1:後継として
本編です。
もう少ししたらタイトルが始まるのでお待ちください
私、園田美咲こと、俺、金髪にべっこう色の美少年セリアン・ディ・シードは
前世で事故に遭って、ひょんなことからこの世界に記憶をもった状態で生まれ変わった。
それからは、俺は虐げられることもなく、追放されることもなく
はたまた、前世の知識でチートすることもなく
あたたかい家族や使用人に囲まれて特に事件もなくすくすくと育った。
だが、そんな俺にもとうとう事件が起きた
「お前の婚約者をそろそろ決めようと思う」
7歳の今、俺は重大事件を父から聞かされる。
「…父様、何とおっしゃいました?俺に?まだ早すぎませんか???7歳ですよ」
「……いや、僕だって嫌だよ…こんな強引な方法、で、でも僕とセリーみたいに。素敵な出会いもあるかもしれないし」
執務室の机で対面同士に座り、厳つい美丈夫な父親は小さな声で弱々しく話す。
父親のアンドリューは母親の宰相家であるセリーヌの元に婿養子となった政略結婚だったが、父親が母親の気丈さに惹かれてガチ恋になったらしい。それもあって、今も父親は母親の尻に引かれている。
「でも…セリアンは、この家の後継だから……」
父親は俺の目を見て申し訳なさそうに目を伏せる
「後継だから…」
その言葉を聞いた瞬間、兄のあの顔を思い出し、私の胸に深くのしかかり目を伏せた。
後継は周りの期待を背負い、生まれてからずっと道を決められている。
前の家族だった兄のように
でも、
(後継として、この家を守り、今の家族を守ることが、私にとって大切な前の家族たちを傷つけた贖罪に少しでもなるのなら私はこれを受け入れよう)
私が目を伏せてそう考えていると、父親が私が婚約を嫌がっているのだと思ったようで私の隣に座り背中を撫でて安心させようとしてくれる。
「…でも無理はせz」
「わかりました。父様」
私が父親の目を見ると、父親は呆けた顔をして、アワアワと手を振る。
「え…大丈夫だよ?僕らにそんな気を使わなくて」
「いいえ私は、この家の皆さんが大好きです。でも、政略結婚だったとしても、お嫁さんになってもらう人は家族として大切にしたいです」
父親は俺のその言葉を聞くと、うるうると目を潤ませ私を抱きしめる。
「…うっまだ、7歳なのに立派になったなあ」
顔から出る全ての液体を出しながら感動する父親を見て苦笑いをする
「はあ、また泣いてるの?」
綺麗な金色の髪を靡かせながら母親のセリーヌが入ってきた。
「せ…セリーだってセリアンがあ」
父親は母親の腰に抱きつく。母親はため息をつきながら父親の頭を撫でる。
「セリアン…我が家の責務を背負う心掛けは立派ですが、自分の心に嘘をつく行動はしてはいけませんからね。どんな時も正直に、そして誠実でいなさい」
「……はい、分かりました」
母親が父親をあやしながら目を細め、俺を見つめる。
俺はこの様子を見て強い憧れと、複雑な気持ちを抱いた。
そして、泣きじゃくる父親に頭を下げて口をひらく
「父様…婚約をする上で一つだけ約束を守ってくれませんか?」
お読みくださりありがとうございます。
セリアンくんの中身は、園田美咲なので恋愛対象は男性なんですよね




