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責任


責任取れよ?()()


今、私の目の前の可愛らしい令嬢のラズリーさんはなんて言った?どうして前の私の名前を知って...

と言うか、この喋り方は

「本当に...翔太くん?」


「あぁ、そうだよ...久しぶりだな」

ラズリーさんはゆっくり私の胸ぐらから手を離す。猫のようなアーモンド型の瞳からは溜めていた涙がゆっくりと頬を伝っていく。

私がその涙を指でそっと拭うおうと手を伸ばすと、ラズリーさん(翔太くん?)に手を掴まれ、ギリギリと握りしめられる。


「責任とって..くださいますよね?セリアン様?」

ラズリーさんはニコニコしながら私の手を握りしめて離さない。


「まさか...よそのご令嬢の純潔を奪っておいて、責任を取らないなんてそんな無責任なことを言いませんよね?」

ラズリーさんはだんだんと声を大きくし始める。


「しょうたく...」

「ラズリーですよ?セリアン様...酷いです。私の()()()を奪っておきながら、名前も間違えるなんて」


「ラズリーさんそんな...」


私が慌ててラズリーさんの口を塞ごうと手を伸ばすと、ラズリーさんは口角を上げて甲高い声を上げる


「せ、セリアン様...そんな、私たちまだ7歳なのに」

「ラズリーさん!!わかった責任取るから!!取らせてください!」

「言いましたね?」


本当の7歳なら絶対にそんなことを言わないだろと思いながら、私は必死に口を塞ごうとラズリーさんと揉みくちゃになっていると、ラズリーさんに腕を引っ張られ押し倒してしまう形になる。


「...あ」

ラズリーさんの可愛らしい顔が再び近づき、顔に熱が集まる


「セリアン様...」

7歳とは思えない扇状的な瞳でこちらを見てくる。ラスリーさんは私の方に腕を回し、顔を近づけてくる。先ほどの余韻も残っており、私もたまらずゆっくりと唇を近づけてしまう


「ラズリー...」

ラズリーさんとの唇がもう直ぐ重なる時


「あらあら、さすがアンの子ね」

「セリー似じゃないかな?」


と直ぐ後ろで私の両親の母親のセリーヌと父親のアンドリューが、傍観していた。


「だけど、7歳であんな体勢は少し早すぎるんじゃ...」

「そうかしら?私たちは初めてが13歳だったし...でも、最近の子は早いと聞きますからね」


道のど真ん中で、現在は7歳の私(セリアン金髪イケメン)がラズリーさんを押し倒し、7歳のラズリーさんが私の肩に腕を回しているという状況を呑気に見ており、さらに子どもの前で爆弾発言をしている。


「とにかく、お嫁さんが見つかったのね。しかもこんな風に愛し合えるなんて...私たちのようね」

「あぁ、そうだね...でも、ここは公共の場だから続きは二人きりでしようねセリアン」


「は、はい」

私は頬を真っ赤にしながら、ゆっくり起き上がり、ラズリーさんに手を伸ばす。ラズリーさんは私の手を握り体を起こして、私の手をに入り締めたまま両親に優美にお辞儀をする。


「ラズリー・フィーノ…子爵家のものです。これからよろしくお願いします義父様、義母様」


その様子に両親は満足そうに頷く


「あら、きちんと挨拶できる子は素敵ね」

「ふむ、フィーノ家のご令嬢か…これからよろしくお願いします。早速、婚約の手続きをするためにそちらのご両親と話したいのだが、紹介してらえるかな?」


「はい…もちろんです。私の両親は中央広場におりますので」

両親はニコニコしながら広場へ向かっていき、私とラズリーさんも後に続く


そして、ラズリーさんは私だけに聞こえるように耳打ちをする

「…これで、もう俺から逃げれねえよな?…ね、セリアン様」


読んでくださりありがとうございます

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