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 結局、考える間も無くジークフリードへの気持ちは無くなってしまった。今ではユリアの恋を応援するのが楽しくて堪らない……こんなにあっさり諦められたのは、最初から恋だの愛だのではなかったのかもしれない……

 お婿さんに1番いいからと最初は思っていて、一緒にいるのは楽しかったが、結局好きなのかはよくわからなかった。

 もしかしたらユリアやウィルがいなかったら恋になったのかもしれないけれど、まだユリアの存在であっさり諦められるほどしか恋の芽は成長していなかったようだ。


 それからも、ランチと放課後は6人で集まり、土曜はお城でウィルと2人で勉強会……時々王妃様に捕まり強制お泊まりの穏やかな日々を過ごしていた。

 日曜はシンディやキャシーとゆっくり過ごしたり、ドリー達と買い物に行ったりして過ごした。

 くそ王子……こほん、ルーカス殿下は相変わらずハーレムを楽しんでいるようだ。微弱聖女の取り巻きも増えたが、最近やっとこの2人が仲良くなってきたらしい。

 おかげで、微弱聖女はルーカス殿下のハーレムから嫌がらせを受けているようだが、その度に取り巻き達に泣きついていて、まさにカオスだった……


 7月に入った日曜日、ディアナはドリー達と共にドレスショップへ来ていた。


「ミューズ!今回は夏だし爽やかな感じにしてみたわ!綺麗なグリーンの生地が手に入ったの!どうかしら?」


 それは爽やかな新緑色のドレスだった……ウェストに濃いブルーのリボンが巻いてあって……まさに……


「あらら~、素敵な色ね」


「本当、誰かさんの瞳の色みたいね」


「それにこのリボン……ふふふ、とっても素敵で似合うと思うわ。もちろん、このドレスで決定よね?」


 そう、まさにウィルの瞳の色だった。しかもリボンで髪の色まで……偶然なんだろうけど、凄すぎる……年齢不詳のデザイナーさん……実は魔女なのでは!?

 色はちょっと恥ずかしいけど、デザインは最高にディアナ好みで似合っていたので、結局そのドレスを購入することになった。

 何だか大好きアピールしてると勘違いされそうで怖い……


 そしていよいよ期末試験当日、ディアナは恐らく凡ミスをしていなければ、今回も満点だろう。

 ドリー達3人も、ウィルも満足行く出来だったようだ。結果が楽しみだ。

 そして翌日、オリエンテーリングが始まった。まずは班分けのためのくじ引きだ……引いて番号を確認してすぐ教師に渡すので、完全に運に任せるしかない。

 私は第8班だった。指定の場所に行くと、先にユリアが待っていた!


「同じ班なんですね!よかった~。これで何があっても私が守ってみせますから!」


 次に微妙な表情のサブリナが来て……すぐ後ろから微弱聖女が現れた。ああ、何てついていないんだろう……まぁ、午前中だけだし、きっと何も起こらないよね?

 男子はアラン、よく知らない伯爵子息(微弱聖女の取り巻きではない)、オーガスト様、最後にウィルが来た!

 見事に微弱聖女の取り巻きはいなかったし、ルーカス殿下のハーレム女子達もいなかったのでホッとした。

 まぁ……かなりめんどくさい性格の微弱聖女はいるけど、アランと伯爵子息に任せよう。よろしくね。うふふ

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