異世界と繋がる田舎の駄菓子屋
そんなわけで、クリスマスとはまったく関係ないとある駄菓子屋で起こる日常ファンタジー物語の短編でございまする。
「なぜですか! お父様!! なぜ、わかってくれないのですか!?」
「何度言われようと、変わらん。お前が、私に隠れてハルバンと合併しようと計画を立てていたとは……愚かなことをしたな、ユリハよ」
黄金に輝く長い髪の毛と後頭部にある青いリボンが良く似合う可憐な少女ユリハ・エサニア。彼女は、代々傭兵として名を広めて、エサニアの一人娘だ。初代エサニア傭兵部隊のリーダーでガドー・エサニアは、剣を使わせれば、敵なしと言われるほどの使い手で、彼のカリスマ性により、自然と多くの傭兵たちが集い、今となっては世界でも有数の傭兵部隊となったのだ。
ただ、近年、魔法を使うモンスターも増えてきており、武器で切りつける前にやられてしまうことが多くなってきている。そのため、世界中で魔法使いを部隊に入れるところが多くなっている。
だからこそ、ユリハはエサニアも遅れをとらないように、優秀な魔法使いを輩出しているハルバンと協力することを決意した。ただ、ユリハの父であるヴィガンは、魔法などは己の力で戦えない軟弱者の使うものだと毛嫌いしている。
「これも、エサニア傭兵部隊の未来のためなんです! このまま時代に取り残されれば、今まで築いてきたものが崩れ去っていきます!!」
「我ら、エサニアは、剣で戦う傭兵部隊。軟弱な魔法使いなど入る余地などないのだ」
ヴィガンの理想は、ガドーが誇った剣だけで、相手を倒すこと。鍛え上げられた肉体と、研ぎ澄まされた最高級の剣の前には、どんな敵も敵うはずが無いと。
「それは、昔の話です! 今となっては、モンスターも進化しています。遠距離から魔法を放ち、鋼鉄をも越える耐久度の肉体で、剣をも弾く! それは、お父様もご存知のはずです!」
「だからと言って、諦めるのか? 今まで築き上げてきた我らエサニア傭兵部隊の真髄を。何をも切り裂く剣の傭兵部隊を、魔法使い風情で汚すつもりか?」
ヴィガンはわかっていない。もう、剣だけで今のモンスターを倒せる者など、限られている。昔は、確かにエサニア傭兵部隊は、強かった。
頼まれれば、よく駆けつけ、どんな脅威からも護ってくれる無敵の傭兵部隊だと。しかし、時代の変化というものは、敵わない。モンスターの進化には、追いつけない。追いつくためには、こちらも思考を変えて進化し続けなければならない。
「それに、お前がハルバンと合併したい理由は、他にもあるのだろう?」
「ど、どういうことですか?」
「私が、知らぬと思ったか? ハルバンには、お前と同い年の娘が居るようだな。名前は確か……ネリス・ハルバン。貴様は、その娘と一緒に居たいがために、頑固としてハルバンとの合併を成立させたい」
「そ、そのような個人的な理由では!」
「もういい。話はここまでだ。少しは、頭を冷やしてきなさい」
「お父様!!」
ヴィガンを呼び止めようと叫ぶも、彼は止まらなかった。部屋から早々に去って行き、ユリハ一人残され、静寂に包み込まれる。
「……ああもう!! この頑固親父いいいい!!!」
しばらくして、溜まっていたものを吐き出すように部屋の外まで響くような大声を上げる。先ほどまでの可憐で気品のある少女から一変。
「なんで、認めてくれないのよ! 剣だけじゃ、限界があるってことは、自分でも理解しているくせに!!」
地団太を踏み、鞘に納まったままの剣をその場でぶんぶんと振り回す。このままでは、イライラが治まらない。どこか、手ごろなモンスターでも倒して、発散しよう。
「よし!!」
剣を腰に装備し、いざ出陣! と部屋のドアを開けた。
しかし。
「……あれ?」
いつもの廊下じゃない。目の前に広がるは、不思議な菓子がずらりと並ぶ、古びた部屋。これは、空間転移? こんな高度な魔法を誰が? 明らかに、自分の部屋よりも狭いその空間に、一瞬怯むも、もう何度も危険な場所で戦ってきた傭兵なんだと踏み出した。一瞬にして、見た事の無いガラス張りのドアへと変わる。
「閉じ込められた!?」
「何言ってんだ? あんた」
「誰!?」
若い男の声が聞こえ、剣を構えるユリハ。
「なんだ? コスプレイヤーが来るなんて初めてだな。しかも、とびっきりの美少女じゃん」
自分の背後にある不思議なガラス張りのドアと同じものから、少年が現れた。自分より下、いや同い年? 黒い髪の毛ということは、東方の住民か。
(そうなると、私は東方の地に飛ばされた? どうしてそんなことに……)
