境で今日を迎えているだろうかと、どこぞで要らぬ心配をしていようが知ったことか。未だ結婚せずにだらだら交際を続ける中古女とさっさと身を固めてしまえばいいのだ。私にはツナメさんがいるのでどうぞご自由に。


そんな調子で胸中で勝ち誇った気分に浸りながら、私はレジに立ちながら発注作業にかかりつつ、ツナメさんが来るのを待っていた。酒のコーナーを眺めている彼を遠巻きに見て、今日は晩酌する日なのかと想像を巡らせながら、彼がレジに来るまで作業に集中するフリをしながら待った。


すると誰も並んでいない私のレジ前へ彼が辿り着く前に、誰かと話をする楽しげな声が聞こえた。「お前もこの店来んのかよ」的なことを誰かに話しているツナメさんの声がして、発注作業に用いている端末の画面から私は目線を彼に向け直した。


前回投稿した妄想小説「何かお探しですか」の中では、私の同級生とツナメさんが偶然居合わせて親しげに話していた、という描写を入れた。だがそれは創作である。ツナメさんが知り合いや同じ職場の人間と居合わせて言葉を交わしている場面に、私は出くわしたことがない。まさに今日初めてそんな場面に遭遇した。


ツナメさんの笑顔を初めて見た。常に無愛想というわけではないが、無表情というかナチュラルというか、特別表情豊かなわけではなくクール寄りな人だったのだ。


そりゃね、一撃ノックアウトですわ。久しぶりに会えたのが個人的に特別な日で、しかもこれまで一度も見たことがない笑顔を喰らったんだもの。ああ、やっぱりあなたはサンタクロースだ。何よりも素敵なプレゼント、勝手に受け取らせていただきましたよ。







そんなわけで、ツナメさんが買ったいつものチューハイといつものチキンを存分に堪能しつつ、ついでに調子に乗って買った缶ビールも満喫したもんだから、だいぶ酔いが回った状態でこれを書いている。例の短編のPV数と同様、今晩のアルコール飲料の摂取量も1000を超えたわけだが、なんとも幸せな独り身ライフである。


勢い任せで書き上げてこれから投稿ボタンを押すが、素面に戻った明日の朝以降にこれを読み直すことが軽く怖い。書きながら何度か読み直そうとしているものの、文字情報がまったく頭に入ってこないのだ。推敲なんてレベルじゃない。泥酔者の奇行、略して酔行だ。この発言も明日の自分に呆れられることだろう。


なんだ。気付いたら日付が変わっているではないか。記念日が終わってしまった。終わる前に記事上げようと思ってたのに。


まあ、日常と変わらず呆気なく終わってしまう程度の、何でもない日だったということだ。

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