おっぱい将軍の歌
登場人物の名前やセリフ、行動は実在人物との関係はございません。
ある独裁国家に一人の将軍がいた。彼の本名は『まさお』である。
彼の祖父は独裁国家を建国し、二人の嫁を迎え入れ、九人の子宝に恵まれた。
さらに祖父の息子の一人はその後を継ぎ、独裁国家の独裁者として五人を嫁にして、沢山の子を育んだ。
そして彼、『まさお』は激しい相続争いに見事勝利し、独裁国家の指導権を手に入れたのだった。
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「父様! 父様! まだ逝かないでおくれ!」
「――親愛なる……元帥様がご逝去……されました。我々人民は……」
「青汁うめぇーー!」
「永遠の元帥、万歳!!」
とある独裁国家の首都、フラットソイルにはたくさんの嗚咽の声が響いていた。
なぜならこの国の事実上の指導者であり、独裁者の『まさにち』元帥がお亡くなりになったからだ。
「聖棺敬礼。次の方は前に出てください」
その声とともに一人の男性は入ってきた。
黒い服に身を包み、無精髭とサングラスが特徴的な男だった。その男は涙しながら父の遺体の四隅で最敬礼を行い、退室する。
その一連の動きを声を詰まらせながら報じるアナウンサー。
その映像を見ればその国の存亡が揺らぐ重大事なことと感じ取れるだろう。もっとも『ニッテイ』の『ニコ○コ動画』とかからは笑いのタネにられていたが……。
さらに『まさお』は雪の中父の霊柩移動にも付き添い、メディアに取りざたされた。
そして数日後、『まさにち』元帥の役職を受け継ぐ形で『まさお』は共和国元帥となった。
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『十二月二十九日』
まさお元帥は、人民軍代十五軍部隊を視察されていた。
その時、まさお元帥はとある砲兵に尋ねられた。
「あなたは大きい双丘と小さい双丘。どちらが好きですか?」
その質問に兵士は答えた。
「前者です!」
その答えにまさお元帥は答えられた。
「この兵士の髪の毛一本残すな!」
その後、人民軍第十五軍部隊の砲兵は姿を消した。
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『五月一日』
これは昔、まさお元帥が日ノ元ことニッテイに旅へ行った時の話である。
まさお元帥は黒いネズミとその仲間達の国を訪れ、帰りにニーガッタから母国行きのフェリーに乗られる直前だった。ある露天商の人が言った。
「このプリンはいらんかね!」
それにまさお元帥は尋ねられた。
「何ですかこれは?」
それに露天商の人は答えた。
「ニーガッタ名物のおっぱいプリンじゃ! 今なら一ダース千三百円じゃ!」
それにまさお元帥は答えられた。
「上に乗っている桃色の突起は何で着色したのですか?」
それに露天商の人は答えた。
「もちろん合成着色料ではなく、桜の花から抽出したエキスじゃ!」
まさお元帥は驚いたように答えられた。
「とても良い大きさの胸。合成着色料を一切使わずに作られた乳首。よし、ここにあるプリンをすべて買おう!」
万魚景号92は謎のプリンで積載重量の制限オーバーになり出航できなかった。
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『七月十二日』
まさお元帥は銀河管弦団のセツシュと付き合いを始められた。
セツシュはまさお元帥に言われた。
「私なんかでいいんですか? ほら……私の小さいですし」
すると、まさお元帥はセツシュにこう言われた。
「君の大きさは手に収まりながらも小さすぎない。神だ!」
セツシュはこういった。
「は、恥ずかしいですよ……まさお様」
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『八月二十九日』
まさお元帥のお嫁が性的ビデオに出演していたことが判明した。
その時まさお元帥は答えられた。
「セツシュがエロ動画に出演していたのか!?」
それに保安部の部員が答えた。
「セツシュをはじめとした銀河管弦団の団員がポルノ映像制作に出演したものと思われます!」
その声にまさお元帥は答えられた。
「あの神々しい胸が他者に渡るのは何とも納得がいかない……それに共和国の風紀を乱す……」
その憤怒の声に保安部の部員は反応した。
「うむうむ……それでは地方に流罪といたしますか?」
それにまさお元帥は激しく赫怒された。
「もう我らで教育する段階は過ぎた。無慈悲に対応しろ!」
その後銀河管弦団のメンバーを含めた人たちの姿は国営の『我が国中央放送』の『我が国テレビ』や『我れらの声放送』から消えた。
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勲章国家合唱団はまさお元帥を称賛楽曲としてこのようなものを残した。
その名も『おっぱい将軍の歌』である。
ほの名の通り『パイオツ』を連呼する歌である。
この楽曲が作られた経緯としては、まさお元帥が各地で胸に関連する伝説を残したことからそのことをパロディーとして扱った事だ。
その歌の一部をご紹介しよう。
チョッチョッ、チョッチョッとパイオツ
われらのまさお元帥 パイオツ
二月の精気 振りまいて
貧乳へ びゅっびゅっびゅー
パイオツ パイオツ
力強く 射精せば!
国中の山河が喜んで チョッチョッチョ
(以下省略)
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ロリター通信はこのような記事を出した。その名も『とある独裁国家の歌の中で衝撃だったものランキング』。
そしてそのトップにはおっぱい将軍の歌が掲載されていたのであった。
☺︎THE END☺︎
マレーシアにて金正男さんがお亡くなりになったそうです。一様この作品は実在の人物とは関係はございませんが、偶然にも名前(日本語読み?)が重なった方でしたし、衝撃もありましたので作品の内容も踏まえて金正男さんには哀悼の意を捧げさせてもらいます。また一日一刻でも早く、共和国の元帥や党幹部の暴政に苦しむ方々が平和で当たり前な日常を送れることを願います。