ユリハが住むところは東方とは逆の西方の大地にある。何度か東方の地に傭兵の仕事として、行ったことはあるが、移動するだけで、一日はかかる場所だ。なにせ、船を使って海を渡らなければならないからだ。だが、空間転移を使えばそれも一瞬。
「あなたが、わたくしを転移させた術士ですか?」
「転移? 術士? なんのことだ? ……あぁ、そういう設定な! うんうん、中々本格的だな」
「設定……? あなたこと何を言ってるのですか? いいから、答えなさい! ここは、東方のどの辺りなの? そして、何の目的があって、わたくしを転移させたのですか!?」
少年は、どうもとぼけているようだ。しかし、この反応……本当に何も知らないのか? ユリハは、警戒心を最大限に高め、いつでも鞘から剣を抜けるようにする。
そんなユリハにも怯むことなく、不思議な白い箱の後ろに座り込み、にっと笑った。
「ここは、日本だろ? あんたこそ、どこから来たんだ。日本語ぺらぺらだけど、やっぱり長いのか? 日本に居ついて」
「日本? 聞いたことが無い地名……」
「いやいや、今あんたが居るここが日本だろ? 大丈夫か?」
これも演技なのか? 少年は、ユリハを見詰め不思議そうに首を傾げている。
「……わたくしは、ユリハ・エサニア。あなたは?」
「俺は、木村栄太だ。まあ、体の悪い祖母の代わりに、こうして駄菓子屋の店員をやってるんだ」
「駄菓子屋?」
それは、ここにずらっと並んでいる菓子のことだろう。だが、駄菓子などというものは聞いたことが無い。ユリハが見た事のある菓子は、もっとシンプルなクッキーなどが定番だが、ここに並んでいるものは、そのどれとも違う。
そもそも菓子は、作れる者が少なく、材料費も馬鹿にならない。だから、毎日食べられるというわけではない代物。こうして一般的に、しかも大量に売られているところなど見たことが無い。
「知らないのか? だったら……これでも試しに食べてみろよ。お代は俺が代わりにしておいてやるから。駄菓子の素晴らしさを、知ってもらうための必要経費だ」
そう言って、英太が手に取ったのは棒の先に丸いものがついているものだった。まるで、武器のモーニングスターのように見えるそれを、ユリハは英太から受け取った。
小さくて、綺麗な赤い色をしている。
「これは、なに?」
「ああ、飴だ」
「飴?」
「なんだ、飴も知らないのか? 容姿や、来ている服から考えても、相当に良い家の出身だと思うんだが……飴ぐらい食べたことあるだろ?」
あめという単語は、ユリハの中では空から降ってくるあの冷たいものだ。その雨と同じ名前の駄菓子。
どんな味がするのだろうか?
飴を包んでいるものをゆっくりと外し、しばらく見詰めた後、意を決し口の中へと入れる。
「……甘い。これ、りんごの味がする」
「りんご飴だからな。それは、棒つきだけど、こっちに棒がついてないのもあるんだぜ。りんごの他にもぶどうにみかん、コーラってのもあるな」
最後のコーラというものは聞いたことが無いが、りんごの他にも色んな果実の味がする駄菓子……飴。東方の地にこんなところがあったとは知らなかった。
これが、西方の地にもあれば、ユリハは毎日のように買いに来るほどに甘く、先ほどまでイライラが自然となくなっていく。
「どうやら、落ち着いたみたいだな」
「え?」
「なんだか、あんたイライラしていた様子だったからさ。俺、結構そういうの敏感なんだぜ?」
「そ、そんなにわかりやすかったかしら?」
「そうだなぁ……俺じゃなくても、わかるほどここにしわが寄ってたぜ?」
とんとんっと、自分の眉間を突きながら、英太は笑う。それを聞いて、ユリハは恥ずかしくなり頬を赤く染める。だが、仕方がないことなんだ。いくら言ってもわかってくれないヴィガンが悪いのだから。自分がどれだけ、エサニアのために頑張ってきているかわからないはずがないのに。どれだけ……。
「イライラした時は、甘いものを食べて落ち着くのが一番だ」
「……確かにそうですね。こうして、継続的に糖分を摂取してると落ち着いてきます」
「何があったのかは、知らないけど。せっかくの美少女っぷりが台無しだぜ? あまりイライラしてると老けるのが早いって言うからな」
「ひ、一言余計よ! そこは、素直に褒めるところまでにしてよ!!」
「はっはっはっは!! 悪ぃ悪ぃ」
つい素が出てしまった。だけど、気を張っているよりはマシだ。なぜかはわからないが、この場に居ると自然と落ち着くのだ。
飴を舐めているからもあるだろうが……どうしてだろう?
