第XXⅠ話『一撃必中!なのです!』
隆「気分悪りぃ……。」
影「…………。」
2人「「…………………………………。」」
隆「……前書きこんなのでいいのか…?」
ー駐留地点ー
〜谷津冶達四人が出発した直後〜
「……ふぅ…よし!何とか落ち着いた。」
「相変わらずの回復力ですわね…」
「伊達にあいつらと連んでる訳じゃないさ。」
バス車内での騒動にて、比較的他の生徒よりも被害が少なかった隆次とシャドーは、今も尚生徒達が避難を強いられているバスを離れて休んでいた。
「しかし…何だったんだ?あのガス的な物…」
「…しかもあの時、誰か居ましたわね…」
「…嫌な予感がするな…。何か保身の道具でも持っておくか…。」
「そうしましょう。リュージは何か持ってますの?」
「………ついさっき拾った木の棒が!」
「『ボウ』でしたらまだマシでしたのに…」
「…はぁ…」
隆次は溜め息をつきながら周囲を見回した。
「木と草ばっかりじゃ…ん?!」
隆次は何かを見つけた様だ。
「…何ですの?何かあったんですの?」
「ナイフが落ちてた。」
「…物騒ですわね…」
隆次はスペツナズナイフを手に入れた!
「…ってこれは!!鍔の所に付いてるレバーを押すと刃を勢い良く飛ばせるけど再装填するのにメチャメチャ力が要る、今ではスプリングを外しての販売しか許されていない、昔ソ連のスペツナズ達が使っていた弾道ナイフと呼ばれる物じゃねぇか!!?」
「……詳しいんですのね。」
「前にウィ○ペディアで見た。」
「そ…そう…。」
「……ところで、お前は何かあるのか?」
「フフフ…私を誰だと思ってるんですの?少し本気を出したらとんでもない銃器が出て来ますわよ?」
「おそろしい…」
こいつだけは出来るだけ敵に回したくないと思った隆次であった。
「…皆の所に戻るか。」
「そうしましょう。」
「ただいま」
「あ…おかえりなさい…デ…ス」
「…辛そうだな。」
「私はまだマシな方ですよ。喋れないくらいの人もいますから…」
隆次はすぐに女王2人の事だろうと察した。
「…あの2人も一応は普通の女の子でしょうに…」
女王2人の様子を見て来たシャドーが若干暗い面持ちで呟いた。
「まぁ、犯人見つけてシバき倒せば解決するだろう。」
「…先輩方も犯人を?」
「?俺ら以外に誰が?」
「つい先程、葉子先輩が。」
「1人で?」
「ええ…」
「ふむ……何か掴んだのか?」
「追ってみます?2人より3人の方が効率が良いですわ。」
隆次は少し考えた後、葉子を急いで追う事に決めた。
「いってらっしゃい…です…」
「ゆっくり休めよ〜!」
その頃、葉子はというと
「……」
ザッザッ
ただ黙々と歩いていた。
「…………邪魔だな…」
草木を退けながら。
そうして暫く歩いていると、巨大な滝の前にて1人の少女が葉子の前に現れた。
「ハロ~、葉子ちゃん。」
「…柳垣先輩。」
「こんな所までどうしたの?私に会いに?それとも滝を見に?」
「…少し、話があります。」
「………そう。やっぱり葉子ちゃんは頭がいいね。」
ガサガサ
「そういえば涅月がどっちに行ったか聞くの忘れてたな。」
ガサガサ
「え…知らずに突っ走ってたんですの!?」
ガシャガシャ
「…あはは」
ガサゴサ
「あははじゃないですわよ!全く…戻ります?」
ドサゴサ
「ここまで来たら引き返せない。」
