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銀色の月  作者: 麗夢
3/7

そこには

 次の日、同時刻――。

 銀色の月が、ひとりと一匹を照らす。

『一人か?』

「はい。もとより、この山には誰も近寄らないですから」

 竜は、銀色の月を背景に、女王と向かい合った。

「……昨日と同じことを、訊いてもよろしいですか?」

『竜の村を、追放された。ここへ来たのは偶然だ、気が済めば出て行くつもりだった』

 流れるように答えたからには、日中考えまとめたのだろう。端的に表された言葉は、彼の性格を垣間見た気がした。

「竜の、村、ですか?」

 聞きなれない言葉で、途切れがちに繰り返す。

『もう、知っているものもいないだろう。遥か山奥に存在する、竜のすみかだ。――今となっては、思い出したくもない』

「……余計なことを、聞いてしまったでしょうか」

『いや』

 躊躇いがちに、竜は少女へ問いかけた。

『……君は、俺がなぜ追放されたか――知りたくはないか?』

「どういうことですか?」

 言ってからも、迷っているようだった。それでも、

『知りたいか? 知りたくないか?』

 竜はそう繰り返した。

「……知りたい、です。あなたが、追放された理由」

『だったら、目を瞑っていてくれ』

「はい」

 驚くほど素直に従った。それに意表を突かれつつも、竜は相変わらずの冷たい瞳を下げる。

「もう、いい」

 声がすぐ近くから聞こえた。ゆっくりと目を開ける。そこには。


 いくつも年の変わらない、青年の姿があった。




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