「それで、どうだ? 飴が気に入ったなら、買っていってくれよ」
「そうしたいのは山々だけど……お金が」
菓子は、相当高価なものだ。貴族で無い限り簡単に手出しができるものではない。ユリハも、エサニア傭兵部隊として、かなり稼いでいるが、今はそこまでの持ち合わせが。
「あれ?」
金が入っている袋を確認すると、見知らぬコインが入っていた。銀色の円形で、棒のようなものと丸が二つ刻まれている。
他にも茶色いコインや、穴が空いているものまで。
「なんだ、百円あるじゃん。それだと、五本は買えるぜ。だが、おすすめはこっちのまとまった箱のやつだな。初来店記念として五百円で売ってやるぜ」
「これが百円……じゃあ、五百円ってことはこれが五枚ってことかしら」
不思議だ。初めて見るはずなのに、コインの使い方がわかる。最初は百円玉というものを五枚だそうとしたが、よく見ると一回り大きな銀色のコインを発見した。しかも、他に札まで入っている。
「一本奢ってくれたり、初来店記念だとかで安くしたり、商人としてどうなのかしら? それ」
「いいんだって。買われないよりはマシだろ? ここは結構な田舎だからさ。中々買ってくれる客がいないんだよ」
「ふーん」
とりあえず、手軽に糖分を摂取することができるのが気に入った。何よりも、ユリハも女の子。菓子には目が無いのだ。
それに、親友であるネリスにも食べさせてあげたい。ユリハ、五百円玉を英太へと渡し、棒つきの飴が詰まった壷のようなものを受け取る。壷のようなものという表現は、自分が知っている壷よりも断然軽く、どこか柔らかい。いったいどんな素材を使えばこんな柔らかい壷になるのだろうか? 最初は透明なので、ガラスでできているのかと思っていたのだが。
ここに来て、疑問がたくさん浮かんで頭が混乱しそうだ。
「ところで、帰る時はちゃんと部屋まで転移させてくれるのよね?」
「転移? お前、さっきもそんなこと言ってたが、大丈夫か? 普通にそこのドアから出ればいいだけだぞ。アニメの観すぎじゃないか?」
「あにめ?」
「そうだよ。だって、その衣装って何かのアニメキャラクターのものだろ。俺は、観たこと無いけど。なんて作品のなんてキャラクターなんだ?」
こちらとしてもさっきから彼が何を言っているのかまったくわからない。見るということから、本や劇か何かなのだろうか。アニメ……聞いたことが無い。それに、こっちのことを転移させておいて、転移と聞くと真顔で自分のことを心配するように首を傾げる。
ユリハは、まさかとありえない方向へと考えが浮かんでしまった。
(最初からおかしいとは思っていた。これだけの大量のお菓子を売っているうえに、こちらとの会話があまりなりたっていない。しかも、私が聞いたことが無い日本という地名。……まさか、転移したところは東方の地じゃなくて……異世界?)
可能性としては、低くは無い。
だがしかし、そんなことがあるのか? 確かに、色んな文献には異世界転移というものが、昔から確認されているが、それはあちら側からこっちに来るというものだ。
まさか、こちらから異世界へと転移することになるとは。
(ということは、このお金はこの世界の通貨? でもどうして、私が持ってるのかしら)
「おい、どうしたんだ?」
「い、いえ。なんでもないわ。……ねえ、真面目なことを聞くから、答えてくれないかしら」
「なんだよ、改まって」
これはちゃんと聞いておかないとだめだ。そう思ったユリハは、買ったばかりの飴が詰まった壷を抱きしめながら問いかける。
「もしかしたら、私。別の世界から来たんだと思うの」
「……別の世界」
「ええ。私の住んでいる世界の名は、カハナド。ここは……なんて名前の世界かしら?」
「地球だ」
やはりそうだった。正直、予想は外れてほしかったが、当たってしまったのなら仕方ない。
「別の世界か……じゃあ、やっぱりあれが原因なのか」
「何か知ってるの?」
「まあ、多分ってだけだ。……よし、お前にこれをやるよ」
そう言ってポケットから取り出したのは、バッジのようなものだった。それには、白い宝石が埋め込まれており、不思議なオーラを放っている。
「これは?」
「そいつを持っていれば、いつでもこっちに来れる優れものだ」
「いつでも?」
「そうだ。俺の考えてることが正しければ、俺が転移させたことになるんだろうなお前のことを」
「やっぱり……でも、どうして私を」
「それは俺にもわからない」
「はい?」
「ただお前にはここに来る必要があった、そう思うんだ」
ここに来る必要があった? 彼は、何かを知っている。だが、全てではないようだ。しかし、彼の言う通りだ。ユリハは、ここに来てよかったと思っている。
最初来た時のイライラが消えている。