ドサクサ
「引き返せますわよ!って何ですの!?ドサクサって!」
「こらシャドー。地の文に突っ込むな。」
「ムゥ…」
ソダソダ
「ムカつく地の文ですわね…」
「ほっとけ…ってあれ?」
隆次が素っ頓狂な声をあげて突然立ち止まった。
「どうしたんですの?」
「……集合時間まであと1分も無い。」
「なん…ですって…」
「………どうするぅ!?」
「いくら困ったからと言ってピアーの物真似は…」
「…確かにな。それよりも、参った。闇雲に走って来たから帰り道が分からん…」
「…え?えぇぇええええええええええええええええ!!?」
シャドーは沖縄合宿において何度目か分からない絶望を感じた。
ーシャードゥー家自家用バス前ー
〜集合時間にて〜
「ふぅ、間に合った。」
「ギリギリだったな。」
「フハハ…ハハ…」
「………」
「ゼェ…ハァ…」
谷津冶、小鷹に引き続き蒲生、ジョニー、名似何が戻って来た。
「あ、ヤッツー!」
すると、ドゥーンが焦った様子で走って来た。
「どうしたんすか?」
「それが…マユマユとツッキーとリュージとフランス娘がまだ帰ってこないんだお…もうとっくに集合時間は過ぎてるのに…」
「あいつらが…?」
谷津冶は途端に嫌な予感に包まれた。
「ちょっと探して来ます!皆、行くぞ!」
「ぇ…」
「まだ走るというのか…」
名似何と蒲生は木陰で茶を飲んでいた。
「小た「俺はパス。面倒だし。」……やっぱり俺とジョニー君で行く。」
「いってらっしゃーい。」
「道中の人喰いサーベルタイガーには気をつけろよ!」
「そんなのいるわけ無いだろ…」
2人は茶を片手に1人は適当に見送った。
「ふんぬ!」
シュパ!ズバッ!
「キリが無いですわね…」
ズバッ!
「まさかこんなに早くこいつが日の目を見る時が来るとは…」
隆次はそう言って先程拾ったナイフで絡みつくツタを切った。
「もう少しで広い所に出ますわよ。」
因みにシャドーは少し離れた所から傍観している。
「はぁ…面倒く…せぃ!!」
ズバ!!
ガサガサガサ!
「ふぅ…疲れた。」
「やっと出れましたわね。」
最後の太いツタを切り、隆次とシャドーは何とか巨大な滝の前に辿り着いた。
「ここは涼しいですわね〜」
「少し休ませてくれ…」
隆次は石の上で寝転がって休み始めた。
「腕しか使ってないのに何で寝転がるんですの…?」
シャドーが呟いたものの隆次の返事は無かった。
「…やれやれ。私も休むとしましょう。」
シャドーが石の上に座ろうとすると突然
ガシャガシャワシャワシャ!!
「!」
シャドーの頭の中で、某伝説の傭兵が敵に遭遇した時の効果音が流れた。
「先手必勝!喰らえ!RPG-7ですわ!!」
ガチャ!(RPG-7を構える音)
「!!まっ、待て!」
すると茂みの中から
「あら?キツネではありませんの。」
「…誰かと思えば貴女ですか…」
「紛らわしいですわね…危うく後輩を爆破してしまう所でしたわ。」
「…取り敢えず、それ仕舞ってください。」
涅月 葉子は今も尚、自分に向けられている物を指差して言った。
「…しかしまぁ、こんな所で何をしているんですの?とっくに集合時間は過ぎていますわよ?」
「……」
この時、葉子が貴女もでしょうにと思ったのは言うまでも無い。
「…実は柳垣先輩を追っていて…」
「?マユが何か?」
「それが…」
ガサガサ!
