47/50
攫われたのは月
悲しい歌が聴きたくなる
ノイズ、撒き散らして
獣道を裸足で歩く
時々、僕ら俯き歩く 引きずりながら
枯れ葉踏み締め 見上げて月は攫われて
嘘、本当?
ラスト? これで最後? それはテスト?
いつも呟く決意。
飛び降りる、紅い絵の具で色塗る大地へ。剥き出しの岩肌、掃き溜めの感情へ
翼広げて、僕ら失いながら上を向いて歩く
咲いた花の分だけ咲けなかった種達へ追悼
あと何年かしたら僕も追いつく
悲しい歌が聴きたくなる
ノイズ、撒き散らして
獣道を裸足で歩く
空見上げて
上の空の君、横目に
時間を垂れ流して
空気すら空虚
いつも誰かとすれ違う
牙を隠す さらりと言葉に悪意を込める
上辺、海辺で脱ぎ捨てて
嫌悪、憎悪、砂利へ敷き詰めて
波がさらってくれたらいいのに
攫われたのは月
纏うは汚濁、成長過程、止まらないノイズ
軋んで音をたてて
悲しい歌が聴きたくなる
ノイズ、撒き散らして
獣道を裸足で歩く
攫われたのは月
笑っていたのは君
失いかけた意味、眠らない意志。
どこへも行けない僕
幸せそうに笑う君
攫われたのは月