こうして、飴という駄菓子に出会えた。
(そういえば、お母さんが言ってたっけ。甘いものは、気持ちを落ち着かせる効果があるって)
今は亡き母親の言葉が脳内に浮かぶ。まだ余っている棒つき飴を再び口の中へと入れて、甘さを口の中で感じる。
「そう。じゃあ、また来て上げるわ」
「それはどうも。そいつが光った時に、どこでもいいから扉を潜ればこっちに来れるはずだ。またのお越しを、異世界のお客さん」
「ええ。またね、異世界の商人さん」
そして、ユリハは横にスライドするドアを開き店から出て行った。その先は、見知った部屋。振り返って確認するも、それも見知ったドア。
夢だったのか? 幻だったのか? ……いや、違う。あれは現実だった。その証拠に、自分の手に異世界の店で買った甘い甘い棒つき飴があるのだから。
「そうだ。これをネリスにも分けてあげようっと。そして! あの頑固親父を説得する方法を一緒に考えなくちゃ!! 私は……諦めないわよ!!!」
鉄よりも硬い決意をし、口の中に飴を含みながら駆け出すユリハだった。
・・・・・
「絶対こいつのせいだよな……」
英太は、眉を顰めながら中身がない壷を見詰める。
「にゃあ」
そこへ、英太が飼っている二匹の猫が現れた。双子の姉妹で、毛色は同じく白だが首に巻かれているリボンの色が違う。
赤いリボンを巻いているのが姉の赤子。青いリボンを巻いているのが妹の青子だ。この二匹は、突然英太の前に現れた不思議な猫達。最初からリボンを巻いており、どこかの飼い猫だと思っていたのだが、故郷を知り尽くした英太の記憶からは、リボンを巻いた猫を飼っている家はない。どこも、首輪を巻いている猫ばかりなのだ。
更に、どういうわけなのか英太に偉く懐いている。
初めて会ったはずなのに、もう長年一緒に過ごしているかのように擦り寄ってきたのだ。追い返しても追い返しても離れようとしないので、英太は仕方なく飼い始めた。
だが、一緒に過ごしていく内に、二匹と一緒に居ることが英太にとっての癒しになってきた。それからはもう溺愛し学校の時以外は常に一緒になるようになったのだ。
「お前達か。なあ、こいつのことを教えてくれたのはお前達だけどさ……異世界に繋がるって知ってたのか?」
しゃがみこみ、二匹と視線を合わせながら問いかける。そう、今起こっている不思議な現象は、全て赤子と青子が英太を導いたことから始まったのだ。
今から一週間前の話だ。
いつものように体調の悪い祖母に代わり、駄菓子屋の店番を二匹と一緒にしていた時のことだ。今日も客足が悪いなぁっと呟くと、突然二匹がついて来いとばかりにアイコンタクトをした。客も全然来る気配もないので、しょうがなくついていったところ……森の中に今は蔵に置いてある壷があったのだ。
「こいつを開けたらなんだ。何か知って……って、猫に聞いても喋るわけないか」
今は中身のない壷だが、二匹に指示されるがままに壷を開けた瞬間、膨大なまで光は溢れ出し視界を奪ったのだ。そして、気がつくと仰向けに倒れており、壷の中には謎の手紙とユリハに渡したあの宝石がついたバッジが数え切れないほど入っていた。
「この手紙の主、誰なんだろうな」
今でも手紙は持っている。その手紙をもう一度開いて、書いてある文章を読んでいく。
「近いうちに、客がたくさん訪れるだろう。そして、その客は他とは違う。だから、また来れるように壷の中にあるバッジを必ず渡すように、ね」
書いてあった通りに、ユリハは他とは違った。最初は、ただのコスプレをしたキャラになりきった外国人だと思っていたが、話しているうちに英太は察した。
あぁ、手紙に書いてあった客っていうのはこういうことだったのかと。だからこそ、彼女にはバッジを渡したのだ。また来てもらうように。
「にゃあっ」
「にゃあ? にゃあ、にゃにゃあっ!」
「にゃうあっ!」
手紙を再度確認していると、突然何か猫語で言い合った後、喧嘩をし始める二匹。時々あるのだ。こうして喧嘩をすることが。普段は仲がいいのだが、時々こうやって何かを言い争った後に、キャットファイトを始めてしまう。
「こらこら、喧嘩するなって」
仲裁するように、二匹同時に頭を撫でてやる。
「まったく……ん?」
誰かが来た音が聞こえた。勝手に駄菓子を取っていかれないように、接客に戻らなくてはとまだ喧嘩しそうな二匹を連れて、店まで移動すると。
「あっ、やっと来たのね。無用心じゃない、開店したままなんて」
「すまんすまん。でもまあ、いらっしゃい。今日は、何を買うんだ? 異世界のお客さん」
いったい誰が、どうしてこんなことをしてくれているのかはわからない。だが、これからもっと不思議な客とやらが来ると思うと、栄太は自然と笑みが浮かんでくるのだった。