パパと呼んで…。 vol.063 舌をペロリと知寿子。
席を外して浩一、
「はい。木本です。お疲れ様です。」
電話の向こう、悠馬、
「お疲れ、モッちゃん、ご指名だ。」
「はい…???」
アレンジルームで知寿子、電話を耳に、
「キャハ~~~。凄~い。や~り~。ありがとうございま~す、悦さ~ん。」
その知寿子の声にびっくりした麻衣子と、数名の店員。
麻衣子、
「どうしたのよチズ~、いきなりおっきな声出して~。びっくりした~~。」
驚いている麻衣子を見ながら舌をペロリと知寿子。
「あっと…。ごめん、ごめん。悦さん、わざわざありがとうございました。後で、改めて電話します。」
そして電話を切って、そのまま麻衣子の方に振り向いて、
「マコ、イェ~イ。」
そんな知寿子を見て麻衣子、
「はい…???」
にこにこしながら知寿子、
「OK、OK。はいはい、仕事、仕事~~。」
麻衣子の背中から麻衣子を抱き締めて、
そして両肩をポンポンと叩きながら知寿子。
「な…、なによ…、変な人ね~。はは…。」
ブースを離れて、窓側に歩み寄り、スマホを左耳に浩一、
「ほんとですか室長~~。」
電話の向こう悠馬、
「あぁ~本当だ。先方さん、是非、新しい主任さんと、お付き合いしてみたい…だと…。モッちゃん。」
チラリとブースの方を見ながら浩一、
「ありがとうございます。そうですか~。越谷さんからの紹介で~。嬉しいですね~。」
「どう~、モッちゃんの方からコンタクト…取ってみる~???」
「はい。是非お願いします。」
「ん。そっか。んじゃ…お願い。…で、そっちは…、咲の方…???」
「え~~、和気藹々ですよ。社長の上条さんの方…大いに気に入ってくれてて…。」
「そっか。上条さんによろしく。そして、咲に…、お疲れさん。」
「はい。分かりました。」
東亜銀行東京西支店休憩室。
自販機からコーヒーカップを持っての女子行員、
「うっそ~~~!!!!」
傍の女子行員から話を聞いて、
「何々…、じゃ、彼女…寿退社って…。」
もうひとりの女子行員、
「うん。噂じゃ、来月には結婚だって…。」
「ひゃ~~すご。いつの間に~???」
「半年だって。」
「う~~っそ。」
…と、言いながら少し、自販機から離れる女子行員。
「ちょっと…ごめんね~。」
「あっ、すみません、先輩。」
「ううん、大丈夫よ~。ごめんね。」
藍子である。




