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ある新感覚VRRPGの世界観紹介

掲載日:2014/05/04

 第一話-幻蝶蚊帳について


幻蝶蚊帳と、かよは言っていたか。正式名称は特に調べてないので知らないが。

 様々な想像の、幻想的世界の話を参加者全員夢に見るのだ。もちろん情報を共有することになる。寝れば100%見ると言っていいだろう。そして向こうの世界で寝ると、こちらの世界に戻ってくるのだ。体感的には二つの現実を生きることになる、そうなっている様なものだ。


 まあ、俺が生きてるここが、俺にとっては夢なのだ。ってのもありかもしれないがね。だが俺にとってはあっちが夢でこっちが現実だ。あっちの俺に取っちゃこっちが夢であっちが現実でも。自覚的には俺はあっちを夢として見て、あちらは片手間にやっていきたいと思ってんだ。

 まあそんな意味不明な話だが、かるく見て欲しいものだね。原理を説明すると。VR技術と更に進化した脳科学技術の応用、それで発明されたブレインナノマシンインタフェース、更にその応用。

 誰でもこういう事ができる訳ではない。常軌を逸した天才である我が妹かよの、高度な脳制御と情報処理等々、それらに支えられ。あとオンラインで複数の人間の集合的無意識を集積し、調和等々させ。やっと上手く機能させ、映し出すことが出来る。明確な第二現実、明晰夢のように、その機能は機能結果をアウトプットさせる。 


 まあそれだけのどこまでも非現実的だが、現実的な技術に裏打ちされた世界。そういう近代の御伽噺のような感覚で、その世界での出来事全てを見て欲しい。長々説明したがそんな感じで、そんな訳だ。口で説明するのは難しい。今実際夢見てるんだし。その情景描写で全て変えさせて貰らった方が理解が速いかもな。



 天空には三つの金・赤・青色の月のような天球。遥か彼方まで続く大自然。それに調和的に聳え立つ城や城下町。俺が今いるのは、それら全て見渡せる気高い丘の上。風流溢れる、ファンタジィーな雰囲気を好む人種ならば酔いしれるような景観。どれもこれも現実で見ることの叶わない、または叶わなくなった。全く近代的な技術の片鱗すら見れない景色。

 こういうタイプの確固とした世界観は。常に都会で住む人間には驚嘆、カルチャーショック的に心に響くであろう。しかし俺は田舎育ちでその恩恵を、最大限感じるには向かないらしい。それを残念に感じる程には、この景色全て心に響き。もっと堪能したいと思うのだ。


「いつまで黄昏ているの!ビシッとしなさい!!」

「そうよ、まだまだ夜はこれから。この世界を阿鼻叫喚の地獄に叩き落す、記念すべき夜は今から始まるのよ」

「って何言ってるですか!レイアさん!?」

「ん?リリさんの方こそ、何を驚いているんです?」


 と、真後ろで俺の雄姿にちゃち入れてくる奴ら。全く救いがたい愚者だな。こいつらが居なけりゃ俺は、このファンタジー世界を満喫し、毎日毎日スッキリとした面持ちで目覚められるのに。

 ちなみにかよとシャルとイリスは、あんまりここには現れない。かよは色々と忙しく。シャルは情緒が絶対的に不安定で、かよがあんまり上手く処理できる自信がないらしいとか。だからシャルは自重してあんま参戦してくれない。

 そしてイリスは現実のゲームの方が好みらしい。てかあいつは寝てる間も夢でゲームしてるとか言っていたから、こういう事自体不要なのだろう。むしろ自分の見てる夢を邪魔されたくないらしい。


 よってこの最悪の権化のような悪魔的二人組みが。この世界で俺の唯一の親密な関りのある知り合いだ。でもまあそんな二人を俺は愛してしまっているんだがな。

 一方は青髪青目の美少女。俺と同年齢だが、ほぼ一年の歳の差を理由に、何かと俺をガキ扱いしてくる嫌な奴だ。でも好き、って感じに思えてしまう、よく分からんが。でも性格が最悪な方だって事だけは断言できる。俺がまだ幼稚園の頃から小学校低学年の間。ほぼ一年の歳の差が顕著に出る年代だ。まるで俺を奴隷かのような傍若無人な扱い、ありえない程の非道を味合わされた。そんな愛憎入り混じる存在、愛称リリ、フルネムは黒鋭理利コクエイリリ


 もう一人は丁度一年前くらいに現れた、赤みがかった黒茶髪を靡かせる美女。大人っぽい雰囲気を全身から感じるので、たびたび忘れかけるが俺と同年齢の義理の母親、はいもう一度いいます義理の母親だぁ!!どういうことだぁ!!!!と会った当初は親父とこいつに問い詰めたが、海外を飛び回る父親は「ああ、ちょっと色々な複雑な事情で世話することになってな、すまないがぁ頼むな」とそう一言言ったら、また飛行機でどっかに旅立ってしまった。一緒に付いて行きたいと願う彼女を振り切ってな。くそがあいつは何を考えているんだ、と思ったものだ。そのてんわやんわで、実家の家族とともにこの田舎に住む事になったらしい。別に一緒に暮らしたかったとか思ってないんだからねぇ!!それがレイア、フルネム姉原零亜、これ偽名かもしれないんだがな。


