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姉と弟  作者: 深江 碧
六章 それぞれの事情
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それぞれの事情15

額に手を当てる。

 何も今言わなくてもいい。

 いずれ言うべき時が来る。

 弟は目を細め、寂しげに笑う。

 姉は少なくとも前を見て、進もうとしている。

 ならば自分も前を見なくてはならない。

 自分も変わらなくてはならない。

 遅かれ早かれ、いつかは別れる時が来る。

別れる日のために、自分たちは準備をしなくてはならない。

 それにこの先があるかわからない状況は、いまの姉も同じだ。

 生きるか死ぬかは自分たちの行動にかかっている。

 二人で生き残るのが最善だが、もしどちらかが生き残るとして、その時はどちらかが片方を見捨てなくてはならない。

 果たしてその時に、一方を見捨てることが出来るのか。

 それは弟自身にも、わからないことだった。

 姉は興奮した様子で語る。

「ねえ、――。二人で叔父さんから逃げ切って、きっと夢を叶えましょうね」

 弟は目を細め、静かに微笑む。

「うん」

 出来ることならば、二人で生き残る道を選びたい。

 弟は姉の言葉に、気持ちが解きほぐされるのを感じた。




 ポストカードに書かれた約束の場所に、

①行く→→→バッドエンド2へ

②姉に事情を話し、二人で逃げる→→→姉と弟 七章へ

③行かない→→→その日の午後、アパートごと爆破されます。


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