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プロローグ

皆さんはじめまして、うごくんでございます。この度は私の書いたこのお話に興味を持っていただいた事に心から感謝します。では、お楽しみください。


「はぁ、今日も学校か」


そんな事を呟きながら俺は家をでる。


いつもと同じで何も無い日常だ。


深いため息を吐きながら歩いているともう学校に着いた。


昔はこんなに毎日ため息吐いたりしなかったのにな。


「中学時代に戻りたい……」


そんな事を小さな声で言いつつ教室に入る。


「お! 来た来た〜おそい!」


とケインが笑いながら話しかけてくる。


「うるせえ、昨日頭痛が酷くて寝れなかったんだ。だからもう少しボリューム落とせ」


何故こいつはいつもこんなにパーフェクトスマイルをしてくるんだ……


陽キャは頼むから陽キャ同士で絡んでてくれ。と思いつつも口に出さずに愛想笑いを返す。


俺はケインを適当にあしらってさっさと自分の席に座った。


そして眠いな、寝よう! そう思った。


意識が飛びそうになった瞬間ケインがデカイ声を上げながら俺を叩き起こしてきた。


「アレックス、ヤバイぞ! 教室の床が急に光始めた!」


は?何を言ってるんだこいつは。ラノベの読みすぎじゃないのか?俺は机に突っ伏したままそんな事を思う。


「こ、これは異世界召喚!?」


声を高揚させながら叫ぶキム。


「ねえ、アレックスおきて! これはかなりヤバイって」


そう言いながらケインが俺を無理やり机から引き剥がして地面を見せてくる。


「あーこれはガチのやつだね」


と素直な感想を俺は言った。


ふとクラスを見渡すと大半の男子と数人の女子が興奮していた。


しかし誰として怖がったり悲鳴をあげたりしていなかった。


あれ? このクラス危機感無くね?


そんな事を思っているうちに目の前が光に包まれた。





「……………………?」


ん? なんだ誰かの声が聞こえる。目を開いて誰の声か確認する。


「!?」その瞬間自分の目に飛び込んできた物を見て驚愕する。


なぜなら目の前にはラノベや漫画でよくあるザ城の内装があったからだ。


あっこれガチの異世界召喚だわ。


最悪、最悪、最悪、最悪。


よりによってこんな奴らと一緒に召喚されるなんて。


しかも俺の学年全クラス召喚されてんじゃねーか。


3クラス合同の異世界召喚なんて聞いたことねーよ!


頭を抱えながら震えていると


「大丈夫ですか? 具合でも悪いんですか?」


と見知らぬかわいい女の子が顔を覗き込んできた。


「えっ? ああ、まあ大丈夫です。ちょっと混乱してるだけです」


と答えて立ち上がる。


「それなら良かったです!」


とかわいい笑顔を向けてくる少女を見て、うわこの人もパーフェクトスマイル持ちだと思った。


それと同時にあっこれ俺のスキルゴミパターンだなと悟った。だって俺はこの学校ではモブなのだ。


「アレックスあれ見て」


とケインが声をかけてきた。


「あれとか言うなよ。あの人絶対ここの王様だから」


と小声で返す。


みんなもそれなりに意識が戻ってきた。


それにほとんどが状況を理解している。


やっぱりこの学年ヤバいやつ多いな。


そんな事を思いつつ、王らしき人が何かを発言してくれのを待つことにした。


体感で数分がたった。もう全員の意識が戻りつつある。


すると、


「異世界から召喚されし勇者たちよ! 私はこのファーレン王国の王イルジート・ファーレンである! まずは突然の召喚を許して欲しい」


と玉座に座った人物が立ちあがりながら発した。


おお流石一国の王だけあるな。発言する声に重みがあって体に響く。


「今そなたたちがいるのはそちらの世界でいう剣と魔法の世界である。現在我がファーレン王国を含めた多くの国が魔王軍との戦いに備えている。信じられない者もいると思う。その者は今ここでステータスオープンと念じてみてほしい」


そう言われて俺は信じていないわけでは無いが自分の能力確認をしたかったので

『ステータスオープン』と念じてみた。どうやら他のみんなも同じみたいだ。


名前 アレックス

Level 1


職業無し


HP 1200

魔力 1000


スキル

・紳士

・ヒール

・自爆


あっこれ終わったわ。てかスキル自爆ってなんだよ! そんなアホスキルどの異世界ものでも出てきてないわ! そんなのあり? なんでこんなスキルが存在してんだよー!!!!


おいおい、しかもスキル紳士って? は? 戦闘用スキル自爆しかねえじゃんか。


まあヒールが使えるから良いとしてもヒールって多分初級回復魔法だよな。


HPも魔力量も平均より少ないんじゃないか?


そんな事を思っているとファーレン王国の王様が口を開いた


「今ほとんどの者が自分のステータスを確認していると思うがその中で職業の欄に勇者とある者は前に出てきて欲しい」


あっ当たりの職業は勇者なんですね、はい。自分無職ですね。これはいわゆる自暴自棄の紳士なニートですね。


もうこんなの笑うしかない。なんだよ自暴自棄の紳士なニートって! パワーワードすぎるだろ!

と頭の中で叫んでいると5人が王の前へと出た。


それを見た王様は

「なんと! 勇者の職業につくものが5人もおるとは。これは素晴らしい。我ら人間の陣営にも勝利の兆しが見えてきたな。勇者に職業につく者よ名を教えてはくれないか?」



「私の名前はケインです」

「僕はキムです」

「石川だ」

月彗(しすい)です」

「自分山田って言います」


「ほう、そうなのか」


そう言うと王様は何故か困った顔をした。そして召喚されたみんなを見渡しながら聞いてきた。


「すまぬが召喚された者の中にアレックスという名の者はおらんか? この勇者召喚に多大なる貢献をした我が友が探しているのだが……」


え? 今なんて? アレックスって言った? なんで俺の名前知ってんだ。しかも誰かが俺の事を探してるってどういう事だ。ダメだ心当たりが無いもない。いや、逆にあったら怖いけど。


そんな考え事をしてるうちにみんなの視線が俺に集まっていることに気づいた。

恐る恐る答えてみる


「あの〜多分そのアレックスって人自分の事だと思うんですが……」


それを聞いて王は直ぐに聞き直してきた


「そなたがアレックスか。そなたには後で話がある」


えーなんで話あるのよ。もうすでに胃がキリキリしてるんだが。あーこの世界に胃薬ってないんだろうなーとか考えている間、他のみんなは自分の職業確認やこれからの活動や訓練についてそれぞれの担当の人から話を聞いているようだった。あれ? 俺異世界きてボッチじゃね? 最悪だ…………


別に良いもんねボッチでも。スキル紳士使って王様と仲良くなって城で執事として雇って貰えば良いもんね。


結局異世界きても大人とばっかり関わることになるのかな。俺も同年代の人と青春したいな。まあ無理だろうなこの感じだと。


どうせ異世界ライフ楽しむならあいつらがいた方が良かったな。


あれ、なんだろう目にゴミでも入ったかな? 別に泣いてなんかないもんね。



最後まで読んでいただきありがとうございます。30話ほどまでは毎日投稿をしていくので是非よろしくお願いいたします。

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