 リリの方は、妹の愛理がなんだか複雑な病気だったらしく。小学校時代に都会の方に行ってしまっていたのだが。一年前くらいに帰ってきた。だから昔の様な扱いで今だに接してくるクソ野郎だ。殺してやりたいが、殺すと妹の愛理ちゃんが可愛そうなので自重しているだけだ。さっきからこいつに対して当たりが強いが、別に嫌いなわけじゃない、むしろ好きだ、心の底から。なぜか酷い事されても、彼女の事が好きなのだ、堪らなく好んでしまう。悪魔的な魅力があるのだ。だから狂おしいまでの愛と憎しみの対象。


 レイアの方は、更にリリをグレードアップさせたかの様な、そんな酷い奴だ。俺を父親に見立てて迫って来る事もあるし、嬉しいだか悲しいだか。

 それでも一緒に居ると楽しくて嬉しくて。まあそんなどうしようもない関係性を構築している、そんな二人を今逃げられない状況下で目の前にしているのだ。俺の心情は察してあまりあるだろう。泣けてくるってこの事だな。


「うるさぁーーーいんじゃボケがぁ!!!」

「は?どうしたの?発狂?」

「恐らくは混沌の主に精神を侵食されているんでしょう」

「お前達はどっか行けよぉ!お前達がいるんじゃ俺は本当に落ち着けない!振り回されて振り回されてもう俺は疲れたんだよぉ!!!」

「てか、なんであんたタメ口なの?私の方が一年中ほぼ年上でしょ?敬語使いなさいよ」

「お母さんにそういう言葉遣いはないんじゃないかしら?しっかりと敬語を使って敬うのが筋だと思うわ」

「誰がテメェーらみたいなクズに敬語なんて使うか!フザケンナよぉ!!」

「やだやだ、なにこの無様な有り様。まだ野生の獣の方が大人しいわ」

「どうしたんでちゅかぁ~?ママのおっぱいが欲しくて駄々を捏ねてるのかしら」

「、、、それは、正直欲しい」

「、、、最低」

「それはちょっと、、、」


 とまあ、こんな感じの二人組みでこの幻蝶蚊帳では過ごしています。



 第二話-幻蝶蚊帳という世界



 この世界は大きく分けて四つに分かれている。

 まず、今俺達がいるドリームワールド。ここは現実的な世界観だ。しかしあんまり意味がないかもしれない、だって後述する世界がそれを簡単に蹂躙するからだ。

 ルナルティア・アトランティック・ドリームランド。それら三世界はそれぞれ、超幻想的・超現実的・超神話的な世界だ。意味は砕けた感じで言えば、超メルヘン・超リアリティ・超クトゥルフだ。

 この世界は参加者の集合的無意識が、実質的に支配する世界なので。それら、およそ人の頭の中が。そのまま反映すると言ってよい。しかし全てを混ぜ合わせると混沌とする。別にそれでもいいのかもしれないが、ある程度の棲み分け。分類に近い形で世界を分けた方が、面白いという考えで、この様な四つの世界に分かたれた。行き来は参加者全てに配布される”鍵”によって常に行なうことができる。

 

 ここは超現実的世界・アトランティックと、対照的な世界と言っても良いだろう。

 つまり前時代的、昔っぽい世界観で存在する大世界だ。更に言うなら生贄的世界とも言える。なぜなら前時代的世界は、神話の脅威や、幻想の被害を受ける。そういう世界観が支配しているからだ。

 対するアトランティックは、未来科学力とか色々。全人類の未来に対する理想や夢や希望とかなんとか、ある種その手の幻想や神話を体現する世界。なので先進的時代という世界観は、幻想や神話の脅威が一切ない。そもそも使えないか通用しない、被害を全て受けない。それが基本スタイルで、矜持として持つかのような世界なのだ。


 まあこの世界のあらまし。基本的な所は理解したと思う。そんな世界で何をするかって?それはこの十人十色千差万別の、個性が溢れる世の中だ。好きなように好きに生きればいいのさ。

 でもさすがにコレはないと思うんだな。


「ちょっと!!あんたも隠れなさい!」

「ああ、わかってる。けどきつ過ぎるって言うか、、」

「貴方を囮にした方が良いかしら?」


 今俺がいるのは、さっき見た城の中だ。正式名所もなんも知らないが、中々に立派なものだったと思う。その内装通りに、ここも立派で綺麗なものだ。

 なぜ俺がこんな所にいるのかって?そりゃこの二人に無理矢理連行されたからにほかならない。なぜだか知らないが、ここに重要な物があるとかないとか。一体何があるか問うても、答えはしない。隠すような物なのだろうか、そしてなぜ隠れてまで忍び込む必要があったのか?別に勘が鋭くなくても分かる、大方盗みのスタイルなのだろう、今の状況全て含めて。