「おい!涅月!シルヴィー!こんな所にいたのか!?」
「あら、ピアーではありませんの。」
「隆次と柳垣は!?」
「リュージでしたらそこで寝てますわ。」
「柳垣先輩は今追ってる最中だ。」
「……」
「あら?そこの少年は?」
「ああ、彼か?彼は潮雲丹 正孝。ジョニーって呼んでやってくれ。 」
「…随分粋な仇名ですのね。」
「……(照)」
「粋だって言われて嬉しいみたいだぜ。」
「……!?お前…」
葉子が突然ジョニーを指差し声を上げた。そして真剣な面持ちで尋ねた。
「……今回の事件の実行犯。お前で間違いないな?」
「……!!」
「…なっ!」
「涅月…お前、いきなりなんだよ?」
「何ぃ!!犯人だぁ??!」
皆が驚く中、1人寝転がっていた隆次が某有名な三代目ルパンを名乗る泥棒を追う警視庁の警部の如く起き上がった。
「キツネ…?一体何を根拠に…」
「事故発生直前、蒲生の隣に座った少女がバスに何かを仕掛けているところが見えた。」
葉子は最前列の一つ後ろの席に座っていた為、その犯行を目撃していた。
「で…でも、ジョニー君は男だぞ?」
谷津冶がそれに反論した。
「女装をしていた…いや、させられていたで説明できる。証拠なら最前列の座席の下にある。それと、梨田。お前も共犯なのだろ?」
「何!?」
「い、いやっ違う!俺は無関係だ!」
「梨田…言い訳はやめろ…。」
「見苦しいですわよ。」
隆次とシャドーは冷たく言い放った。(この際シャドーの口元に僅かな笑みが浮かんでいたのは秘密だ。)
「違う!全部柳垣が!」
ガサガサガサ!!
「酷いな~梨田君~。内緒だって言ったのに~。」
「!!」
梨田が口を滑らせた瞬間、茂みから様子を伺っていた真夕が現れた。
「あ…ご、ゴメン。」
「もう…だからチキンだなんて言われるんだよ?」
「…すみません…。」
「ピアーがチキンかどうかはどうでもいい事として、全てマユの仕業って…どういう事ですの?」
シャドーが鋭く切り込んだ。
「どうでも…」
「黙ってろ。」
「……」
やはりチキンであった。
「どういう事って…そのまんまだよ?計画したのも、ガスを盗んだのも、ジョニー君を女装させたのも全部私がやったんだよ~。」
「柳垣テメェ!!」
「待ちなさい隆次。あまり熱くなってはなりませんわ。」
「ぐ…」
「…何故こんな事をしたんですか?柳垣先輩。」
葉子が真夕に問いかけた。
「いやー。前々から梨田君があの2人の事で本気で困ってるって言ってたから…」
「結局谷津冶が原因じゃねぇか!」
「ぉ俺は止めようとしたんだ!!でも…」
「「……でも?」」
「俺が困ってるのを放って置けなかったらしくて…。」
「「「……」」」
……………
……………
「………………リア充め。」
「………………全くですわね。」
「……………(呆れて物が言えん。)」
「ちょっ!何だよその反応!?」
「……ノロケは他所でやれ。」
「………もういいですわ。」
「だから違うって!ノロケてなんて無いって!」
谷津冶が必死に弁解を試みるも凍てつく表情の2人には全く通じなかった様子。
「……シャドー。少しでいい。本気を出してくれ。後で礼をするから。」
「リュージがそこまでするなら仕方が無いですわね。全力を出して差し上げますわ。」
ガシャン!!
「お…おい何だよそれ…シルヴィー?そのデカイのは?」
「フフフ…私のとっておきですわ。」
シャドーは谷津冶に向かって明らかに銃とは違った物を構えていた。
「FGM-148ジャベリンか!!よくそんな物持ってるな…。」
「お褒めに預かり光栄ですわ!」
「おい、隆次…そのナントカジャベリンってどんな奴なんだ?なぁ?」
「5!」
「おい!」
「4!」
「ちょっ!待てって!」
「3!」
「2!」
「今ちょっと早くなった!」
「1!」
「あばよ…リア充。」
「Fire!」
ちゅどーーーーーーーーーん!!
…そして梨田は星になった。
どうも伊崎です。
そういえばもう20話超えてたんですね…ビックリです。個人的にはあっという間って感じがします…。やっぱり3人でやってるからでしょうかね。
どうやら次回は江生氏が張り切って執筆する様子ですので、楽しみにのんびりと待ってます。
それでは皆様ご機嫌よろしゅう。




