表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無刀の剣聖  作者: ところてん
1/72

1.爺さんとの出会い

激しい雨の中、その老人は俺の隠れていた洞窟の前に佇んでいた。


「小僧・・・なぜここにいる?」


ザーっという激しい雨音で、外の雨がより強くなった事がわかる。

遠くの方でゴロゴロと雷がなっていた。


「・・・・逃げてきた」


俺は力なく応答した。

なにせ気が付いたら今いる洞窟から少し離れた所にあった村のような場所にいて、身体は小さくなっているし、腹が減ってどうしようもないから、助けを求めたら、悪魔だの、魔族だのと大人達に追い掛け回され、逃げるのに必死だった。


「爺さんは、なんで?」

「魔族の討伐を依頼されての・・・」


老人の答えを聞いて、俺はあきらめてしまった。

抜いてはいないものの、腰には立派な剣を提げていて、口調も落ち着いている。

老いて見えても、現代日本では武道などかけらもやったことのない俺が、逃げる隙などないように思えたからだ。


「じゃあ、俺死ぬのか」

「・・・なにをいっておる?」


老人が理解していないようで、少し苛ついてしまう。


「なにって・・・向こうにいたやつらは、俺を魔族だと言っていたぞ!」

「・・・ほぅ・・・小僧は魔族なのか?」

「・・・わからない・・・が、そういって追いかけられた。」

「・・・そうか・・・目を見せてみろ。」


急にそう言われ、かぶっていたフードを脱いで老人を見た。

老人はフードを被っていて、目は見えないが、頬はこけ、白くなった髭を少し生やしていた。


「・・・ほぅ・・・魔眼持ちか・・・なるほど」

「魔眼?」


老人は特に答えなかった。だが納得した様子だ。


「小僧、お前に生きる術を教えてやる。ついてくるか?」


突然の勧誘に困惑しながら答えた。


「はぁ?・・・俺を殺さなくていいのかよ?」

「あぁ、突然すぎたの・・・すまんすまん」


そういいながら、老人は自分のフードを脱いで、目が見えた。

すると、黒っぽかった瞳が、徐々に青味を帯びてくる。

少し経つと、目から青白い湯気のようなものが立ち上り、綺麗に光っていた。


「わしも魔眼持ちでの・・・お仲間じゃ」


すると、爺さんは少し笑顔になっていた。


それが、俺と爺さんの出会いだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