「一体何があるんだ?そろそろ教えろよ」

「ううん?まあいいわ、教えてあげる。この世界はこの世界なりに、幻想や神話の脅威に対する何か。そういう物も想起されてる。それによって発生した物が此処にあるらしいのよ。」

「そうよ、それがちょっとありえない位強力らしくてね。私達善良なプレイヤーが奪えば。いえ管理しなければいけないのよ」

「お前達は邪悪なプレイヤーじゃないのか?」

「ばっかっ!私達の何処が邪悪よ、超善良なプレイヤー、夢の住人でしょうが!」

「まあいいか、で。その物品を掠め取る為にここまで進入したんだな?」

「それはおまけよ。此処には一流のシェフが居て。現実ではありえない、美味な料理を提供してくれるらしいの」

「はぁ?意味分からないんだが??」

「つまり服を盗まないといけないのよ。こんな大きな城よ、服さえ盗めばバレないでしょ」

「ゲーム脳過ぎるだろ。そんなんでバレないと本気で思ってるのか?」

「まあバレたらバレたでそれも面白いしね。そんな混乱の中、貴方を囮に取り残して私達はお宝を掠め取る、ってのも凄く面白いでしょ?」

「面白いわけあるか、お前達のおふざけに付き合う方の身にもなれ」

「大丈夫よつー君。そんな事態にはならないわ。私を信じなさい」

「信じられないから言ってるんだがなぁー」

「そんな事いってる間に付いたんだけど?ここでいいのよね?レイア?」

「ええ大丈夫よそこで。速く着替えてしまいましょう」


 俺達はその部屋の中に入った。中は衣類を保管するスペースだったらしく、目当ての物は全て簡単に見つかった。


「えと、じゃー俺はちょっと外に行ってるな」

「だめよ、外に居たら万が一見つかる可能性があるもの、イツキここにいなさい」

「はぁ?お前達いまから着替えるんだよなぁ?」

「あら?見たくないのかしら?鑑賞に値するものは持っているつもりなのだけれども」


 そう言って、服をすこし肌蹴させる。レイアの白い肌が露になり、とても目のやり場に困る。

 調子に乗ってリリまで。パンチラでもかますかのように、スカートをちらちらさせて挑発してくる。まじでこいつ等どうかしてやろうか。


「ふざけんな。俺は外に行ってるからな」

「あら?私達の命令に逆らうつもり?貴方は私達に命を、命以上のモノを握られているのを忘れたの?絶対服従、そうするしか術がない。その事を忘れたわけじゃないでしょう?」

「そうよそうよ、私達の僕、それがイツキ!貴方のアイデンティティでしょ?」

「クソが、お前達きっと地獄に落ちるぞ」

「あれをばらすか、これをばらすか。ふっふ、本当につー君は奇想天外な人生を送ってきたのね?」

「まあ、何をばらした所でイツキは社会的に終わるでしょうね」

「チっ、わーたよ。さっさと着替えろよ」

「なに?その態度わぁ!わたしたちの犬ならもう少し媚びた態度を取って欲しいわ」

「わかりました女王様方」

「ふっふぅ~ん♪まあ恨むなら日頃の貴方の変態さ加減を恨むのね」

「変態は大変ね、日頃の罰をこういう所で支払わなくちゃいけないんですもの」

「変態変態言うな、俺はそこまでじゃないだろ?」

「いいえ、貴方のそれは口外すれば人生が終わるレベルでしょ?へ・ん・た・い・さん♪」

「まあ一言で言えば最低のクズって所ね、変態が過ぎればそうなる、教訓としなければならないわ」

「かってにしろやぁ!!馬鹿どもがぁ!」


 その後、羞恥を絶えながら、奴らの挑発にも耐え耐えて。俺も服装を一新させた、執事のようなスタイルになった。

 さて?これから何するんだったか?



 第三話-幻蝶蚊帳の存在達



 この世界には、様々な参加者と呼ばれるプレイヤーがいる。

 だいたいは単独で脳制御と高度な情報処理を行い。この夢世界に存在を確立、降臨、定着させられる程の。いわゆる頭の一線越えていい、天才達だ。

 まあ俺のように、かよに存在を補完してもらい。様々にバックアップを受けた上で、プレイしている奴もいるが。これは稀に含まれるだろ。ちなみに補完作業だが、片手間程度にかよの場合は行なえるらしい。今でもどっかで何かしているのか知らない。


 そんな世界に存在するのは、何もプレイヤーだけではない。NPC所謂モブキャラクターも沢山いる。特に上位NPCと呼ばれる存在は、キッパリと人間と変わらないレベルまで、存在が昇華される。

