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家庭崩壊はいつの間にか始まっていた
序章
私は家族が大好きでした。友達と遊んでいても、彼氏とデートしていても、心のどこかでは家に帰って家族に会いたいと思っていました。
面白くて明るくて涙もろいお母さんと無口だけど家族のために頑張るお父さんは私の中で理想の夫婦でした。優しくて頼りになるお兄ちゃんと甘えん坊だけど家族思いの妹は自慢の兄妹でした。
私はこの家族が大好きでした。
このまま、ずっとずっと仲の良い家族でいられると信じていました。
そう―――あの日までは。
※この作品は私の実体験を元に書いています。個人情報の都合上、地名・人物名は変えてあります。