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第1章
第1章 薔薇の華咲く バラノハナサク
小さな頃からいつも見る夢がある。
遠くから聞こえる女の人の声。その声に振り向くと遠くに見事な金色の髪の女の人の後ろ姿が見える。「どうしたの?」と尋ねたいのに声が出ない。金髪の女の人は僕に気付いて振り返る。その瞳はまるで深い海の底の様にどこか悲しげで、吸い込まれそうな不思議な気持ちにさせる。女の人は僕から瞳をそらす。その視線の先には薔薇の華があった。
そう・・・あの呪わしい華が。
僕、岩崎雅也が生涯をかけて愛する女性・・・冷条聖架へと送る。
君と出会ったのはもう何年前になるのだろう。
まだ恋も知らないような年だったのに、君に出会ってすぐに人をいとおしく想う気持ちを知ったんだ。小さい頃から見続けた夢は君との出会いを暗示していたんだとわかった。
君と出会ってからのことを思い出してみよう・・・。
初めての投稿です。ドキドキです><
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