 上位NPCとは簡潔に言うと。多くの人間の頭の中に共通して存在する、そんな様々な方面の有名人だ。集合的無意識を集積、集合させた単一存在だ。大抵は多くのプレイヤーの脳の空き容量を、分散コンピューティングの様に間借りして。その超高度な人工知能を獲得している。


 このように、プレイヤーも上位NPCも沢山いる。そうなれば派閥や闘争も、自然と発生するわけだが。だいたい派閥は大きく分けて四つ、争いに関しては年中無休で行なわれている。

 大きい派閥は四つに分けられた世界で、それぞれ一つある。それぞれ最大派閥が、ほぼその世界を牛耳る形で成立している。

 それぞれの主張は、この世界の支配率を高めて。世界をもっとメルヘンチックにしたい。もっと想像科学を高度発展させたい。もっと殺伐と混沌とさせ、神性を高めたい。お前ら全員どっか行け!。とか色々。それぞれの派閥は、この世界で己の欲望を、より効率的に満たす為に。稀というレベルでなく闘争を起すって訳だ。


 まあ俺はそんなの全く気にしないし、知らない。この世界をただただゲームの様に、ただ楽しめればそれでいいのさ。そんな平和主義で快楽主義な俺だ。しかしこんな俺を、そっとして置いてくれない奴らが二人いるのが、最近の俺の大きな悩みだ。


「わお?ここの料理って噂通り最高ね!どうよイツキ?!苦労した甲斐があったっしょ!」

「ああ確かにこりゃ期待以上だ。でも苦労以上かって問われると、首を傾げざるを得ないね」

「あら?あんなにもサービスしたのに、何か不服だったの?」

「もういいよ。俺は疲れたんだ、速く全部終わらせてくれ」

「じゃー終わらせるけどいいかな?」

「ええ、もう第一の目的も済ませたところですし。第二の目的に移っていいでしょう」

「おい、お前ら何する、、」

「きゃぁあああ!!!変態ですぅ!!変態がいますぅ!!変質者が女の子に猥褻な行為を働いています!!!」

「キャーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 あたりが一気にざわめき出す。ある程度予想していたシチュエーション。とはいえ、実際やるとは思って、、いたけど、思っていたけどぉ!!


「それじゃ!イツキはしっかりと城の中を混乱させるような!大立ち回りを演出するように!できなければ調教よ!」

「悪いわね、上手く立ち回ればご褒美を。失敗すれば悪夢を見せてあげるわ、それで勘弁して頂戴ね」


 そして、兵士達の所に掛けて行く彼女たち。言葉にするのも憚られる、猥褻な事をされたと。涙ながりに語る、見た目だけは純真無垢な乙女達。

 とうぜん、義憤に燃えた筋骨隆々の守衛達が。俺を取り囲むように迫ってくる、そういう寸法だ。まったく陽動とは言え、こんな正義感の強い一般人に。こんな壮絶な嫌悪の視線を浴びせられるとは、なんだか悲しくなってくるが。捕まってあげる訳にもいかない。

