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第4章

第4章 儚く枯れていく ハカナクカレテイク


いつもの様に聖架の家から帰ると、深刻そうな顔をしたおばあちゃんに「話がある。」と呼ばれた。

聖架と楽しく遊んだ帰りなのに、お説教か・・・とうんざりした。

実際、聖架の家に通い詰めてて夕飯すら聖架の家で済ますような日が続いてたから怒られても仕方ないんだけど、それでも成績でいったら優等生な方なんだし恋愛ぐらい自由にさせてほしいと思った。

だけど、おばあちゃんのお説教の内容は思っていたこととは大分違った。

 

「雅也・・・。あんたは最近家に居つかなくなったよね。おばあちゃんはそれも良いことだと思う。いろんな経験をしないと良い大人にはなれないからね。だけど、やっぱり保護者として心配にもなるんだよ。だから・・・このお守りをあげるよ。きちんとずっと身に付けていておくれ。わかったかい?」

おばあちゃんがお守りと言って僕に差し出したのは大きめの銀の十字架だった。

おばあちゃんは年の割には珍しく熱心なクリスチャンでママもパパもその影響でクリスチャンだ。

十字架は身に付けるには大きすぎて邪魔になりそうだけど、これを持ってるだけで遅く帰ってもいいのなら大歓迎だ。

それにとても綺麗な細工が施されていて、聖架に見せた時の反応が楽しみだった。


次の日、おばあちゃんから渡された十字架を持って聖架の家に急いだ。

しかし聖架は体調があまりよくないようだった。部屋に通され聖架と顔を合わせたけど、その真っ青な顔色に僕は十字架を見せることなくすぐに家に帰った。

最近はずっと調子がよかったのに・・・。


 しばらくして曇りの日に聖架の家へ行った。

日が出ていないときの方が体調がいいから、少しは一緒にいられるという期待を抱いて聖架の部屋へ向かった。

いつもよりは顔色はいいようだが、元気とも言えなそうだった。

そんな時、十字架で少しは楽になるかも・・・なんて僕もクリスチャン思考バリバリ^^:

十字架を見せた瞬間、聖架は発作を起こした。

僕はまさか十字架のせいだなんて思ってなくて、十字架を握り締めながら乳母さんを呼びに行った。その瞬間だった・・・



ばーーーーーん!!!!!!



1階の扉が思いっきり開く音がした。

突然の大勢の来客に乳母さんが慌てながら怒鳴る声が聞こえた。

来客の声が家中に轟いた。


「雅也〜〜〜〜〜〜!!!!どこにいる!?」


紛れもなくパパの声だった。

微かにママやおばあちゃんの声も聞こえる。



なんでここにいるってわかったんだろう・・・。

なんであんなに怒鳴りたててるんだろう・・・。


状況を理解できないままゆっくりと1階へ降りていった。

「雅也っっ!!!大丈夫!?怪我はない?」

ママが心配そうに僕を抱きしめた。

みんな神父様やシスターのような格好をして十字架を持っている。


どういうこと・・・・・・・・・・・?


「ここらへんに吸血鬼の生き残りがいるのは知っていた。大人しく暮らすのなら知らないふりをしようと思っていたが・・・。息子に手を出していることを知り、退治しなくてはならないと判断した!」パパが乳母さんに叫ぶ。パパ達の後ろには街の教会の人達がいた。


「・・・・・!」


乳母さんは絶句している。


少しの間の後、乳母さんは僕を睨みつけて叫んだ。

「お前のせいだっ!私達は静かに暮らしていたのにお前が聖架お嬢様にちょっかいをだしたせいだ!!」


(僕の・・・せい?)


僕がぼんやりしている間に乳母さんやメイドさん達が『退治』という名の虐殺にあっていた。

(・・・聖架を守らなくちゃ!!)

僕は聖者達が1階で争っているすきを見て、聖架の部屋へ駆け込んだ。


息を切らして飛び込んできた僕を聖架は初めて会った時のような冷たく深い海の底の瞳で迎え入れた。

「ハァハァ・・・ごめん。怒って当然だよね。僕・・・家族がこんなことするなんて思ってなかったんだ。家族に君のことを話したこともないし・・・。」

僕はほとんど言い訳に近い説明を聖架にした。

聖架は黙って窓の外を見つめている。

「・・・。わかっていたの。」

聖架が口を割った。

「あなたが聖職者の子供なのも、あなたが何も知らないのも。だけど・・・あなたに魅かれていってしまったの。本当に『ロミオとジュリエット』ね。でも私は幸せだった。人間は浅はかで、生かす価値がないから食べるのだと親に言われた。だけど私は本当にそうなのかわからなかった。その答えがあなたに会って見つかったわ。」

聖架は僕に口付けてから、言った。

「愚かなのは私達吸血鬼・・・。生きる価値がないのは本当は私だったんだわ・・・。」

泣きながら僕に抱きつく聖架。


大勢の階段を登る足音がした。


「・・・雅也、私を殺して?私は幸せだったわ、もう十分。」

「そんなこと・・・そんなことできないよ!!」


ドアを開けて中を調べる荒々しい音が少しずつ近づいてくる。


「雅也・・・もし他の人に殺されたら、私死んでも死に切れないわ。お願い・・・」

聖架は潤んだ瞳で僕を見上げた。

「うあぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜!!!!」


聖架の華奢な胸に十字架をつきたてた。

「ありがとう・・・雅也。」

聖架はそう言い僕に最後のキスをすると灰になって崩れ落ちた。


「聖架ぁぁぁ!!!!」























聖架は実は吸血鬼だったのです!って途中でねたバレしてますよね^^:未熟ですいません!最後まで読んでくれてありがとうございます♪次の話で最終回です。

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