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いつか灰被りの世界で  作者: 咲間 ナナオ
1/1

プロローグ

初投稿です

西暦2500年、第三次世界大戦勃発。

それは史上最悪の核戦争と名高い戦争である。

それもそのはずである、収束までに20年もの年数を要し、数十億人もの死者を出したのだから。

各国の主要都市は破壊され、多くの環境は放射能に汚染され、また生き延びた人々もその放射能に犯され後遺症に苦しみ、この世は生き地獄と化した...


《西暦2521年 ドイツ ミュンヘンにて》


「これは...なんという...」

「酷いな」

黒い外套を身につけた男女が板同士を軋ませながら

街を歩いていた、宮殿や城に彩られ美しかったミュンヘンは現在見る影もなく、あるのは水を乞う人々と黒く淀んだ空気、血に濡れているか焼け焦げているかの大量の瓦礫のみである。男女は最初こそその光景に驚いていたが、彼らにはただ驚くのみの感情しかなく、何も絶望することなく歩いていくうちに平常心でいつものように会話をする様になった。

「ギルベルト、如何ですか?」

「俺の想定通りだったよ、思っていたより損害はなかったようだね。」

「...そうですね、しかしこの光景を見て損害はなかったと言えるあなたの神経は理解できません」

「思っていたよりは、な、全くないとは言っていないだろう、俺もそこまで馬鹿じゃない。あと外で博士とお呼び助手君よ、誰かに聞かれたらどうするんだ。」

「いいでしょう別に誰もいないんですから、いたとしても生きること以外に周りが見えていない乞食だけですよ。」

「確かにそうだな。」

すると男は突然懐から青い薬瓶を取り出し、その姿のまま一気に飲み干した。

「これで成功だな。」

にやりと笑う男の琥珀色の瞳を見つめながら、女も「ええ、これで成功ですね、はよくやりました。」

とほくそ笑んだ。





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