 俺はその場から逆方向に、全力で逃げ出した。



「とりあえず、ここに居れば大丈夫かな」

 俺は今、さっき着替えをしたばかりの部屋にいた。その衣装が入っている、人が入れるレベルの所に逃げ込んだのだ。

 騒動は既に臨界まで高まり、もう俺が今更かき回す必要もないだろう。噂に尾ひれが沢山付き、俺がトンでもない事をした、そういう事にされていた。もうどうでもいいと思う。


「ああ、暇だな、、」

「じゃーお話しする?お兄ちゃん」

「おお!かよか?、、???どこに居るんだ?」

「お兄ちゃんの頭の中だよ!」

「はぁ?どういう事だ?ここに居る訳じゃないのか?」

「うん、そこにはいないよ。お兄ちゃんを見てるよ」

「だからどっから見てるんだっての」

「観測者って知ってる?」

「ああ?知ってるよ、かよの事だろ?この世界を裏から操る黒幕だろ」

「そうそう、そういう認識でいいや。この不安定な世界を破綻させない為に尽力してるの」

「放置しておくとヤバイのか?」

「まあね。基本、少年漫画のインフレばりに、どんどん設定が後付されて収集が付かなくなるから」

「それをお前は、てかお前達か?どうしてるんだ?」

「そうだね、ゲームとして最も面白くなるように。日々みんなで会議とかしてるよ」

「ほぉ、だからかよは、何時もこの世界では忙しそうなのか?」

「うん、まあそんな感じ」

「暇だし、最近のこの世界の近況とか教えてくれ」

「気になるの?お兄ちゃんにはあんまり関係ないように思えるけど」

「まあないわな。でもあの二人には直接関係しそうだし。あいつらのやろうとしてる事に、すこしでも助けになるならな。聞いておきたい。まあそんなところだ」

「ふっふ、そうか、ちょっと妬いちゃうけどいいよ。そうだね最近は、、、」



 第四話-幻蝶蚊帳の勢力関係図



 どうやら、聞く話によると。この世界の混迷度は既に臨界ギリギリらしい。

 もう世界を一度リセットするか。白紙に近い状態に戻すか。それともパラダイムシフトし。それぞれの勢力陣営の戦力の、根底に座す要素を改変するしかないらしい。

 なぜなら、観測者達が絶妙に巧妙に仕組んだ。この世界全体の、勢力均衡のバランスが大きく崩され、不安定、一触即発の状態になったからだ。


 具体的には、ルナルティアがドリームワールドの幻想を否定し、同盟を破棄したこと。これにより第一の大きな均衡が失われた。

 前々から、ドリームワールドの前時代的人々を。ルナルティアは神話存在から助け、それにより信仰され。善神として君臨し、相互に同盟関係に近い状態になっていたのだ。

 しかし、最近のアトランティックとドリームランド、二大勢力の伸張に対して。神という性質上、数を揃えられないルナルティア陣営は。若干、戦力的に不利な感を否めなくなってきた。 

 それに加えて、ドリームワールドの中小規模の国家群都市群が、あらかた信仰を忘れ。あまり同盟するメリットがなくなり。さらに中にはアトランティックや、ドリームランドに手を貸す所も出てきた。その勢力の暗躍が、信仰心を薄くしたのかもしれない。

 それならもう善神という幻想を抱かれ。役目を果たすだけの存在ではいられない。それよりも侵攻を開始し、領土を広げ。幻想空間を拡大させるべき、そういう強硬派が現れるわけだ。


 ここでそれぞれの勢力の、戦力比を簡単に述べておきたいと思う。

 ルナルティアは、機動力に富んだ精鋭戦力を所持し。大群で向かわれると弱いが、混戦や漁夫の利を得やすい状況。つまりゲリラ戦等にはめっぽう強い、純粋な戦力は全体の10%程度だが、場合によってはそれ以上に十分成りうる。不確定の要素が多い勢力といえる。


 アトランティックは、機動力はそれほどでもないが。参加プレイヤー数も多く、それなりの大戦力を所持している。正面戦闘や長期戦には、かなり強力な反面。奇襲や内部混乱等には、かなり他の勢力より貧弱である。

 格別な兵器生産力もあり。戦力を整えやすく、首位を独走している感がある。戦力は全体の40%にも迫る勢い。

 この大規模で、大集団の戦力を所持する。事前に明確に、動向を察知できる形で戦力を動かす。この陣営を中心に。基本、他の陣営は複雑に立ち回ることになる。


 ドリームランドは、全体主義的な世界であり。神々を信仰する事が、絶対的価値観としてまずある。

 参加プレイヤー全てが、高次元に神々を信仰し。その上で発生した、上位NPCが第一の正面戦力である。その裏で神々の活動をサポートする形で、神々の力を分けられたプレイヤーが参謀をする事になる。なのであまり集団としては、他の勢力よりまとまりに欠ける。そもそも集団として怪しい所もある、ドリームワールドを除いてはだが。

 この勢力は、神々の気紛れにより。戦闘をあまり効率的に進められない所もあり。全体主義的に全プレイヤーを、積極的に闘争に参加させられるが。あまりプレイヤー数も多くなく、長期戦を行なう地盤も整っているわけでもない。なので純粋戦力は全体の15%ほど。


 最後に、ドリームワールドだが。この世界は中小の国家や都市国家を、派閥の最小単位とし。それぞれが同盟する形で大きなまとまりとなっている。

 しかし、閉鎖的な都市国家を中心に、同盟の輪は綻びを生みやすく。あまり一つのまとまりとしては結束が薄い。

 特に三大国家は、それぞれが別の、他の三世界勢力と友好的であり。この事実により、都市国家同盟はルナルティアと同盟を破棄されたとも言える。

 三大国家は、親ルナルティア派の神聖教皇国と、親アトランティック派の大帝国、親ドリームランド派の人類同盟国。これら三つに分けられ、それぞれが都市国家同盟と同盟関係だったが。今回の勢力バランスの乱れにより、これからどうなるかは判然としない。

 基本的戦力としては、他の勢力よりも全体的に劣る。しかし普遍的世界観ゆえに、NPCの数が他の勢力の比ではなく多いので。それらのNPCを有用に扱い、装備を万全にし。戦力として最低限使えるようにすれば。どれほどの戦力になるかは未知数である。

 幻想や、超科学、神々の力を直接扱うことは出来ない様だが。他の世界の力を、上手く流用し応用発展、実用化させる事によって得た力。さらに信仰により得た力や、神々から与えられた神器を柔軟に持ちうる事で。純粋戦力は全体としては35%。三大国家それぞれ均等に6%、都市国家同盟は17%ほどである。



