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 “契約?話が出来る?やっぱ普通の動物じゃ考えられない……ディアナの性格からして嘘とも思えないし……

 だが、魔獣だとしたら契約だの意思の疎通だの出来るものなのか?ふむ……ディアナが帰ったら魔獣研究家に聞いてみるか。

 でもあのおっさん変人過ぎて苦手なんだよな~”


「あら、手合わせは終わったの?」


「姉上!」


「ユリア様、先程は厚かましくも昼食をご一緒させていただき、ありがとうございました」


「そんなに畏まらないで。さっきは母がご免なさいね?」


「い、いえ、少しビックリしましたが大丈夫です!制服やあの図書室にある恋愛小説を仕入れている方らしい~なと思いました」


「「恋愛小説?」」


「あれ?御存知ありませんか?」


「いえ、知ってるわ……でも学園の図書室におかしな恋愛小説なんてあったかしら?」


「普通のコーナーはわかりませんが、外国語コーナーでは中々過激なものがありましたよ?愛した相手は父の後妻とか、兄と妹の禁断の恋とか……王子と近衛の性別を越えた純愛とか……」


 何故か言っててこっちが恥ずかしくなってしまった。


「よ、読んだのか!?」


「読んでません!読んでません!ちょっと恋とはどういう物なのかと調べたかったのですが、あまりに過激すぎて参考にならなそうでしたので……もっと普通の恋の物語を読んで参考にしたかったのですが、外国語コーナーには置いて無くて……

 母国語の恋愛小説コーナーは恥ずかしくて近付けませんでした」


「ちょっと外国語コーナーの本の事は後でお母様に問い詰めるとして、ディアナ様は恋について調べていたんですか?」


「えっと……はい……その……一応伯爵家の後継ぎですので、在学中にお婿さんを見つけて帰らなきゃいけなくて……でも恋愛ってよく分からなくて悩んでいたら、友人に恋愛小説でも読んでみたら?とすすめられて……」


「す、好きなやつがいるのか?じ、ジークフリード殿とか……」


「わからないんです……ただ、ジークフリード様は次男ですし優秀ですしお婿さんにピッタリでしょう?でも自分の血は穢れているからと断られてしまって……」


「ジークったら……まだそんな事言ってるのね……

 その、2人はダンスパーティーで凄く仲良さげだったけど……お付き合いしていたりはしないの?」


「残念ながら……でもまだ時間はありますし、頑張ろうかなとは思っています」


「お、俺だって次男だし優秀だぞ」


「そうですね……でもほら紺色軍団が……それに王族はちょっと色々大変そうですし……」


「ふ、ふふ、紺色軍団……ふふふ。

 確かに、ウィルはまずあの子達をどうにかしなきゃね。でもそっか……やっぱり私も諦めずに頑張り続けようかな……拒絶されたからって逃げてばかりいちゃダメよね!

 その為にも、ウィルはしっかりディアナ様を捕まえていてね」


 ん~?どういう事だろう?ユリア様も恋をしていると言うことなのかな?やっぱり恋愛って難しいわ……

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