「どう?だいたい理解できた?」

「おいおい、この世界はそんなに複雑な状況だったのかよ。俺みたいなライトユーザーは、全然そんなこと知らなかったぞ」

「まあね、こういう事知らなくても。基本特に問題もなければ害もないしね。知らなくてある意味当然だよ。お兄ちゃんはこの世界を軽く楽しめればいい感じでしょ?」

「おお!そうだとも、そんな本格的にゲームみたいな、勢力争いにはあんま興味ないっつーか」

「そうだろうと思った。お兄ちゃんってこういう沢山の人と関るの、面倒だと思うタイプだものね」

「別に嫌いじゃないんだがな。なんとなく集団のシガラミとかが、ちょっと性に合わないだけだよ」

「それで他に聞きたいことはある?」

「そうだな、強いてあげるなら。どうしてかよ達、観測者は。そういう勢力均衡が乱れるのを嫌うんだ?何か致命的な事でもあるのか?」

「あるね。まずは勢力が均衡しないと、ゲームとして成立しない。現実のゲームでもそうでしょ? あとは、この世界が統一されてしまうと。一つの世界観だけが全てを支配しちゃうんだよ? そうなったらみんなが楽しめなくなっちゃうでしょ? みんなの幸せの為に、この世界は存在しているのに、それはいただけない。 あとは、そうだね。観測者達が、私達が。ギリギリのセメぎ合いで戦ってるプレイヤーや。上位NPCが暗躍したり、策謀したり。そうやってこの世界を、生き生きプレイしている姿を見たいからなんだよ♪」

「ふむ、納得できたぞ。つまりかよは皆の為に、この世界のバランスを保ってるんだな?」

「そうだけど?それがどうかしたの?」

「俺も、その仲間になれないか? 俺なんかで役に立てるなら、なんでもしたい。どうだ?」

「はは、お兄ちゃんが? うんうん、気持ちは嬉しいよ。でも大丈夫だよ。この世界は私達に任せて♪ お兄ちゃんはリリさんと、レイアさんと。この世界を楽しむだけでいいんだよ♪ それが私の。このゲームでの大きな遣り甲斐でもあるしね」

「そうか。そもそも俺なんかじゃ、勤まらない役どころかもしれないしな。でも何か出来ることあったら、何でも言ってくれ!その時は存分に全力で手を貸すからなぁ!」

「うん♪ありがとね、お兄ちゃん。それじゃ、そろそろ私は退散するね♪ お兄ちゃんがこの世界を楽しんでくれる事を願うよ。アデュ~♪」

「おおぉ!またなかよ!アデューだ!」


 そうやって、かよの声は聞こえなくなった。

 なんとなくこの世界では。かよは態度がミステリアスになる、なっているような気がする。職業病なのか、世界を裏から操るポジションだ。その自覚がキャラに影響しているのかもしれない。

 でもかよはかよだ。みんなの幸せの為に、持ちうる力を全て使って奉仕する。そういう事に大きな喜びを見出す奴だ。そう考えると、俺もこの世界でただただ、ボンクラの穀潰しとして生活するのも。なんだか情けないし腑に落ちなくなってくる。

 何か、かよのように。この世界の為に成る事をするべきだろうか? このあとすこし考えを巡らせて見よう。

 その為にも。あの二人にその事とかを、相談してみるべきかもな。あいつらを納得させない事には、そういう事もできなさそうだしな。 という事で、俺はそろそろこの部屋を出て。二人のもとに戻ることにした。どこに居るかは分からないんだがな。


 

 第五話-幻蝶蚊帳での戦闘、その後のパラダイムシフト



 奴らがどこに居るのか? それは簡単に見つかった? いやそうじゃないな。

 奴らは存在を主張するように、馬鹿でかい大声を出していた。だからどの方角に居るかは、直ぐに判明した。だから走っていたが、しかし簡単に見つからない。

 どこを探してもいない。声のする方向からして、居ないとおかしい訳だが。そもそもそこから間違っていた。あいつらなんて見捨てて置くべきだったと、後悔することになる。後の祭りだがな。


 そんな風に俺が走って、途方に暮れながらも。健気に声のする方面の城内を探索していると。いきなり通路の側面の城壁が、爆発する様に崩れ去った。


「な?なんだ?!」

「イツキ!逃げるよ!お宝は手に入れた!」

「てか、そっちって!城のどこだよ!どうしてまるで!」

「いいから今は逃げましょうつー君。そして問いの答えは、隠し部屋と異空間で連想しなさい」

「ああ!まあそこはどうでもいいわな。逃げるのは賛成、それでどうやっ、でばふぁ!!!」

「あんた囮に逃げる作戦決行!!」

「頑張って足止めしてね」


 そういって、俺を蹴飛ばして。そそくさ逃げ行く二人を、怨恨の眼差しで見ていると。彼女達の行く手に人が現れた。一瞬で現れたので、移動式の魔術だろうか。とか推測しながら、俺もその後に続いて走る。崩壊した壁の方からは、誰も来る気配がないが。もし来れば挟み打ちだ、大丈夫だろうな。


「貴様達は何者だ?なぜこの城を襲った?どの勢力だ?」

「ふんっ!一度に質問しすぎ!質問攻めする男は嫌われるわよ!」

「まあ、ただの盗人よ、それも無所属の」

「嘘を吐け、貴様ら只者ではないな。我の手を持ってしても止められぬ。そのような輩がそうそう居てっぐぅ!!!」


 そんな彼、初老の魔術師のような。黒のローブを全身にまとう翁に、何のためらいもなく。口上の途中だというのに、金色の剣を振り上げ落とすリリ。


「はん!!貴方はここで死ぬ!それだけ分かれば!あんたにとっては十分でしょうがぁ!!」

「くっ貴様達!我々に歯向かう事が!どういう事か分かっているのか!」

「ええ。十分に承知した上で、今回の件は実行させていただきましたわ。それではさようなら。観測者さん」


 そう言って。レイアは漆黒の拳銃で、初老の魔術師の眉間を打ち抜いた。その瞬間VRゲームのアバターが弾け飛ぶように、大量のポリゴンを撒き散らして、男は砕け散った。


「口ほどにもないわ!どうよ!これが私達の力よ!」


 止めを刺してもいないリリが、超大威張りで胸を張る。超ムカつくから、後ろから蹴り上げてやろうかと。すこし検討し。右手の神々しい黄金の剣を見て、ちょっと今は止めておこうと思った。


「呆気ないわね。観測者といえど、現界してまもない。更に下位ならこの程度なのかしら?」

「観測者?こいつがかぁ!?」

「あっれ?イツキ知らないで来てたっけ?」

「お前ら一度も説明してなかっただろうが!」

「まあねぇ~イツキ説明したら来なかっただろうし」

「なんで!?なんで観測者を殺したんだ!!」

「ちょっ殺したって!人聞きが悪いことぉっ!ただアバターを失って観測者がここから居なくなっただけでしょうが」

「そうよつー君、殺したって表現は悪いわ。まるでこのゲームが、生き死にの関ったデスゲームみたいじゃない、二次元に浸かりすぎよ」

「ああっそうだったな。でもなんでだ?なんで観測者って分かってるのに、こんな事をしたんだ?」

「ねえレイア?そろそろ話してもいいんじゃない?」

「そうね、つー君にも。そろそろ本格的に手を貸してもらいたくは、なっていた所だし。いい機会だわ」

「やったわね!イツキ!あんた私達の仲間になれるわよ!」

「一体何の話か、、もっと分かる様に説明してくれ」

「私達はね、観測者に反抗する者。リベレイターズ(解放者達)の一員なのよ」

「解放者達?なんだそれ?!一度も聞いたことないぞ??!」

「そりゃね、今まで水面下で動いてて。この観測者達がてんてこ舞いの今しか。離反のタイミングが無かったしね。誰もまだ状況を把握していないでしょうね」

「どういう事だよ、、意味分からないんだが」

「つー君は、この世界の事情のこと。知っていたかしら?」

「ああ、かよから結構な内情は聞いてるぜ。まあその前までは全く知らなかったんだけどな」

「じゃー、今のこの観測者が。この世界の勢力の均衡を、完全に支配しコントロールしているのも。知っているのね?」

「そうだな、そうしないと色々と成り立たないんだろ?」

「その通りだわ。だから、私達は。観測者は運営のような立ち位置で。ゲームを絶対的な力で支配するだけ。そりゃどうにもならなくなって、リセットする事はあっても。追い詰められる、そんな事はありえない。これって詰まらないと感じないかしら?」

「そうよ!!下らなくてやってられないわよぉもう!!だから私達は、周到な計画のもと離反したグループってわけぇ!」

「まじでかぁ、お前達そんな、、、てか観測者だったのかよ!一度もそんなこと言ってなかったじゃないか!」

「まあつー君に話したら。かよちゃん経由で計画が、バレてしまうかもしれなかったから。ごめんなさいね」

「、、、そうか、だいたいの状況は理解できたが。何の為に?もう世界を管理するのが嫌になったのか?」

「いいえ、そうじゃないわ。私達は新たな管理法を、観測者もゲームを。この世界を真に楽しめる、手に汗握る有意義なモノにしてあげる為、立ち上がったという事よ」

「そうよそうよ!私たちだって、この世界を愛しているわ!。でも私たちもゲームとしてもっと楽しみたい!そういう話よぉ!悪者にしてもらっては困るわぁ!」

「新たな管理って?具体的には?観測者の存在なしで、この世界が成り立つのか?無理だから、観測者が今まで裏で操ってたんだろ?」

「ええ、その通り。管理者が居なくては、この世界は根本から成り立たない。でもね管理者が勢力を均衡させる必要まではない。確かに世界は混沌とするかもしれないけど。それはそれで面白いと感じる人種もいるってことよ」

「混沌??、でもそれを避けるために、今まで観測者は総力を注いできたんだろ?何でまた、それを妨害することを?」

「だ・か・ら!つまり私達がその状態に飽きたの!多少混沌を楽しめない人が居ても、知ったこっちゃないわ!混沌を楽しみたい人がいるんだから!観測者だって私達のような。管理する上での不確定要素が生まれれば。よりゲーム的になって面白いでしょうがぁ!!」

「んなぁ。はた迷惑な、つまりお前達は私利私欲の為に、この世界で暴れまわるってことか?」

「いいえ、そういう訳じゃないわ。建前としては、観測者もゲームを楽しめるようにする為。あくまでそれを忘れないで欲しいわ」

「じゃー本音はどうなんだ?」

「もちろん、この世界を混沌の渦に叩き込んで。私達がこの世界を支配し管理する。まあ掛け値なしの物言いをすればこうね」

「やっぱりそんなとこだと思ったよぉ!!」

「いやいや、レイアの言ってる事は冗談ってか過剰な考えだけど。私達は本当にこの世界の事を思っての事を言ってるし、やってるのよ?」

「どういう事だよ!ここからどういう言い訳する気だ!」

「うっさい馬鹿!すこしは人の話を聞きなさいぃ!!!!」


 大上段からの叱咤。縮み上がるような一括で。俺はちょっと条件反射で涙が滲む目頭を、全力で押しとどめた。条件反射は調教の成果だな、クソが。


「わかったわかった、全部話を聞いてから判断する」

「よろしいぃ!じゃー説明するけど。この世界は危機を迎えているのよ、存続のね。なぜだかわかる? 一言で言えば観測する事が暇なのよ。つまり管理する人間が減ってきてるの。今までは増える一方だったのによ?みんな勢力に参加して、観測者が徹底管理する絶妙に勢力バランスが均衡する、そういう戦場を楽しみだしたの。ここから推測される事実は?」

「えと、観測者をする人間がいなくなって、この世界が崩壊するってか?」

「そのとおり!だから私達は解放者、つまり観測者の目的。この世界を秩序的に保つ勢力に対する。この世界を混沌に陥れる陣営勢力、解放者リベレイターズとして立ち上がったのよ」

「なんでまた、解放者なんだ?やってる事はまるっきり悪者じゃないか」

「それも建前なのよつー君。この世界では観測者という存在が、それなりに認知されているわ。この状況に不満を持ってる勢力のプレイヤー。更にこの世界特有の上位NPCに、この解放者という響きはとても甘美に聞こえない? 自分達を箱庭に閉じ込める存在に対する、明確な敵対勢力、喉元に差し向けた刃になるんですから。」

「うーん、どうなんだそれ?今現在勢力に参加してプレイしてる奴らも、状況は理解してるんだし。あんまり支持されないんじゃないか?」

「そういうあれこれも!全て含めて!問題が山積みな状態くらい理解してるわ!でも行動を起さないと、何も始まらないじゃないの!いいのよいいのよ、もしこれが失敗に終われば。また別の手法を探せばいい!致命的な失敗にはなりえないんだから!軽い気持ちでやっちゃえばいい状況だったのよ!」

「なんだかなー、不安要素が一杯で、どうにも俺は乗り気になれん」

「つー君は、この計画が不満?妹が観測者だからかしら?」

「いや、別にそういう話じゃない。聞いたところ今現在、真面目にやってる観測者にもメリットはあるんだろ?」

「ええ、もちろん」

「だったら俺は文句ないよ、でもだなー。これによって勢力均衡が崩れて大戦争が起きるんだろ?確定はしなくても可能性としては高まるんだ、本当にそれでいいのか?」

「ふっふ、やっぱり其処に気づいたわね。優秀な証拠よ。そうこれで戦争が起きる、かつて発生した事のない未曾有の。ただ夢を第二の現実として楽しむ人間には傍迷惑な。だからこそ良いのよ。観測者も本気で世界を死守する為、我々解放者をどうにかしようとしてくる。それこそが真の楽しみ、悦楽でなくてなんていうの?」

「うっわ、やっぱりお前達は悪の組織だ。そんな組織に強力はしたくないな」

「ふん!イツキは私たちに絶対服従の。揺すりの材料を山ほど握られている事を忘れたの?!」

「ちっ知ってるよ、どうせ協力するしかないんだろ。わーたよ、勝手にしろ。俺は嫌々だが、まあお前達のやってる事の建前の偽善を、俺だけは頑なに守る為にも。俺がお前達をどうにかしてやる!」

「あら。これはこれは奮起してすぐだと言うのに。もう内部に不穏分子を抱えてしまったわ。面白い」

「はっはぁ!イツキ!?あんたが私たちをどうにかできると、本気で思ってるのぉ?無理無理無謀な試みよ!まあやれるモンならやってみなさいよぉ!」

「ああ!お前らなんかに!かよがみんなの為に管理してる世界を!滅茶苦茶にさせてたまるかよぉ!!」


 こんな分けで、俺の第二の現実。セカンドライフは大変な事になりそうだ。

 俺はただ。この世界をファンタジーゲームのように、楽しみたかっただけなんだがな、、ちくしょうが!!

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